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もんく [とある南端港街の住人になった人]

歌を聴いていると...

前野曜子と言う歌手を知っていますか?

と、聞かれてはい、知っていますと答える人はそれほど多くないかと思う。アニメ「コブラ」とか映画「蘇る金狼」などのテーマ曲で知っている人が今は多いらしい。自分はそのあたり、聴いた事があったかもしれないけれど、知らなかった。それで、ペドロ&カプリシャスの初代ボーカルとか言われても、あれ、高橋真梨子さん?と言う程度の無知だった。

が、なぜか今、毎日取り憑かれたように聴いていたりする。毎日聴いていると何となく、その歌の中の感情みたいなものがシットリと身近に脳みそに貼りつくように感じられてくる。歌い方なのか?、声なのか?、わからないが。

普通、ここで「別れの朝」なのだろうけど、別のにしてみた。

前野曜子 センチメンタル・ヨーコ


いろいろ聴いていると、おかしな違和感を同時に感じる。それは多分、知識の部分で分かっている事と、耳から入ってくる生々しさの間でギャップがあるからだと思う。

たった今、こうして心の中のものが歌になって耳に届いていると言う事と、もう随分前にこの歌を歌っている人がこの世を去ってしまっていると言うギャップ。この生々しい声の裏にはもう肉体が無くてこんなに立体的に感じられるのに実はそれはセミの幼虫の抜け殻みたいなものなのか?、と。

他でももうこの世にいない人の歌や姿を見る事は珍しくないのだけれど、その出来が良ければ良いほど、心に迫れば迫るほど空虚感みたいなものが大きくなるのだなあ、と。
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