チェコへ行くたびに、老若男女を問わずチェコ人の美しさに見惚れてしまっていた。帰ってくるとしばらくは、歩くとき、立っているとき背筋を伸ばすように心掛けていた。そして、チェコ人の有名モデル「Daniela Pestova(ダニエラ・ペストーヴァと読むらしい)」の写真を見たとき「これは美しい女性だ」と思った。ダニの写真で特に美しいのが背中のラインである。
最近はこうも感じるようになった。人間というもの、日頃の言葉遣いや行動が体型にも表れるのではないかと。痩せているとか、太っているというほかに言動の美しい人は、体型、特に背中が美しいように思うようになった。背中のラインの美しさは、その人をより美しくするように思う。人に対する礼の仕方、食事の時の姿勢等々すべての言動が人の美しさに影響を与えていると思う。
願興寺には薬師如来の眷属である四天王立像が4体揃っている。ある人が、願興寺の仏像を拝観したら、四天王像の背中を見てくださいと言われていた。先日の願興寺勉強会で仏像を久しぶりに拝観したときに、それを思い出して、皆さんにも呼びかけて四天王の背中をじゅっくりと見てみた。
像高242cmの堂々とした立像だから、前面からのお姿も確かに迫力満点で実に力強い。背面から背中を見上げると前面の迫力や力強さは、この背中があってこそだと思わされた。ヤサオトコの私には、羨ましい限りの背中であった。一つのことに人生を捧げた人の造形した仏像というものは、こういうものか、と思わされるほど素晴しい背中であった。
願興寺の仏像拝観の際には、是非、この四天王像の背中にも注目していただきたいと思わされた。
願興寺四天王像
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます