カーキのジャケットの着こなし（秋冬編）

カーキのジャケット。テーラードジャケット以外にもミリタリージャケット、フィールドジャケットのほかダウンジャケットやモッズコートとしてもよく使われる色です。冬の代表色と言ってもいいほどの色ですが、意外と合う色は限られています。また一口にカーキといっても赤寄りの焦げ茶と見分けがつかないものから緑寄りのものまで、さらにはダークグレーのように暗いカーキから黄緑に近い明るいカーキまでその範囲は広いです。



まず、左から。オフホワイトのフィッシャーマンズセーター。これにちょっと明るめのデニムパンツをあわせたら完璧なコーデです。小細工がいらない色の対比が綺麗な着こなし。暗くくすんだカーキのような色は明るい色で引き立ちますが、相手を選ぶ。白、グレー、ブルー、キャメルあたりに限られます。
二番目は、インナーとパンツを無彩色でそろえ、グレーをともに明るくすることでカーキの色の個性を引き立てる着こなし。地味ですがジャケットの質感が際立つコーデです。
３つめは、インナーにキャメルをもってきてデニムのブルーと対比させています。キャメルや柿色はカーキとよく合います。一方パンツのネイビーもカーキと甲相性。三つがいいバランスでかみ合ったコーデです。
右端は、白いカットソーまたはセーターにアイスブルーのデニムを穿いて、カーキを羽織った着こなし。


左端は、カーキが明るくなった場合。ライトベージュのパンツと合わせます。コントラストを出さずにソフトな雰囲気になります。
左から二番目はライトグレーのインナーにやや濃いめのデニムを穿いて、キャメルのカーディガンかジレを着たコーデ。アウターがカーキならキャメルのジャケットという想定もありです。上段の右から２番目のコーデと同じくカーキに合う色を集めた着こなし。
右から２番目は、インナーとパンツをブルーのグラデーションでまとめてカーキで包んだスタイリッシュな着こなし。インナーはダンガリーシャツ、ジージャン、リジッドデニムというくどいコーデをカーキがうまくまとめてくれます。
右端はパンツをグレーデニムして、消えた色をニットで添えた形。ニットの色は暗すぎないように注意。


パンツとジャケットをカーキの濃淡で着こなすのなら、インナーは黒にして挿し色に、ネイビーに近い色のパープルを使います。ストールかパーカーが使いやすいでしょう。
デニムに白シャツというコーデで深緑のジレを着て黄土色のマフラーを巻きます。上半身がカーキの親戚筋が集まった感じで賑やかになり、下半身のブルーデニムが引き立つ感じです。
リジッドデニムに黒いインナーだと全体が暗くなりすぎるので、明るいグレーのパーカーを着ましょう。前開きなら閉めないで縦線を通して着るほうがカッコいいです。
右端は、暗めのグレーデニムに黒のインナー。ネイビーのマフラーをアクセントに。
ジレやパーカーやマフラーを加えるだけで、これだけ多彩な着こなしができるカーキのジャケット。やはり冬の定番カラーだけのことはありますね。

マスタード・キャメル・ベージュのジャケットの着こなし

マスタード・キャメル・ベージュのジャケットの着こなし（まとめ）
今回から趣向を変えて、「記憶に残る」コーデ解説を目指します。写真中心で説明していくとどうしても細かいディテールやデザインに目がいってしまい肝心の色の記憶が残りにくいのではないでしょうか。
マスタード・キャメル・ベージュは、コーデュロイやフラノやライニングの入ったコットンなど、秋冬のアイテムに多く使われる色です。特徴は
①白黒グレーのコントラストをつけたコーデが最もよくあう。
②ブルーとカーキ以外の色は合わせにくい。
③ネイビーやカーキやダークグレー、黒のうちどのアウターともよくなじむ。
マスタードとはからし色。
コットンだとワークウエアテイストが強く、ウールだと逆に知的でやさしい雰囲気です。
左端は、暗めのミディアムグレーのパンツにインナーはレタードT、ライトグレーのパーカーを重ねています。ジャケット以外で白から黒へのモノトーンの階調があることで、単純に白のインナー黒のパンツにした場合にくらべて面白みがあります。
左から２番目は、ライトベージュ。
コットンだとコートやダウンジャケット、コーヂュロイのジャケットなどに、ウールだとニットジャケットなどに使われる色です。
グレーともよく合いますが、色落ちしたブルーデニムが粋な感じ。インナーは黒のニットを着ますが、白のボタンダウンシャツの襟と裾を出してアクセントに。
右から二番目はすでにご説明した白パンツ＋黒インナーのキャメルの着こなし。
右端はすこし赤味のあるライトベージュ。コーデユロイなどによくみられる色で、これにはグレーの濃淡の上下というシンプルな組合せが品よくまとまります。
これらは、ネイビーやカーキやダークグレー、黒のうちどのアウターともよくなじむので、コート選びに迷わないですみます。

