地滑りは日本と無関係なのか？

フィリピンのレイテ島セントバーナードで大きな地滑りがあり、多くの人々が犠牲になっている事が数時間ごとにニュースとして伝わってきています。

セントバーナードはこの地図の下の方の黄色く塗られたところです。


私は2004年5月にインドネシアのスマトラ島中部を訪れました。そこはWWFによるオランウータンのリハビリセンターがあるところです。
現地で情報を集めながらなんとかそこまでたどり着いてみると、そこは大きな石ころばかりが転がっている谷間の河原でした。私はそこは元々そう言う地形なのだと思っていたのですが、地元の人に聞いたところその半年前の2003年11月に大規模な地滑りが発生し、川沿いにあった村が全滅し200人が亡くなったとのことでした。

その原因は森林の過剰な伐採です。そこに到着するまでのバスから見える風景はどこまで行っても油ヤシとゴムの畑です。それらの畑を広くするためにジャングルが伐採されているのです。この地へ行く途中には油を製造する工場があり、トラックがヤシの実を運び込んでいます。そこで生産された油は日本始め先進国へ大量に輸出されています。そして「身体にやさしい植物油」としていろいろなものに加工されています。身体にやさしいのは本当かどうかわかりませんが、このヤシ油を使う理由は油のうちで一番安いからです。


今回のレイテ島での地滑りの原因も違法伐採ではないかとの報道も出てきています。もしかしたらスマトラと同じ事が起こっているのかも知れません。油ヤシやゴムの畑を増やすために森林を盛んに伐採していたのでしょうか。それとも私達の家や家具を作るための木を切ったのでしょうか。

だとしたらこれは彼らの問題ではありません。
「私たちの問題」です。



比レイテ島の地滑り、行方不明１４２０人 (朝日新聞) - goo ニュース


追加
政治家さん達、この件について驚くほど誰も何も書いていませんね。TBもできやしない。
"ele-log"政治家Blog