もんく [とある南端港街の住人になった人]

映画「東京日和」 -わかるわけないと言う大前提

結婚してもう8年になろうとしている。

それだけ年月をいっしょに過ごしているともう相手の事が何でもわかるかと言うと、それは全くその反対だ。そんな事聞かなくても分かっているでしょ、などと言われてもこれは完全に何もわからないと言うべきで、時間が経過するほど分からないと言う事が分かってくるだけなのだ。

しかしそうして毎日、わかっているはず、わからないのやり取りをしていても懲りずにまだ相手が分かるだろうと言う幻想を描いて生きている。それが人と人の関係なのだろうと思う。これはこんなものだろう、あれはああだろうと思ってみても相手は全然そう思いはしないのだ。

結局選択肢は2つしか無くて、(1)相手を諦めて分かれるか(2)分からない事をあきらめて一緒にいるかどちらかになるだろう。キャサリンさんの場合(1)を選択したいらしいが....



そう言うわけで、この作品、映画としては全く出来が悪い。つまらないセリフ、有り勝ちな画面作り、はっきり言ってヘタクソ映画だ。ただ、救いは監督をやっている竹中直人が自分で何を作りたいかよくわかっている事だろう。多分、この人は本を読める人だと思う。それもかなり良く読める人じゃないかと思う。そうでなければこれは作れない。
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