29日(日)に御嵩町郷土文化を学ぶ会として、2回目の願興寺勉強会を催した。総勢9名の参加で、午前中に仏像についての解説をさせていただき、午後からは住職に法話と案内をしていただいて、仏像を拝観させてもらった。
もう何度目の拝観か分からないほどだが、観るたびに感動を覚える仏像群である。願興寺の仏像群の拝観は他では味わえないものがある。一つは仏像を間近で拝顔することができ、今回は釈迦如来と阿弥陀如来座像の玉眼をしっかりと確認させていただいた。もう一つ、仏像が薬師如来の世界のまま配置されており、本尊「薬師如来」と両脇侍「日光・月光両菩薩、眷属「十二神将」の関係がしっかりと理解できる。また、中央に配置されているので、仏像を背後から観ることができる点である。
背後から観ると、四天王像は像高が242㎝であり、その背中の威容は目を見張るものがある。自分の頼りない背中がみすぼらしく感じられるほどである。じゅっくり拝顔していると、厳しき状況に晒された仏像たちの傷あとにも気付かされる。四天王の多聞天はあちこちが欠けており、阿弥陀如来の脇侍「観音菩薩」と「勢至菩薩」は救い出すことができず戦火の犠牲になってしまったそうである。現在の像は江戸時代に作成されたもので、他の像のような威容は感じられないが、近世らしい肌理細やかさを感じさせられるものとはいえるが…
それにつけても、如来さま菩薩さまの柔和で親しみ深いお顔、天部の厳しき表情… 訪れるものにいろんな感激をもたらす仏像群である。
願興寺公式サイト
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