
季節(とき)知らずのお噂をひとつ……「にごみ」
写真㊤:「山本屋総本家の味噌煮込みうどん」↑
「にごみ」??? 大概の方は、そう思うはずだ。「にごみ」ってなんだっ?!
↓ 「山本屋本店の味噌煮込みうどん」
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名古屋名物味噌煮込みうどん対決!「山本屋本店」VS「山本屋総本家 ...
「味噌煮込みうどん」のことである。名古屋名物「味噌煮込みうどん」として全国に知られている。でもこれは名古屋だけでなく、中京地区で広く食べられている。
このクソ暑いのに、煮込みうどんの話をするな?
まあ、まあ、そう仰らずに聞いてください。だから冒頭に『季節(とき)知らずのお噂をひとつ……』と申し上げたはず。
暑いときに熱い「味噌煮込みうどん」を喰うと、これがまた実にウマイのだ。夏ばて防止にもなる。
岐阜では、「にこみ」と言わずに「にごみ」と濁る。お年寄りに多い言語表現である。
岐阜の「味噌煮込み」は、以前にも書いた とおり、名古屋の煮込みとは、かなり味が違う。名古屋ほど塩辛くなく、もっと甘くてコクがある。愛知の「八丁味噌」と「岐阜の味噌」の味の違いが出るのだ。
岐阜の本町・電車通り(今は電車が廃止されている)の角に、昔、一軒の食堂があった。なんの変哲もない街の平凡な食堂だ。角にあったからか食堂の名称は「角忠」(かどちゅう)といった。
ここの『味噌にごみ』がウマカッタ。ほんとに美味しかった。「にごみ」だけに、ごてごてしている。だからウマイのだ。嫌いな人は、そのごてごてが嫌いだという。
名古屋の「味噌煮込みうどん」を食べる際には、必ず角忠の『味噌にごみ』を想い出してしまう。
その「角忠」も今はない。とっくに廃業した。もう「角忠」の『味噌にごみうどん』は喰いたくても喰えない……
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