「まず、ひとつお試しください」と、僕は試食用のこだいふくを差し出した。お母さんはニコッとして「ありがとう」と受け取ってくれた。「アンコは好きじゃないのに」とガクちゃんは手を出して、マスクをずらした。
男の子がマスクのすき間からこだいふくを押し込んだ。お母さんが口もとに手を運んだとき、サトウさんが「病気の坊やを外に立たせちゃかわいそうだ」と声をかけた。
僕が2人にこだいふくを渡している間に、店の中にはお茶が入れてあった。サトウさんはガラス戸をあけて、2人を店に迎え入れた。
男の子はお母さんを見てお母さんがうなずいたので2人で店に入った。サトウさんはどこの病院に行ったのかとか、注射はおじさんも嫌いだとか話しはじめた。しばらく幼稚園を休んでいたらしい男の子は、病院での武勇伝をうれしそうに話した。
僕はまた外に出た。3人は楽しそうに話している。あの親子と同じバスを降りたらしいおばあさんがゆっくりと歩いてきた。僕は「こんにちは」とあいさつをして、「新発売のこだいふくいかがですか?」とこだいふくを差し出した。サトウさんはお茶の用意をしている。
男の子がマスクのすき間からこだいふくを押し込んだ。お母さんが口もとに手を運んだとき、サトウさんが「病気の坊やを外に立たせちゃかわいそうだ」と声をかけた。
僕が2人にこだいふくを渡している間に、店の中にはお茶が入れてあった。サトウさんはガラス戸をあけて、2人を店に迎え入れた。
男の子はお母さんを見てお母さんがうなずいたので2人で店に入った。サトウさんはどこの病院に行ったのかとか、注射はおじさんも嫌いだとか話しはじめた。しばらく幼稚園を休んでいたらしい男の子は、病院での武勇伝をうれしそうに話した。
僕はまた外に出た。3人は楽しそうに話している。あの親子と同じバスを降りたらしいおばあさんがゆっくりと歩いてきた。僕は「こんにちは」とあいさつをして、「新発売のこだいふくいかがですか?」とこだいふくを差し出した。サトウさんはお茶の用意をしている。