
子供孝行
稀には、“鳶が鷹を生む”とか“出藍の誉れ”というケースもあるが、逆に「親が偉大すぎる」ため、親と比較されて悩む子供も多い。親と同じ道を歩んだ場合は、とくに深刻だ。絶えず偉大な親と比較され、子供は精神的に病んでしまう。肉体的な変調を起こすことも珍しくない。
その点、輩(やつがれ=私)など凡愚・凡親は、そんな心配を子供にかける懸念は皆無である。
輩(やつがれ)など凡愚・凡親の場合は、会社では能力を疑われ、絶えず周囲と揉め人格まで云々される。したがって出世はおろか、リストラの対象に真っ先にリストアップされるていたらく。酒は呑みすぎるは身体は壊すは、銭使いは荒く貯金がゼロどころか借金まで抱える。子供はだらしのない親を見ていて納得しない。
“子供は親を見て育つ”というが、凡親の場合、子供は親を批判するだけでなく、「ああいう人間にだけはなりたくない」と思い、それなりに努力をする。
してみると、輩のような凡愚・凡親は、立派で偉大な親よりも教育的であるということになる。 これすなわち“反面教師”。
05.12.22