ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

卒業直前、まさかの挫折!

2013-09-21 02:27:32 | 日記
泣・泣・泣

卒業まであと三日というところで
最後の実技試験に落ちた。

大緊張のあまり、練習では絶対にやらかさないようなミスを連発。
「もう一度やらせてください」と懇願する私に
試験官であるこわ~い教師が無表情に
けれども唇を震わせながら言う。
「アナタは意欲が足りない。努力が足りない。
練習中も笑っていたのを私は知っている」
金縛り状態で聞いていたのであとの言葉は詳しく覚えていないが
とにかく、人格を全否定されたような激しい叱責を受けたのだった。

意欲はあります。努力もしてきたつもりです。
きのうの夜だって、必死にシュミレーションして動作を確認してきたし・・・

半泣きで、私の心は叫ぶ。
しかし、そんなことは言い訳に過ぎない。

卒業まで、授業日数はわずか2日。
追試など組み込めるわけもないが
ならばこのままで、いったいどうなるのか!?

クラス13人中、この試験に落ちたのは私を含めて8人。
そのほとんどが、「卒業見込み」ということで就職を決めている。
私たちの処遇は果たして・・・

みんなで話し合い
教師人に陳謝&追試の要望。
授業修了時刻から2時間を経て
ようやく休み明けに追試を行うという審判が下った。

ペーパーテストなら、勉強すれば何とかなる。
しかし実技試験となると
あれだけボロクソに叱責されたあとでは心も折れ
リベンジのチャンスをもらっても立て直しようがない。

能天気の私でさえ
「チャンスをもらえれば」という前向きな気持ちが持てない。

へこむ。さすがにへこむ。

試験に落ちたのはこわ~い教師人のせいではなく
もちろん自分自身の至らなさだ。
教師陣は、出来損ないの生徒たちを現場に出すわけには行かないと思うからこそ
鬼のように厳しくしているのだろうし。

それがわかっているからこそ、へこむ。
自分のふがいなさが、情けなくて仕方ない。

クラスメートの前では必死にこらえたが
帰宅し、おっさんの顔を見たら
容赦なく涙が溢れてきた。

え~ん、落ちちゃったよ~。

改めて思う。
人生、やっぱり甘くない。

無邪気に、嬉しい。

2013-09-18 23:40:15 | 日記
わ~い、座学の試験が、今日ですべて終了した~!

今日行われた二つの試験とも、私は晴れて合格点。
もうこれで、夜も休日もテスト勉強しなくていい。
テレビを見たり本を読んだり、おっさんとその日の話をしたりしながら
の~んびり時間を過ごしていいんだ。
試験にパスしたこと以上に
それが嬉しくてならない。

一つ目の試験(卒業に関係する大きな試験)の結果を持って
昼休み終わりに担任が教室にやってきた。
全員合格・・・それを伝えに来たはずが
最後まで厳しくしなければという思いか
彼女の表情は硬く、口調も冷ややか。
「全員合格でしたけどね、あなたたちは○×□%△!&・・・」

ここ、説教するタイミングか!?
(説教される覚えもないし)

お陰でドッチラケになったクラスメートたちは
合格と聞かされても無表情のまま。
ただただこの嫌な時間をやり過ごそうと
心を無にしてしまっているかに見える。

なんでだよ~!? めでたいことなのに。

担任がほんの一瞬沈黙した隙に
私は大声でみんなに呼びかけた。拍手しながら呼びかけた。
「みんな、喜ぼうよ~~~!」

わっと湧いた教室。ようやく笑顔と拍手で埋め尽くされる。

ああ、すっきりした。
いいことがあったら素直に、無邪気に、わ~い!って喜ばなくちゃ。

クラスの最年長者・ちかさん。
大人でいなくちゃとか、いいとこ見せようとか
遠慮しなくちゃとか、常識人でいなくちゃとか
そんな思いが希薄になってきた分
人生が楽しい。

