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栄養士より#6:冷えと食べもの



布団に入ってもよく眠れない、すぐ下痢や便秘をする、月経痛がひどい、腰痛がある、手足が夏でも冷たい…など冷え症状を訴える女性は多いです。「冷えは万病のもと」と言われるように体を冷やすと全身の機能低下をきたします。体が本来兼ね備えている免疫力、抵抗力、自然治癒力も低下し、いろいろな病気にかかりやすく、また治りにくくなります。

女性の不妊症の場合、婦人科でいろんな検査をうけても異常が見つからない場合がありますが、このような人の基礎体温は全体的に低い傾向にあるようです。体が冷えていると受精卵が着床しにくかったり、また妊娠に至っても子宮が冷えると羊水温度が低下し、赤ちゃんの成長発育不足などのトラブルにつながる恐れもあります。

低体温や冷え性の予防は日頃の生活習慣がポイントとなりますが、とくに食生活、運動、ストレスを溜め込まない、日頃のケアが大切です。
そこで今回は食生活の面で冷えの予防策を考えてみたいと思います。

食べものによる冷え予防策
●季節のものを食べましょう
食べものには体を温める性質のものと冷やす性質のものがあります。トマト、なす、きゅうりなどの夏野菜は体を冷やします。一方、ごぼう、人参など冬が旬の根っこのものは体を温めてくれます。旬のものは栄養価が高いだけでなく、その季節を乗り切るため体にとって最適なものが実るわけです。
●土地のものを食べましょう
南国でできるものは体を冷やします。これは暑い時期や暑い地方の人たちが元気で過ごせる生活の知恵。食べものはその土地の気候などの環境に合うように工夫されてきています。
現在は世界中の食事ができるようになりました。そのため気候や風土をついつい無視して美味しいとされるものが求められがちですが、時々こういった食事をするのはいいでしょうが、日常的にとるのは土地にあったものにしておく必要があります。
●水分の摂り方に気をつけましょう
水気は体を冷やします。冷たい飲み物をがぶ飲みするなどは避け、体をあたためてくれる性質のもの、温かいものを摂るようにしましょう。
●砂糖や果物に気をつけましょう
砂糖や果物など甘いものは体を冷やす性質があります。果物も土地と旬を意識して過食しないように気をつけたいところです。

このほか、冷えは血行不良からきますので血を汚すものを極力避ける、化学物質の汚染のあるものに注意することも大切です。体を冷やすものの飲食で内臓が冷やされると内臓の機能低下、そしてもっとも冷えに弱い臓器である卵巣や子宮も当然機能が低下します。これらの食生活のポイントを意識して生活されると体の変化を感じられることでしょう。
冷え性の方は、今日からさっそく心がけてみてください。
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