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第66回「歌舞伎鑑賞教室」

2005-06-11 13:33:22 | 落語・その他芸能一般
第66回「歌舞伎鑑賞教室」

 歌舞伎は昔から庶民の娯楽のひとつだった。大きな都市には、歌舞伎座以外に国立劇場があって、歌舞伎、文楽、能、狂言などを安い料金で観劇できる。


▲国立劇場:大・小劇場があり、歌舞伎・文楽・舞踊・邦楽・民俗芸能等の公演を上演している。


▲国立演芸場:落語・講談・浪曲等の大衆芸能全般の公演を上演している。



 歌舞伎界も、若いファンの開拓には熱心で、毎年6~7月には「歌舞伎鑑賞教室」を開いて大勢の若者を集めている。一番多いのは高校生で、学校単位で観に来る(高校生だけに限らず、中学生や大学生、働く若者たち、一般の成人も対象である)。

 あの大きな国立劇場・大劇場(国立劇場の敷地内には、他に寄席である「演芸場」、文楽や能を主演目にする「小劇場」がある)の一階は、いつも高校生などの団体で満席だ。一般客である我々は、二階席で観ることになる。


 今年6月の「歌舞伎鑑賞教室」(第66回「歌舞伎鑑賞教室」)は、演目が『歌舞伎十八番の内 毛抜(けぬき)』(一幕)〈小野春道館(おののはるみちやかた)の場 〉であった。

    歌舞伎十八番の内 毛抜 一幕
小野家の姫君錦の前は、文屋豊秀と縁談がまとまったにもかかわらず、病を理由に輿入れを延期しています。そこへ文屋家から、使者として粂寺弾正が訪れますが、錦の前と対面してみると、なんと、髪の毛が逆立つという奇病にかかっていることがわかります。小野の殿様との対面を待つ間、弾正は毛抜を取り出して髭を抜いています。すると、不思議なことに、脇に置いた毛抜が勝手に立って踊りはじめます。その様子を見た弾正は思案して、仕組まれた悪だくみを見破ります…。 成田屋(市川團十郎家)の家の芸である「歌舞伎十八番」の一つとして知られる人気狂言です。科学作用を持ち込んだ珍しいトリックや、犯人探しの謎解きの面白さなど、ユニークな趣向を取り入れており、愉快で魅力的な主人公粂寺弾正を中心とした古風でおおらかな一幕となっています。





 「歌舞伎鑑賞教室」は、先ず演目に合わせた解説が25分ほど行われる。高校生の中から二人が予め指名されており、説明役の役者に協力する役割を担わされる。観客の高校生に参加意識を植え付ける目的なのだろう。

 パソコンや現代の先端技術を駆使しながら、解説は楽しく進められ、飽きさせない。
客席の高校生からも、度々笑いが起きる。解説が終わり、歌舞伎が始まっても、高校生たちは熱心に舞台を見つめ、役者との一体感を楽しんでいた。

 このように日本の伝統芸能が、若い人たちに伝えられて行くのは喜ばしい限りだ。

2005/06/07

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