(1984年円谷プロ)を観た。
DVDを入手したからだ。
この映画を観るのは久しぶりだ。
ウルトラマンと怪獣が戦うシーンを
ウルトラ兄弟の長男ゾフィーが語って
いくという内容。
地球防衛軍等のシーンは基本
「なかった」事にされており、
ひたすら怪獣のオンパレードである。
ウルトラQ(1966年)
ウルトラマン(1966年)
ウルトラセブン(1967年)
帰ってきたウルトラマン(1971年)
ウルトラマンA(1972年)
ウルトラマンタロウ(1973年)
ウルトラマンレオ(1974年)
ウルトラマン80(1980年)
以上8作品から怪獣のシーンを抜き出す
という豪華版。
昔はテレビで放送されると
楽しく観ていたが、
今は
これだけ膨大な作品からの怪獣シーンの
てんこ盛りはさすがにお腹一杯である。
タイトルは「ゾフィー」だが
基本、進行役に徹している。
彼は主に「A」と「タロウ」に
ゲスト出演しているので、
彼の活躍シーンは映画の後半
に集中している。
しかもオープニングテーマ
「ウルトラマンゾフィー」の歌に
のせて兄弟達を助けるという
美味しい所を全部一人で持っていく。
まあ主役だしね。
映画は
冒頭から怪獣や宇宙人が出現。
暴れるシーンから始まる。
人類は必死に怪獣達と戦った。
ゾフィー
「君たちのお父さんやお母さんが
怪獣達と戦っていた頃もあったのだ」
ここで「ウルトラQ」のシーン。
1966年なら
今じゃ、
おじいちゃんやおばあちゃんだよなあ
ウルトラマンのいないモノクロ画像を
ウルトラマン映画に出すなんて凄い。
やがて人間の手の負えない怪獣が出現。
ゾフィー
「私は宇宙警備隊隊長として
『ウルトラマン』を地球に派遣した」
当時は「隊長」じゃないだろ。
「ヒラ」隊員だろ。
昇格は「ウルトラマンA」になってから。
歴史を捏造するなよゾフィー。
ウルトラマンは果敢にも怪獣達に
向かっていく。
ゾフィー
「よくやったウルトラマン」
よく言うわ。
ここでゾフィーは
人間の友達ともいうべき「珍獣」を
紹介するが、
ピグモン(→人間を助ける)
ガラモン(→ダムを破壊)
カネゴン(→銀行のお金を食べる)
モングラー(→戦車隊を攻撃)
M1号(→超特急の操縦装置を破壊)
ピグモン以外は
人間に良い事は
していないぞ、友達になれるか?
そして宇宙恐竜ゼットンにやられた
ウルトラマンを助けるゾフィー。
ゾフィー「ゼットンは倒した」
お前倒してないだろ。
倒したのは科学特捜隊だ。
ウルトラマンがもう自分一人では
守りきれないと告げると
ウルトラ兄弟が集結。
ゾフィー
「ウルトラセブンお前が行け」
セブンは何体もの怪獣や宇宙人を倒す。
急に場面が一転。
ゾフィー
「ウルトラマンジャック(新マン)
お前の出番だ」
言われるまま怪獣や宇宙人と戦う。
ジャックが怪獣と戦っている間に
別の場所で超獣バラバが暴れている。
「エース、今度はお前が行け」
超獣バラバを倒すエース。
「兄弟達よ助けが必要な時は仲間を
呼べ。私もいつでも地球へ行くぞ」
いよいよ主役が活躍するぞ!
ここでギロン人とアリブンタを相手に
苦戦するウルトラマンAを助けに
ゾフィーが登場する。
ギロン人とアリブンタを二人で倒すと
ゾフィー「エース、タロウの戦いを
見届けに行くぞ」
火山怪鳥バードンと戦っているタロウ。
実はこの一戦の前、
ゾフィーは火山怪鳥バードンと
戦って敗北してるのだが、
その事実は触れない。
またしても歴史を捏造するゾフィー。
この後はウルトラ6兄弟が協力して
怪獣宇宙人と戦うエピソード
(ウルトラマンタロウから2本)
タロウエピソード1
ウルトラベル。(ウルトラの星にある)
怪獣ムルロアの作った
黒雲をベルを使って6兄弟で吹き飛ばす。
タロウエピソード2
テンペラー星人の円盤を
タロウを除く5兄弟で破壊。
(タロウは別行動)
これで映画は終了。
後この映画、
怪獣バトルシーンの一部に
古舘伊知郎さんのプロレス実況風の
ナレーションが入っており、
意外と面白い。
昭和ガメラの湯浅憲明監督は
生前、怪獣だけが登場する映画を
撮りたいと話されていたが、
この映画は完全にそういう映画である。
「ウルトラマンVS怪獣」を
中心に編集がなされ
ウルトラ怪獣物の集大成として
良い映画だと思う。
大人が観ると疲れるかも知れないが。
「ウルトラマンゾフィー」が
主役であるため、彼の歴史の捏造も
バトルを楽しむための一つの「演出」として、この際目をつむろう。