
葛飾区:亀無
写真㊤:亀梨 和也 画像元 ↓
http://denyasu.jp/topic/kamenasi.html
この話は、亀梨 キョンキョンと20歳差熱愛? (スポーツニッポン) - goo ニュース とは全く無関係な話です。
「亀有」の間違いではありません。「亀有」は江戸時代より前には「亀無」「亀梨」と書かれていたのです。
室町前期に書かれた『義経記』によると、治承四年(1180)九月十一日頼朝が隅田川を渡るくだりに、「亀なし」と書かれているそうです。また応永年間(1394~1428)、永禄年間(1558~1570)の文献でも「亀なし」とし、「亀無」「亀梨」の文字が使われているといいます(亀有区史)。
いえいえ、決して落とし噺ではありません。本当です。
江戸幕府が正保元年(1644)に国図を作成するに当たって、「なし」では縁起が悪いというので「あり」と言い換えたようです。
この手の言い換えは、「葦(悪し)原」を「吉(良し)原」と言い換えるのと同じ発想であり、他にも例がいっぱいあります。
それでは「亀なし」とは、どういう意味なのでしょうか。「なし」については二説あるようです。
ひとつは、「なし」を接尾語「なす」の変形と観る説。名詞について、「・・・のような」「・・・に似ている」の意味を示します。『緑なす黒髪』(緑のような黒髪)といった類です。
もうひとつは、「成る」の他動詞「成す」の変形と考える説です。
亀有のように多くの河川に囲まれた土地では、土砂が堆積しやすく、亀の背のような砂の小山が出来やすいのです。その砂山が亀の甲羅状に見えるところから、上記の二説が出てきたようです。「亀の甲羅“なす”」なのか、或いは「亀の甲羅を“成す”」のか、分かりません。
どっちゃでも“亀へん”やないか、という気がせぇしまへんか。
06.04.29