損料屋
冒頭の写真は・・画像元 http://www.ako-info.jp/sherry/kids/event/boat-fest/boat-fest.html
現代では、ビデオやCD・DVDのソフト、衣装、スーツケース、ビデオカメラなどはレンタル屋で借りてきて、使うのが当たり前になっている。
「便利な世の中になったものだ」と感心する向きもいるが……ドッコイ、それは間違っている。昔からあるのだ。「昔から」というのは、ビデオやDVDのソフトが普及する前……江戸時代からあったのだ。
江戸時代は何でも扱う損料屋(今のレンタル屋)とか本専門の貸本屋が、それに該当する。手ぬぐい一本から、羽織り・袴、屏風や掛け軸まで借りられたそうだ。
一番借りられた人気商品は、何だったと思いますか?
フンドシだそうだ。洗わないで返せるのがウケたらしい。洗濯賃まで入っているから結構高かったそうだ。鰻丼一杯を食べられるくらいだったという。
1足をきりフンドシを切ります!
http://www.kitaguni.tv/seisaku/katu_cooking/
借りる期間も数時間から数年までと色々あり、『烏貸』(からすがし)といって、日中、日の出ている間だけ貸す「昼貸し」と、『蝙蝠貸』(こうもりがし)といって、日が落ちてから日が昇るまで貸す「夜貸し」があったそうだ。
借りる場合は、保証金として損料(借り賃)の三倍を取られ、返す際に、残額は返還されるというシステムだった。もし品物が壊れていれば、修繕費が差し引かれるのは言うまでもない。
損料屋は、たいがい質屋、金融業、古道具屋、人材派遣業を兼ねていることが多かったそうだ。
◆格言:見上げたものだよ 屋根屋のフンドシ