茶とネイビーのチェックにブルーとネイビーを合わせる着こなし

LEONやメンズクラブ誌上で活躍するスタイリストの吉野誠さん。雑誌を見ていてカッコいい組合せだなと思うと、大抵はこの人だったりします。気に入ったコーデであっても、今回のように個性的なチェックジャケットだとそのままとりいれるわけにはいきません。ジャケット⇒シャツ　ジレ⇒パンツ　パンツ⇒ジャケット　と置き換えても配色のコンセプトは変わりません。
ただし、ジレの鮮やかなブルーはパンツでは面積が大きすぎるので彩度を落としたブルーに。白もシャツの中に着たタートルネックのカットソーで、見える部分も小さ目です。
この組合せ、パンツをキャメルのチノにしたら、チェックの二色を拾った落ち着いたこーでにになります。（下の左）
さらに。ライトグレーのニットを加えると、昨日（12/20）のコーデに早変わり。
ジャケット　　Papas
チェックシャツ　　無印良品
タートルのカットソー　　無印良品
パンツ　　　　　　　DISEL



下の左　　パンツ　トゥモローランド
　　右　　ジャケット以外　12/20に同じ
　

ネイビージャケット＋ライトグレーニット＋キャメルのパンツ

ネイビージャケットにキャメルのパンツならミディアムグレーのインナーが合うと申しましたが、ライトグレーしか手持ちがない時どうするか。素直にパンツをライトベージュにすれば問題ないのだけれど、キャメルにあわせてみたいというときの解決策がこれ。中に着たチェックの色味を暗めにして裾出し。
もちろん、図版のようにチェックシャツに黄土色が含まれていれば完璧なのですが、ネイビーだけでも十分。この上に黄土色（ゴールド）のマフラーでも巻けばことたります。
さて、ちなみに、中にきたチェックシャツ。裾出しで着る場合を考えて着丈の短めのものを選ぶ必要かあります。セレクトショップのシャツなら大抵は短い着丈になっていますが、背が低く太った人が身幅でサイズを選ぶと着丈が長すぎることが多いです。着丈の長いシャツで裾出しをしたい場合は着丈を補整する必要があります。
チェックシャツを何枚も持っているいる人がいます。私もそうですが、案外着ないでしまってあるだけだったりします。柄から一色抜いてジャケットやパンツを合わせるのだと言われていますが、柄に惹かれて自分が持っていない色ばかりのチェックを買ってしまうこともあります。
着回しの効くチェックの代表が、グレー、ネイビーを含んだチェック。逆にバーバリーチェックなど着回しは効かないチェックだと思います。
週末のショッピングやトラベルウエアとしてダウンのコートの下に薄手のアイテムを重ねるにはこんな着こなしは如何でしょう。

デニムカバーオールジャケット　　　ルイヴィトン
ライトグレーVネックセーター　　　　JUNMEN
チェックのネルシャツ　　　　　　　　GAP
キャメルのチノパン　　　　　　　　　トゥモローランド

チャコールグレーのジャケットに明るいブルーデニムを合わせる

チャコールグレーのジャケットに明るいブルーデニムを合わせる着こなし。パンツのブルーにあわせてターコイズブルーのチェックシャツを中に着て、インナーにはジャケットと同じチャコールグレーのTシャツをあわせています。全体のすっきり感は色のトーンをふたつに絞っているから。
写真はターコイズブルーでなくジャケットに入ったストライプからライトグレーを一色拾ってライトグレーのチェックシャツにしています。
暗い色のジャケットを同色のインナーとあわせ、パンツを白っぽくするのは、シンプルな着こなしの定石です。軽快な雰囲気になるのですが、上背がないと上下が分断されて背が低く見えがち。そこで明るい色を中に着ることで「縦の線」を通す効果が生まれます。また身体の中心に帯状のラインができて左右対称の中心線を強調する「ネクタイ状の」ポイントが作れます。
このテクニックは、デニムシャツやチェックシャツを、白Tに重ねるのと似ていますが、挿し色として使うのでなく、色のボリュームを調整する使い方だと思います。大人っぽい着崩しの仕方として覚えておかれるとよろしいかと存じます。

