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遺伝のはなし#7:妊娠後の検査③

みなさん、こんにちは
「遺伝のはなし」では、前々回から妊娠後の検査についてご紹介しています
今回は、羊水を使っておこなう赤ちゃんの検査「羊水検査」についてお話しします

この検査は、赤ちゃんの周りにある羊水を採取して、その中に入っている赤ちゃんの細胞を使って遺伝情報を調べる検査です。
一般的には染色体を調べることが多いので、「羊水染色体検査」とも呼ばれます。

実際に赤ちゃんの染色体を調べるので、遺伝疾患の確定診断ができます。
ただし、検査によって極少数ですが流産する方がいらっしゃるので、検査をうけるかどうかは、検査に関する説明を聞き、利益とリスクを良く理解した上で検討しなければなりません。
また、その結果を聞いてどうしたいのか、ということも検査を受けるかどうかの判断材料となるでしょう。
検査結果で染色体の病気がみつかった場合に、「妊娠を中断するのか」
「結果を受け入れて生まれてくるまでに色々な準備をするのか」
または、「何か病気がみつかった場合は妊娠を中断しようと思っているが、本当にその選択ができるのか」
「もし、疾患が見つかっても産みたいと思っているが、親、親戚にサポートしてもらえるか」
などです。

検査を上手に活用していただくためには、検査のことをよく知っていただくことが大切です。
また、遺伝疾患といえどもそれぞれの病気の重傷度も違えば赤ちゃんのもつ生命力も違います。
しっかりとサポートをしてゆけばその子の生命が家族の一員として輝き続ける疾患もあります。
一方では、生まれてまもなく寿命を全うするであろう疾患もあります。
正しい情報をしっかりと得て頂き、ご夫婦がどうしたいのかを話し合って頂くことが非常に大切です。
検査は妊娠16-18週頃に実施していますので、ご興味のある方はお早めにご相談ください。

妊娠後の検査にはさまざまな種類がありますが、どの検査が必要かは、ご夫婦の状況や考え方によって異なります。
これらの検査については、栄養・遺伝セミナーでもご紹介していますので、ぜひご参加ください。
次回の栄養・遺伝セミナーは5月26日です
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また、遺伝カウンセリングで個別にご相談いただくことも可能です。
ご希望の方はスタッフまでお声かけください
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