日本人の主食といえば「お米」。
稲作の歴史は縄文時代中期頃から始まったとされ、私たち日本人は古来より米を主食として食べてきました。
しかし昨今、日本人の米離れが言われています。
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日本人のコメ離れがとまらない。
家計調査で、コメの購入額が、ついにパンの購入額を下回った。日本人の生活そのものが変わってきていることが原因。 今年8月に公表された総務省の家計調査(2人以上の世帯、2011年)によると、1世帯当たりの支出のうち、パンを購入した額は2万8321円。コメは2万7425円でパンをわずかに下回った。
農林水産省の調査では、11年度に国民1人が食べたコメの量は57.8キロ・グラムと過去最低。ピークの1962年度(118.3キロ・グラム)から下がり続けている。
原因のひとつが、ごはんを中心とした一汁三菜型の食事の減少。食卓の変遷を調査している会社では「家族それぞれが違う時間に好きなものを食べるようになり、パンや麺類など一品で済む食事が増えている」と話す。98年以降毎年行っている調査では、最近、夕食にレトルトパスタや冷凍うどん、ピザ、たこ焼きなどを食べる人が目立つという。
(2012年10月9日 読売新聞)
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私たちの食卓は豊かになり、なんでも栄養豊富なものを選んで食べることができます。しかしそれで人々が健康になったといえるのかどうか。菓子パンやお菓子をごはん代わりに食べる、主食の炭水化物は太るから少なくする…、そのような食生活の果てに体はだるくてやる気がでない、貧血気味といった不調を訴える方も少なくありません。
一方で、米食を中心とした日本食は優れた食文化として世界から注目されています。WHOと日本の調査によると米食文化圏よりも非米食文化圏のほうが肥満も高脂血症も多く、心筋梗塞の死亡率は5倍近く高いことがわかりました。
今夏、三重県の伊勢神宮に訪れ、あらためて日本がお米の国であることを認識しました。神宮で行われる年間千数百回もの祭事は、そのほとんどが稲作と関係しています。また日本書紀の伝えによると、天孫降臨の際、天照大御神(あまてらすおおみかみ)から日本人の主食にするようにと種籾が下賜され、米をつくる暮らしが、この国の繁栄と平和をもたらすとお教えになられたとされています。
そこで次回、主食としてのお米の力を取り上げ、あらためて米食の意義を考えてみたいと思います。
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