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もんく [とある南端港街の住人になった人]

突然気付いた事

昨夜、キナコ(♂)が帰って来なかった。

昨日の夕刻、仕事を終えて家に着いたのがたしか20時位。ちょっと前だったか?家に入ると誰もいない。真っ暗だ。そりゃ、キャサリンさんいなくなったのだからそうだろう。猫たちは電器のスイッチをONにはしない。灯りをつけるとソファにいるかと思ったキナコ、いない。キッチンに向かって歩く。そっちにはツブアンがいるかもしれない。

ツブちゃん。呼ぶとメイド部屋から出てきた。床に長くなって伸びをし、あくびをしてから短く鳴いた。腹減ったと言っている。置いてあったご飯は食べた形跡あり。少し足してやると嬉しそうに目を細めてポリポリ食べ始めた。キナコ、どこに?

ツブアン、質問には答えず食べ終わると猫穴になっている網戸から出て行った。寝てたんだからオシッコでもするのかなと思った。こっちもいつものように自分のご飯を用意。と言っても食パンとバター。それに3本でいくらとか安かったらしいウェルチ。聞いたけど値段は忘れた。

食べ終わって少ししてキナコを探しに行こうと考えた。まずカラス程度にシャワーを浴びて。Tシャツを着る。と、ソファの裏側からキナコ、伸びとあくびをしながらノコノコ出てきた。あれっ、お前、いたのか! と、出て行ったはずのツブアンがいつの間にか床にいてビックリ。えっ、どうかしたの?とこちらを見ている。こいつら神出鬼没だ。

キナコ、とりあえずボクにもご飯ちょうだい、と。ご飯を食べ終わると出て行く。オシッコだろう。さらに1時間ほどして家の前の車停めを見ると、キナコが車の匂いを嗅いでいる。キナコ、面白い趣味を持っている。車ニオイフェチってところかもしれない。そこからツブアンとキナコと自分と3人で散歩に出る。コースなんていつものトラックが停まっているところまでの往復しかない。彼らそれでも退屈しないらしいのだ。

散歩を終えて家の近くのT字路まで来たところでキナコとツブアン、止まる。いつもの事でまだ涼しい外にいたいのだ。じゃあね、先に帰ってるよ。仕方ないのでキナコとツブアンはそのままそこに残して家に入った。蚊に刺されるし。

しばらくするとツブアンは帰ったがキナコは帰らない。探しに行くがどこからも出て来ない。0時になって再度探す。よくいる柵の向こうの池の周りに生えた背の高い草の根元あたり、道路に面した低い塀の上、何本かの柳の木の下、角の広い家の生垣が、どこにもいない。仕方なく寝てしまう。

朝、ツブアンが起こしに来た。寝ている耳元でご飯、ご飯、と。6時。まだ外は暗い。プラ容器からご飯を皿に出してやる。ポリポリ。キナコ、やっぱり帰ってないね。ツブちゃん、夜見なかった? ソファやテーブルの上と下、どこにもいない。それから出勤時刻直前にまた探したがいない。

仕事中、10時頃になってキナコの事がまた心配になる。そうだ、電話してみようと思った。

思ったところで思い出した。ツブアン、携帯電話持ってないじゃないか。
あっ、その前にツブアンは猫だ。



そうか、猫ってのは電話できないんだった。
なぜ今気付く?
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