ジャケット　BLACK　＆　BLUE
チェックのネルシャツ　JUN（ワイルドライフテーラー）
Tシャツ　バナナリパブリック
デニム　　DIESEL

こげ茶のジャケットにGジャンをあわせる着こなし

こげ茶のジャケットを綺麗に着こなすには、明るいデニムと合わせるのが一番。のこりを白とグレーでまとめたら相当粋なカラーコーデにまとまるはずです。焦げ茶とブルーデニムと白は、すでに幾度も書いたように茶色・水色・白は「トリコロールの変形」ですから合わないわけがないのですね。
インナーがプリントTでは寒い今日この頃、タートルネックにしてパンツをウールにすれば全体がソフトな印象になるでしょう。
こげ茶に明るいブルーを挿し色に使ったチェックはよくみかけます。焦げ茶、ブルー、グレーの組合せは上下を逆転したり、ブルーを暗くしたり、インナーにチェックを持ってきたりさまざまなバリエーションが考えられます。下の左２つのように黒やネイビーともよくあうコーデですから暗い色が多い冬のアウターに合わせやすいコーデだと思います。
いつものネイビーのジャケットにかえて、焦げ茶も活用しましょう。

CPOジャケット　　　　　ルイヴィトン
プリントT　　　　　　　DIESEL　ブラックゴールド
Gジャン　　　　　　　　Papas
グレーデニム　　　　　セブン・フォー・オールマンカインド



下
ジャケット・Gジャンは上と同じ
タートルネックカットソー　　ユニクロ
ウールパンツ　　　　　　　　アレグリ　三陽商会

キャメル色のチノパンをネイビーにあわせる着こなし

キャメル色のチノパンをネイビーにあわせる着こなし
さて、昨日に続いてシンプルコーデです。
オジサンのお洒落向上意識を阻むのは実は季節なんです。なにしろ夏はジャケットなど着ない時期が多く、冬はダウンジャケットを着てしまえば下はなんでもかまわない。そういう体たらくになりがちで意識したいでたちはゴルフにいくときだけなんてことも。
冬でも三色配色を記憶にとどめましょう。ネイビー＋オフホワイト＋ライトグレーはすでに何度もとりあげています。
そのバリエーションとして、インナーをミディアムグレーにした場合、パンツはキャメルに近い明るい茶。これもそのまま丸暗記していいと思います。それくらい雰囲気のあるコーデ。写真はTシャツにコットンコートですが、ネイビーのアウターにウールニットでも同じです。
ただ、意外とこのメディアムグレーのニットというものをお持ちでない方が多いようです。そもそもグレーという色に対して、シルバーグレー＞ライトグレー＞ミディアムグレー＞チャコールグレー＞墨黒の明るさの区分けをするのも難しい。一度お手持ちのグレーアイテム（ウールパンツでもTシャツでも）を全部引っ張り出して並べてご覧になっていただきたいです。ライトグレーとミディアムグレーの境目がいかに曖昧であったか。それと面白いのは自分が同じ種類（明度）のグレーばかりをいくつも買っていることにもお気づきになるかもしれません。一度おためしください。
さて、チャコールグレーまではいかないがちょっと暗めのグレーのニットやカットソーはネイビーとあわせるとしっくりなじみます。これはネービージャケットにあわせるパンツでも暗めのグレーを選べばシックにまとまることをどなたもご経験がおありでしょう。
このコーデのポイントはどこにも白をいれない点。キャメルのパンツが一番の明るい色であることです。
Pコート　JUNMEN
タートルネック　H&M
パンツ　　トゥモローランド



ミディアムグレーに近い色に、少し色落ちしたデニムがあります。ネイビーのアウターの下に濃いめのジージャンを着る。今度は裾に白をチラ見せしています。
タートルネック　ＭＵＪＩ
デニムジャケット　　ルイヴィトン
コート　　　　マッキントッシュ　ダンケルド
パンツは上に同じ



同じネイビーでもスエットにあわせると雰囲気はよりカジュアルに。ダウンやピーコートのインナーにレタードスエットをあわせています。11-04
http://blog.goo.ne.jp/omuzim/e/c60116ab5f18e9ba430a574308d9e959で見たように今年はレタードスエットを推すメンズ誌がめだちます。着こなしにスポーツテイストが加わるのと単色コーデなどのアクセントとして効果的。つい一枚欲しくなります。
ダウンジャケット　　TUMI
シャツ　　JUNRED
レタードスエット　ユナイテッドアローズ　GLR
パンツは上と同じ
左
コート　上に同じ
それ以外　右に同じ

