
イノシシの年
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今年の干支は、イノシシである。亥年というわけだ。筆者も年末に腰を痛めてしまい、正月は喰っちゃあ寝、喰っちゃあ寝の生活をしていたら、3kg近く肥り、豚になってしまった。亥年の豚だから猪豚(イノブタ)だ。
イノシシというと、落語の『嘘つき弥次郎』を思い出す。嘘しかつかない弥次郎が横丁のご隠居のところへ来て、自分の旅の体験談をするという筋書きだ。当然、嘘ばかり。 〔参考:嘘つき弥次郎 (別名:弥次郎)〕
たとえば、山中でイノシシに襲われたときの話。
格闘の末、イノシシの背に飛び乗ったが、後ろ前に乗ってしまった。イノシシは猛然と走る。後ろ向きだから、イノシシの尻から金玉がのぞいているのが見えた。
シメタッ!というので、この金の玉を掴んで思いっきり力を込めて握った。さしものイノシシも、ウ~ンとのびてしまった。してやったりと、腹を割いたところ、子供が出てきた………
弥次:16頭も出てきた。シシの十六。
隠居:チョイとお待ち! そりゃあ変だよ
弥次:?
隠居:お前さん、今なんと言った? 何を掴んだと言った?
弥次:へえ、金を…
隠居:じゃあ、オスじゃないか。オスの腹から子が出てくるわけがない
弥次:そこが畜生の浅ましさだ
……ザッとこんな調子だ。
嘘つきは泥棒の始まりという。嘘をついてはイケナイという戒めだ。しかし、この落語の弥次郎はどこか憎めない。
それは、弥次郎の嘘は誰が聞いても初めから嘘だとハッキリ分かるからだ。一番質(たち)の悪い嘘は、本当(真実)との見分けがつかない嘘である。これは罪が深い。
その観点から言えば、弥次郎のは、嘘をつくというよりも、ほらを吹くといったところだろう。この落語も『ほら吹き弥次郎』とした方が適切なような気がする。
まあ、今の日本で一番罪が深いのは、総理大臣の嘘だろうテ。
07.01.05