姫コブシの花が今、満開を迎えている。
春のうららかな日差しを浴びて
細い枝先にふんわりと…まるで浮かんでいるみたいに
ティッシュペーパーをクシャクシャと丸めたような
ほんのりピンク色の花がたくさん咲いている。
コブシの花よりは小さい姫コブシだが
これだけの数の花が咲くと実に壮観だ。
青い空に向かって、固く握っていた拳をパッと開いて
意気揚々と春の到来を叫んでいるかのようだ。
地面に目をやれば、勢いづく雑草軍団に混じって
小さなスミレの花も咲き出した。
グランドカバーとして植えているアジュガも
落ち葉の中からニョキニョキと花茎が立ち上がって来て
小さな青い花を咲かせ始めた。
奥に見えるムスカリとお互いの青色の鮮やかさを
まるで競い合っているように感じる。
鮮やかさという点では群を抜いているのが
ショッキングピンク色のツツジだ。
気がつけばいつの間にか、自生の山ツツジが
あちらこちらで咲き始めている。
この時期、季節は猛スピードで移り変わっていく。
いくら緊急事態宣言が出たとしても
自粛期間だからと言って、自然は待ってはくれないのだ。
そう、自然は自粛なんかしてはくれない。(笑)
だから、うかうかしていられない。
季節の変化を見逃さないようにしなくちゃ!
おや、ノラくん。そんな所で何うかうかしてるの?
「え~!ボクはうかうかなんてしてませんよ!」
じゃあ、何してるの?
「そりゃあ、もちろん、ボクも季節の変化を見逃さないように…」
「こうやって、しっかりと顔を洗って…」
それって、ご飯の後だから顔洗ってるんでしょ?
「そ、それもありますけど…」(笑)
ま、いいや‥‥‥で、何するの?
「ボクもうかうかしてられないので…」
「お向かいさんのお庭の見廻りに、行ってきま~す!」(笑)
あ、そう。行ってらっしゃ~い!