もんく [とある南端港街の住人になった人]

騙されてみたくなる

1990年代のジョニーウォーカーのCM。

男が女に金を渡す。
友人が騙されたのだと告げる。
男は、よかった。…病気の子供はいないんだ、と安堵する。


こう言う騙され方をしてみたいと思う。
そんな機会にめぐり合わなければ知らずに過ぎてしまうことがある。
学べないことがあるのだとも思う。



外国人に言わせると日本のヤクザは怖くないと言う。
マフィアの方がよほど怖いのだと。

なぜなら日本のヤクザはヤクザらしい格好をしてるから避けられる。
その点マフィアはどんな格好をしている誰なのかわからないから怖い。

覚悟のできない騙され方は怖い。


JAWSと言う鮫が襲ってくる映画があった。1970年代だ。
当時の特撮技術は今ほどでなかったから鮫の人形を直接映してしまうと怖くない。だからスピルバーグは実態の見えない怖さで撮った。

ただの人形とスピルバーグにまんまと騙された。



"愛"と言う言葉は広い意味でも狭い意味でもなかなかだ。

ただ、愛は愛らしい姿をして目の前に現れるとは限らない。
一番愛らしくない姿で現れることは誰でも知っているのにそうは思わない。

ある宗教を信じる人達は災害に巻き込まれたことさへも神の愛の行為だと信じるそうだ。一見自分にとって最悪のその事が次へと繋がるものであると知っているからだ。

神は騙しているつもりは無いだろうけれども、我々人間はいつでも騙される。愛はいかにも愛らしい姿で現れると信じすぎているからだ。




騙されてみなければ映画のようにドラマチックな結末を知ることも無いだろう。
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