もんく [とある南端港街の住人になった人]

映画「ゼブラーマン」 -バカらしさも素晴らしい

KLのバスターミナル横の寂れたショッピングモールの中で正規VCDなのに1.5リンギット(50円)と言う処分品の中でこれを見つけた。バスに乗ろうと思っていたら雨が降ってきてついでに下痢してそこでトイレを借りる事がなければこれを見る機会は永久に失われていただろうと思うが、結論から言えば見てよかった作品となった。

なかなか日本の映画の中で見てよかったと思えるものは無い。だから飛行機の中で無料で見られても普通は見ない。このゼブラーマンは以前にテレビのバラエティー番組に哀川翔がプロモーションで出てきた時にあまり格好の良くない、どちらかと言うと情け無いヒーローで出てくると言う事を言っていたのを覚えていたので、もしかしたらナチョ・リブレのようなものかと思って買ってみた。

確かにこれは日本版ナチョ・リブレだ。アメリカだったらこれはスパイダーマンになるのだろうけれども、アメリカでは力を持った人の責任の取り方がヒーローを生み出しているのに対して、日本では人間としての優しさと信じる力がヒーローを生み出す。そこがいかにも日本的でそれを真面目に真っ直ぐに映像に表現しているところが特に好ましい。

つまり何であっても信じている事がそのまま最初から最後まで一貫して表現されている事がこの作品をきちんとした映画として成立させているように感じられる。そのための味付けもやはり日本の映像技術と表現の弱さを弱さとしてそのままさらけ出しているし、逆に強さもうまく駆使している。何も無理していない。総じて全くこれは日本らしい日本でしか作れない面白くて見ごたえのある映画になっている。

バカらしくもとても素晴らしい映画なのでまだ見ていない人はぜひレンタルDVDを借りて見ていただきたい。
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