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荻伏共同育成場日誌

北海道浦河町にある競走馬育成牧場・荻伏共同育成場の場長が日々の風景をお届けする徒然日誌。

『函館2歳S(GⅢ)』ナムラリコリス

2021-07-17 18:24:12 | 競馬
2歳最初の重賞『函館2歳S』(函館・芝1200m)。一昨年の勝ち馬ビアンフェが先日の『函館スプリントS』に勝ったのは記憶に新しいところ。古くはアグネスワールドやマイネルマックスが勝ったレースでもあります。

 前走の札幌新馬戦で圧巻のレコード勝ちを飾ったポメランツェが1番人気。2番人気は、こちらも札幌新馬戦でレコード勝ちを飾ったカイカノキセキ。3番人気は初戦こそポメランツェに完敗したものの、続く未勝利戦ではハイペースの2番手からあっさり抜け出したナムラリコリスが推されました。

 レースでは、ポメランツェがあっさり行けるのかと思いきやリトスが速く、ハナに立つまでに結構脚を使っていました。その2頭を見る形で、カイカノキセキ、ナムラリコリスが続く展開。直線を向くとポメランツェは余裕がなく、外から抜け出したナムラリコリスと内から迫るカイカノキセキが激しく競り合いましたが、ナムラリコリスが1馬身1/4抜け出し快勝しました。勝ちタイムは1.09.9。

 父は『NHKマイルC』であっと言わせたジョーカプチーノ。種牡馬としては『NZT』でこちらもあっと言わせたジョーストリクトリ。母ナムラキッスは1勝。3代母の半兄に『京阪杯』で2着だったナムラホームズ、近親にも『デイリー杯3歳S』を勝ったダイナサンキューがいる程度で、このような血統から強い馬が出るのですから、競馬は分かりません。

 生産は浦河町の桑田正巳さん。以前、生産馬を預からせていただいたこともあります(モアプリティー)。おめでとうございます!

レース未見の方はJRAのHPで見られるのでチェックしておいてくださいね。

 同業者やこの仕事に興味がある方はコメントくださいね。

先週の注目馬『ピースオブエイト』

2021-07-17 05:10:10 | 競馬
またまた土曜日の更新ですが、継続こそが大切だと思われるので。

今週も3場開催で、3場ともに芝1800~2000mの新馬戦が組まれていました。若さ丸出しの馬もいれば、大人びたレースをする馬もいます。評価が難しいのが、スローペースで圧勝した逃げ馬で、時計が桁違いに良ければ評価したいのですが、そうでなければ次走を見てからでもよいのではないかと考えております。まあエクラノーブルのことですが。

大人びたレースをする馬を完成度が高いとみるのかセンスが良いとみるのか、これまた難しいところではありますが、日曜日小倉5レースの新馬戦(芝1800m)に勝ったピースオブエイトはセンスが良い馬として評価したいと思います。

レースでは、小倉の速い馬場としてはスローな1000m1.02.9という流れを、先団を見る4番手できっちり折り合い、最後の直線に向いて先団をあっさり交わすと、後ろから追いすがる1番人気グランディア、2番人気ヴェローナシチーを完封し快勝。勝ちタイムは1.49.7は、今の高速馬場を考えると平凡ですが、パトロールビデオを見ると真っ直ぐ伸びていて、そのセンスの高さが窺えます。

父は『ジャパンC』を勝ち、種牡馬としてもモーリスやゴールドアクターを輩出し大成功を収めているスクリーンヒーロー。母トレジャーステイトはダートの短距離で中央3勝、公営で2勝をあげています。母の全兄にイギリスで6月に行われる2歳重賞『ノーフォークS』などを勝ったアプルーヴ Approve 、3代母の仔に『マルセル・ブサック賞』などを勝ち全欧2歳牝馬チャンピオンのカルチャーヴァルチャー Culture Vulture がいる仕上がりが早い血統。

レース未見の方はJRAのHPで見られるのでチェックしておいてくださいね。

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