男の料理:牛筋カレー・レシピ
牛筋カレーのレシピについての問い合わせがあったので、紹介しておきたい。
ナニ、レシピなんて洒落たものはない。所詮、男の料理だ。出たところ勝負、イイカゲンである。しかし何十回も作っていると、一応の作り方は自然に出来上がってくる。
これが実にウマイ。スジ肉は硬いが、よく煮込むことによって、トロトロに柔らかくなる。肉では、決して出ない‘コク’がある。口の中へ入れると溶けてしまうくらいまで煮込む。しかも牛肉を使うより安上がりだ。
スジ肉は、最近まで関東ではなじみが薄かった。おでんの具としても、関西の方が食べられているようだ。ところが、最近は、関東でも食べ出してきたらしい。調理方法さえ適切ならば、実にウマイ。匂いも完全に消せる。
早速紹介しよう。前段と後段に別れる。というのは、前段で、まず牛筋肉の処理の仕方を、そして後段で牛筋カレーのレシピ紛いを説明したいと思う。
今、スーパーなどで売っているものは、大概肉屋がある程度掃除をしているから、簡単だ。以下の手順で処理すればよい。
①鍋にタップリの水を入れて、その中へスジ肉を入れ、強火で煮る。沸騰してきたら、中火にして、10分ほど煮る。
②スジ肉のアクが驚くほど一杯出てくるから、これを取り除く。
もう少し煮込むとアクが小山のように盛り上がってくる
③火から下ろし、流水でザッと洗い、脂身があれば除く。
★脂身とスジ肉のゼラチン質とは、似ていて見分けにくい。(今は、肉屋が処理しているから、だいたいだが取り除かれている)
茶色の楕円内はゼラチン質。グリーンの楕円内は脂肪
④脂肪を除いたら、さらに水洗いをした後、野菜屑があれば、一緒に入れて煮る。野菜屑を入れるのは、アク取りと香り付けのため。なければ必要ない。
★ここの水洗いは丁寧に。(これも、今は、肉屋が処理しているから、ザッとの水洗いで済むはず)
⑤十数分煮たら、再度、流水できれいに洗う。余分な脂や汚れは落ちて、牛筋もすっかりきれいになっている。
⑥完成
■面倒くさい人は、すぐ使える状態まで仕上げたものも売っている。ただし、値段が高い。
スジ肉に豊富なゼラチン質は、とくに成長期の子供に良いとされている。筋を通そう!
【後段】牛筋カレーのレシピ
前述したようにレシピなどない。敢えていえば……
用意した材料は、㊦の写真のとおり。他にスパイスとしてガラムマサラ。
A:タマネギはタップリのサラダ油でキツネ色になるまでよく炒める。絶対に焦がしてはダメ。火加減に細心の注意を払い、炒める。ここがカレーの味を決める正念場。
中華鍋に山盛りあったタマネギも、これくらいまでカサが減って、コンガリとキツネ色
B:刻んでおいた人参とジャガイモ、牛筋、炒めたタマネギを鍋に入れて、水を材料がヒタヒタに浸かる寸前まで入れる。後は、手許にあるアルコール類ならなんでも良い。本日は日本酒と焼酎を入れた。それで丁度材料がヒタヒタに浸かる状態にする。
写真㊦のタマネギの上に振りかけてあるのは、ガラムマサラ。筆者は大好きなので、滅茶苦茶大量に使う。後にカレーを食べる際にも、改めてガラムマサラとカレー粉は大量に振りかける。これが
実にウマイ。
C:後は焦がさないように注意して、ひたすら煮る。
D:材料(具)が溶けて形を失うまで煮る。
E:Dの状態になったら、カレールウを入れる。今回は10~12人前だから、市販のルウを1ケース半入れた。これも味を見ながら好みで決めたらよい。ただし入れすぎるとしょっぱくなるからご注意。
F:一晩寝かせると、美味しくなる。保存するには、食品用のフリーザーバッグなどに小分けして冷凍保存すれば、長期に楽しめる。
あ~ぁ、しんどぉぅ
06.06.22