見出し画像

もんく [とある南端港街の住人になった人]

人はだんだん猫になる

うちの猫たち、ツブアンとキナコがまだ赤ちゃんの匂いを発していた頃の事。

この子たちはだんだん猫からこちら側に近付いて来るのだろうなあと言うような気がしていた。生物学的には猫として生まれたのだけれど、それをどんどん捨てていってこっちの方へどんどんと...

あれからもう、彼らは4歳になってしまったけれどいつの間にかだんだんと猫の方へ歩いて行っている。当たり前なのだけれど、母親が猫だったしやっぱり猫をそのまま続ける決心をどこかでしたのだろう。こちらが呼んでいる事もわかるようになったので、なんとなくお互いに通じるものができてきたが、全体としては猫らしい猫になってきているように感じる。


ふっ、と気付く。

待てよ、ツブアンとキナコは猫らしい猫になって行って、実は自分の方があちら側に近付いて行っているのではないか? 朝起きて一緒に散歩して帰って来る。夜、一緒に散歩に出て道端でゆっくりしてから帰る。1時間か1時間半か。帰ってから決まってご飯を食べる。後はいつもだいたい決まった場所で寝る。

どう見てもキナコとツブアンのパターンで生活が成り立っている気がする。この緩慢な日々の繰り返し。

猫はカワイイ声で鳴いて人を操作すると言う。人は猫を飼っているつもりで飼われている。良いように猫に使われている。猫と一緒に生活すると人はだんだんと猫になっていく。そんな気がしてきた。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「マレーシアでニャー2019」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事