NORIKO HIRANO ひらののりこ  

Composer, Arranger, Pianist
作・編曲家、ピアニスト
 

インド 第4話

2012-03-01 22:56:28 | 旅行
90年代のインドは、空港に着くなり四方八方から手が伸びてきて荷物を引っ張られるとか、食中毒で2週間入院したとか、道を聞いても嘘ばかり教えられるとか、とにかくぼったくられるとか、そんな話はたくさんあったようだけど、少なくとも私は昨年も今回もそのような状況とは全く無縁だった。

空港は成田空港と同じくらい綺麗だし、到着ロビーに出てもわっとインド人が押し寄せることはなく、皆バーの向こうで迎えの客の名前を書いたボードを持っておとなしく立っていた。実は空港に入るには厳しいチェックがあるのだ。私たち旅行者でさえパスポートと航空券のチェックがあるし、出発の6時間前まで出発ロビーには入れず、別の待合室で待たなければならない。そのくらいチェックが厳しい。

それからインド人は色が黒くて目が大きいので、一瞬怖いと思ってしまうけど、とてもフレンドリーな人が多かった。
観光客用ではなくインド人が食べているレストランでは、ターリ(カレーのセット)を注文すると、ロティ(主食のパン。ナンよりこちらが主流)とカレーが自由におかわりできるようで、いたずらっぽい目でどんどん注ぎ足してこようとした。
風の宮殿前で写真を撮っていると、子供たちが「ハロー」と言って寄ってきたので、もしかしてカメラを盗られるのかと一瞬身構えたがそうではなかった。ただ好奇心で寄ってきたようなので、「英語は話せる?」と聞いたら、「No」と言う。でも「your name?」と聞いたら名前を言ってくれたので、1人1人の名前を呼んであげたらそれだけでとても喜んでくれた。
地下鉄の駅はどこかな?とキョロキョロしていたら、近くにいたインド人がそれを素早く察知して教えてくれた。お金を請求されるのかなと思ったけど全くそんなことはなく、ただ親切心で教えてくれただけだった。

私が出会ったインド人はそんな人ばかりだった。



さて、旅の話に戻ろう。
ジャイプルからジョードプルに移動した。こんな綺麗なゲストハウスだったが、8日間滞在するということで少し安くしてもらい、1日500Rs(800円)。


ここは城壁に囲まれた旧市街の中にあるのだが、門からここまではオートリキシャやバイクの往来が多くて空気が悪い。でもここを境にお城の方へ歩くと本当に静かでゆったりとしている。

牛が何もせず、ただまったりしている。牛には牛のペースがあって、その通りに生きている感じ。こんな光景はいいものだなあと思う。動物も人間も平等な感じがするんだよね。これが本来の姿だよなあ。




牛の写真を撮っていたら、近くでおしゃべりをしていたおばちゃんたちがニコニコ微笑みかけてくる。
英語は通じないけどボディランゲージで「写真、撮ってもいいですか?」と聞いたらOKだというので。


この街の女性たちはこうしてただおしゃべりをしたり(もちろん家事はするでしょうけど)、サリー屋でサリーを作る布を見てたり、とてもゆたかに暮らしているように見える。男性はバリバリ働いている。





象がやってきた。尻尾には「to be continued」と。何のシャレでしょう?



まあ、これは観光客へのサービスですね、たぶん。このあたりはホテルが多いから。




この街では、インド人が普通に入るようなレストランがなかなか見つからなかった。
随分歩き回ってようやく見つけたのが、屋台がたくさん並んでいるところ。
私たちは毎日その屋台でカレーを食べていた。どの店もだいたい20Rs(33円)でロティとカレーが食べられる。


お腹を壊すかなと思ったが大丈夫だった。店によって少しずつ味が違うので、いろいろ食べてみて好みの味を探した。上の写真とは違うけれど、若くてイケメンのお兄ちゃんが2人でやっている屋台のカレーが一番美味しかった。そこはドーサとカレーのセットだが、見た目も美しかったし、何より2人の目がキラキラしていたのが良かった。




つづく。






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