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「さしすせそ」の危機
先日、某テレビの料理番組で、アナウンサーが料理の基本である「さしすせそ」の「し」を、「醤油」だと大真面目で喋ったのには、正直言って驚いた。どういう教育をしているのだろうか。
関連する面白い話を紹介しよう。
【さしすせその危機】
料理のさしすせそ、とは、調理に必要な「調味料を表す」言葉であると共に、調理過程で「入れる順番」をも指している。聞いたことがある人は知っているだろうが、知らない人が考えて導き出すことは難しい。
「料理のさしすせそを答えてみよう! ‘さ’は?」
「さとう!」
「‘し’!」
「しょうゆ…ん?(顔色をうかがう)じゃなくて、塩?」
「‘す’は?」
「するめ」
「めだか」
「かえる」
「る、る…って、しりとりじゃないよ! す! ‘す’はなぁに?」
「(自分で始めたくせに…)酢、だよね」
「‘せ’は?」
「せ、せ、せ…正露丸」
「…」
「‘そ’はソース!」
「…」
というように、‘せ’と‘そ’が難関なのだ。
正解は、‘さ’は砂糖、‘し’は塩、‘す’は酢、‘せ’は醤油、‘そ’は味噌。
‘せ’は「せうゆ」、つまり醤油。‘そ’は頭ではなくお尻の文字を取って、味噌。
せうゆ、なんて書かないため、だいたいの人は‘し’で迷う。塩か醤油かでわからなくなるのだ。だから、聞いたことがないと答えられないだろう。
しかし、我々を惑わす難関が、新たに発見されたのである。これは、さしすせその危機だ!
コンビニで塩を売っていた。商品名-「さしすせそると」・・・
危険な商品名だ。これが一般的に広まっていったら、‘し’が醤油、
‘そ’がソルトで塩、ということになってしまう。つまり・・・
さ…さとう
し…醤油
す…酢
せ…正露丸
そ…ソルト
このように、料理のさしすせそが完成してしまう。
「今日の夕食は、野菜の正露丸炒めですよー」
「えー。僕きらーい」
「わがまま言うんじゃありません!おなかにもやさしいんだから!」
あぁ、恐ろしい。わがままとかそういう問題ではない。この事態を招かないためにも、「さしすせそると」を発売中止にする運動を展開しよう。
もちろん、ブルドッグに対して、「さしすせそーす」を発売しないよう提言することも忘れない。 おしまい
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◆おまけ ここから先は、読みたい人だけ・・
◆「せうゆ」というのは、「歴史的仮名遣」上は正しくない。「許容仮名遣」として定着しただけである。正しくは、「しやうゆ」だそうだ。
「歴史的仮名遣」「許容仮名遣」に関して興味がおありの方は、本blog「言いたい放題」の《『歴史的仮名遣』 …『許容仮名遣』》をご覧ください。