On The Road

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2009-12-25 20:20:44 | OnTheRoad第2章
ゴトウさん夫婦が心配していたとおり、銀行はまだやっていなかったそうだ。「オレが行ったら開店しろよ」と言ったサトウさんがおかしかった。
銀行は個人商店ではない。「女房が入院したから」の一言で下着やパジャマをそろえてくれる洋品店とは違う。

サトウさんがもう一度銀行へ出かけて、僕は念入りに掃除をした。昨日かなり頑張ったから、掃除にはそんなに時間はかからなかった。店の前を掃いてから、僕はアネキが作ったPOPをガラス戸に貼った。僕が描いた絵と並べて貼ると、僕のヘタさが際立ったけど、面白いからそのままにした。

銀行から帰ってきたサトウさんは、僕が貼ったPOPを見て、「ずいぶん練習したんだなあ」と感心した。「僕じゃないです。3こ上のアネキが得意なんで」と僕は言った。僕が描いたことにしてしまったら、中学の二の舞になる。



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