今、山庭ではミカンの花が満開を迎えている。
このミカンの木は植えて10年ほど経つが
最初の5~6年間はほとんど成長が感じられず
やはり標高400mの山では無理なのか…と
半ば諦めながら様子を見ていた。
ところが7~8年経った頃から
何を思ったか、俄然やる気を起こして
ぐんぐん成長し始めたのだ。
急に葉っぱが茂り始め
それと同時に花も咲き出した。
そしてミカンの実が少しずつ成り出した。
初成りの年はほんの数個で
お世辞にも美味しいとは言えなかったが…(笑)
それでも実が成ったというだけで
とても嬉しかったことを覚えている。
それからは毎年順調に実を成らせ
ここ1~2年は結構たくさんのミカンが
収穫できるようになってきた。
これは昨年のミカンの写真だが
まあまあ見た目はスーパーで売っているものと
それほど遜色のない立派な出来だ。
ただ残念なことに…糖度がイマイチなのだ。(笑)
味は濃厚でミカンの旨みは強いのだが
口に入れると思わず身震いするほど酸っぱい。
市販の甘いミカンに慣れてしまった味覚には
かなり刺激的な酸味の強さだ。
でも、これもまた自然の恵みと感謝しながら
ありがたく頂いてはいるのだが…。
しかし、いつまでもこのままではいけない。
もっと甘いミカンができないものか…。
そう考えた夫は自らネットで調べ
果樹を甘くするには今まで施肥していた鶏ふんよりも
油粕や骨粉の方が効くらしいと知り
今年の春先にミカンの周りにも施肥したようだ。
なので、もしかすると今年は甘くなるかも…
などと甘い期待をしているのだが
さて、どうなることやら…。(笑)
それにしても
花には全く興味を示さない夫が
果樹となると俄然張り切るのが可笑しい。
このミカンともうすぐ熟れるビワ、そして秋の栗と柿。
これらの収穫は夫の楽しみのようだ。
でも不思議と梅やブルーベリーには手を出さない。
おそらくすぐに食べられないからだろう。(笑)
いや、もしかすると
子どもの頃の郷愁があるのかも知れない。
昔はおやつがなくて、お腹が空くと
木に登ってこれらの実を採って食べたものだ。
そんな懐かしい記憶を思い出すのかも…。
夫の大好きなイチジクが一向に実が成らないと
嘆いているのもそういうことか…。(笑)