キャメル・マスタードのジャケットの着こなし

ニットジャケットやワークジャケットは気軽に羽織れる一枚として大変便利なものです。ことに歳末の休日などあわただしいなかで何も考えずに着てもさまになる点もいいところ。
個性的な色あいの一枚でも、無彩色（白　グレー　黒）とならどんな色でも合います。キャメルやマスタードといった個性の強い色でもすっきりまとまります。インナーが白でパンツが黒でもいいのですが、コートを重ねることを考えると白パンツが着こなしやすいでしょう。インナーはニットジャケットにはスエット、ウールやコットンジャケットならウールニット。
パンツを黒にするなら12-14のコーデを参照ください。キャメル・マスタードの系列はカーキ、ダークネイビー、色落ちした明るいブルーデニムにあうのはこれまで見てきた通りです。
合わないのは近い色同士のコーデ。茶系というくくりでまとめようとすると、ポイントの無いぼんやりしたコーデになりそうです。それは、茶色という色は、赤茶から黄土色　オリーブグリーンあたりまで含んでいてすべての色相にグレーを多く取り込んだものの総称だからです。実はカーキという色も同様にグリーンからオレンジにかけての褐色の総称です。暗いカーキは焦げ茶に近いです。
そこで、黄褐色、橙褐色、赤褐色同士をあわせても、赤、橙、黄が調和しないのと同様にちぐはぐなうえにひどく地味な配色になりがちなのでしょう。原色との合わせも同様に野暮ったくなりがち。色味のある褐色系をあわせるなら色相の離れた緑褐色のカーキやネイビーあたりに限られてきます。
ですからお手持ちの「茶系」の服は「主役」として黒・白の脇役とデニムやカーキを従える着こなしをしたほうがいいみたいです。
ともかく、忙しい年末の休日は、パターンを決めた着こなしでいきましょう。
キャメルやマスタードには白・黒コーデで。

マスタード　ワークジャケット　　　DOMON　（JUN)
黒のクルーネックセーター　　　　　CPカンパニー
白の綿パン　　　　　　　　　　　　ユナイテッドアローズ



下の写真のジャケット
右から　ブレザーJUNMEN　　圧縮ニットジャケットROGAN　
ニットジャケット　ポールスミス

ステンカラーコートとワークジャケット・ネルシャツのコーデ

ステンカラーコートとワークジャケット・ネルシャツのコーデです。ネルシャツ、色落ちデニム、ワークジャケットと相性のいいアイテムですから、何をもってきても違和感がないように思えますが、お洒落に見せるにはカラーコーデの工夫が必要です。まず、生成り、アイボリーのワークジャケットには、ブルーデニムと関連のあるネイビーを含んだチェック柄を持ってくるといいようです。コートはチャコールグレーのウールコートか、黒のステンカラーコート。
中に着たネルシャツを鮮やかなバッファローチェックにしたり、くすんだオレンジと黒のチェックにしたりするだけで異なる雰囲気の着こなしが楽しめます。インナーのシャツは暗い色目のものがバランスがいいですが、」ワークジャケットを生成りからマスタードに変えると、ジャケットと同系の明るい色調のチェックでも大丈夫。
ゴム引きのコートは、風を通さず熱も逃がさないことから真冬でもボタンをしめれば防寒着になります。コートの前を開けて着るなら、ネルシャツの下に白いタートルネックのニットなどを。
冬の休日にパートナーの雑多な買い物のお供などというときに、ワークウエアのコーデは肩の力のぬけたお洒落として素敵だと思います。

ゴム引きコート　　　　マッキントッシュ　ダンケルド
ワークジャケット　　　WNW　（アーバンリサーチ）
ネルシャツ　　　　　　GAP
白T　　　　　　　　　ユニクロ
色落ちデニム　　　　　DIESEL　



下の右　　フリース地シャツ　ユニクロ
　　　　　他は同じ
　　中央　チェックシャツ　　H&M
　　　　　他は同じ
　　左　　　マスタードのワークジャケット　　DOMON（JUN)
　　　　　　チェックのボタンダウンシャツ　　バーバリー（三陽商会）

カーキのアウターにキャメルのジャケットを合わせる着こなし

カーキのミリタリージャケット。カジュアルなコートとして着こなすのに何のルールもありませんが、カラーコーデから考えると、キャメル・濃紺・ライトグレーという「カーキにあう色」ばかりを集めたこの着こなしはオススメで。
キャメルなどの茶系のカジュアルジャケットは着こなしが難しい代表選手なのですがこういう具合にカーキに合わせると、派手な感じが消えて素直に脇役に納まってくれます。
寒い冬の休日の普段着に、もっとキャメルジャケットを活用する手立てとして。

ミリタリー・レインジャケット　　　中田商店
キャメルジャケット　　　　　　　　JUNMEN
グレーのクルーネックセーター　　　JUNMEN
白のレタードT　　　　　　　　　　　JUNMEN
リジッド・スキニ―デニム　　　　　ユニクロ