もんく [とある南端港街の住人になった人]

陳さんのアドバイス

海外にで生活していると、為替が気になる。
3週間前は1万円あたり369リンギット(最も良かった両替レート)だったが、今は350リンギットにしかならない。差分の19リンギットは540円ほどになるので、ここでは4食分の食費にもなってしまう。これは敏感にならずにはいられない。

日本で日本円だけで生活していると、スーパーの卵の値段、秋刀魚の値段、キャベツ1玉の値段などが変化するだけなのだけれど、その裏の為替相場を直接見なければならないとなると、世界で何が起きているのかが気になってくるものだ。

ここの新聞にはあのビッグスリーの情報がリアルタイムで書かれている。今日は裁判所の決定がどうなったとか、債権者が書類を提出したとか、フィアットがそれに対してどうコメントしたまで逐一詳細に書かれていて、それも毎日、スピード感があると言うか、緊張感があると言うか何しろ大変な感じがする。日本の新聞を読んでいてもそれらは全て丸められているのでこう言う感覚は沸いて来ない。

外国で暮らしている人はきっとそう言う感覚に敏感なんだろうと思う。マレーシアは外国人だらけの国であるし、アメリカや中国や中東の国でちょっと何かあるとすぐに影響を受けてしまうから国全体としても敏感なのだろう。

中華航空の日本支社にお勤めの陳さんなどはその敏感な人の典型かもしれない。以前、航空券の手数料を支払うので陳さんにその価格を出してもらった。中華航空なので元の計算は台湾元である。それを陳さんが毎週水曜日に変わる航空会社のレートに従って換算して教えてくれる。陳さんは親切にもその時こう付け加えてくれた。「来週支払った方がお得ですよ。」

こちらもたまに銀行預金をドルやユーロに交換していたりするので為替は気にしている。だけれどもその時、次の週が円高になるなどと言う情報は持っていなかった。その陳さんの言葉を聞いてもそれが何故かわからなかったし、半信半疑であった。特に早く支払う理由もなかったので陳さんの言うように次の週まで待ってみた。

そうしたら何と、急激な円高が本当に起こった、信じられないことに。陳さんは日本と言う外国暮らしでよほど敏感なのだろうと思う。今度また電話する事があったらまたアドバイスを受けたいものだ。
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