入れ歯

2013-09-16 23:10:02 | 日記
先週、「死体は語る」でお馴染みの法医学者・上野正彦氏が
講義のため来校してくださった。

スライドに映し出される死体や部分的な解剖写真は
さすがに生々しい。
血や手術シーンは特に苦手でもないが
黒ずんだ全裸の死体は、“血”よりも惨たらしく見える。

そんな中に、喉から気管にかけて解剖した写真があった。
喉に、義歯(入れ歯)が詰まっている。

義歯が喉に詰まって窒息死するケースがあることは
授業でも学んでいた。
そんなバカな! ありえない!
そう思っていたが、実際は少なくないそうである。

高齢者はよくむせる。
“誤嚥”(ごえん)といって
食道に行くべき食べ物や唾液が気管に入りやすいのだ。
それに対処しようとする反応でむせるのだが
むせ続けると肺の中の空気が少なくなり
苦しくなって「ス~~~」っと過剰なまでに吸い込むことになる。
その大きな吸引力によって
あろうことか、義歯まで吸い込んでしまうというわけだ。

部分入れ歯ではなく、上下揃った立派な義歯である。
そんなにも大きなものが喉元に引っかかり
呼吸を妨げて死に至らしめるのだ。

恐い。恐すぎる。

身近に義歯をした高齢者がいたら、どうかお気をつけください。

洪水注意報。そのとき二人は・・・

2013-09-16 00:24:54 | 日記
おっさんと二人、のどかにテレビを見ていた。
その画面に突然、洪水注意報のテロップが流れる。
場所は茨城。
こっちは時折りザザ~ッとくるくらいでまるで緊迫感がないが
同じ関東でもアチラは大変らしい。

そうかそうかと、とりあえず情報を受け止め
再びテレビを見始める。

30分ほど経っただろうか。
今度は我が県内の川にも洪水注意報が発せられたとのテロップが。

家の裏は川である。
何十年か前、洪水で大きな被害があったと聞いている。

様子を見に行こう!

なぜか、というか以心伝心というか
30年連れ添った夫婦は気持ち悪いくらい同じタイミングで立ち上がる。

タバコを消し、鍵を持ち、二人で外へ。

歩きながら、おっさんが首をかしげながら聞く。
「お前、何背負ってんの?」

リュック。

「何が入ってんの?」

お財布。

「なんで?」

さあ・・・?

私の行動は、私にもよくわからない。

結果。
裏の川は何事もなかったように、静かに流れていた。
土手で、懐中電灯をもつ男とリュックを背負った女の横を
ジョギングする男がフツーに走り去っていった。

バカ夫婦か? 私たち。

夜10時過ぎの、ちょいと楽しい散歩であった。


女・高田純次

2013-09-15 01:32:56 | 日記
ゴールデン・フライデーであった昨日
先週就職が決まった3人を祝うために、飲み会を開く。

いつもはカフェでビールを1、2杯飲むだけだが
今回は財布の紐を緩めて“和民”での大宴会だ。
(以前だったら、お金のないときに行っていた店が
今は贅沢しよう!というときに利用されるわけで・・・)

勉強・勉強・勉強の毎日に疲れ果て
とりあえず乾杯したものの、みんなの意気は上がらない。
しかししばらくすると、みんな壊れはじめ
やがて、もうどーにでもなれ!と言わんばかりの盛り上がりに。

私の隣で女っぽく飲んでいた友人Y子(46歳)も
ゲラゲラ笑っては私の肩をバシバシ叩き
もう手がつけられない。

そして彼女は、楽しく陽気に、私に絡み始めた。
「このいい加減女~! この女・高田純次~!」

へ? 女・高田純次?

実は私自身、常々自分をそう思っていた。
必要と思うことに対しては人一倍真面目に取り組むが
そうでないことには、とっことん、いい加減。
茶化して終わらせようとする傾向が、とにかく強い。
真面目な質問をされても
「それは難しい問題ですね」と気持ちのこもらない言葉を真顔で返したあとで
「なあんちゃってね。それより飲みに行きまひょか?」みたいな
意味不明の言葉で締めくくりたくなる。

根は真面目なのに、真面目な話が大嫌い。
う~ん、私って高田純次性格かも。
(高田純次さま、勝手に決めつけてごめんなさい)

しかし、人から言われたのは初めてである。
Y子よ、よくぞ私の正体を半年間で見破った!

傍らで私たち二人の様子を見ていた男子I(44歳)が言う。
「いやあ、ちかさん、羨ましい。
高田純次は中年男の憧れですから」

あ、ありがとう。でも私、中年男じゃあないし・・・。

抵抗するも、実は嬉しくもある私。
オバサンであっても、あんな中年像は理想である。

女・高田純次。
それを褒め言葉ととらえること自体、いい加減なんだろうなあ。

ま、どうでもいいけど
とにかく楽しい宴会であった。