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おさしみの前に土手をば一寸撫で

2012-10-11 05:40:37 | 眇め草紙

 

おさしみの前に土手をば一寸撫で



 お古い川柳に…

おさしみの前に土手をば一寸撫で

 というのがある。

 これに関して、興味深いサイトがあったので、二つ紹介しておこう。この川柳の意味は…
                           

★第一:【江戸時代、「おさしみとは?】

 「おさしみの前に土手をば一寸撫で」これは江戸時代の川柳。一体どんな情景を歌っているのかわかりますか?
 ここでいう「おさしみ」とは、実はキス、それもディープキスのことです。

 舌がマグロの刺身に似ていることからこのように呼ばれるようになったといいます。
 江戸時代の中頃にできた言葉だそうです。

 江戸時代、「キス」を意味する言葉は非常に多く、「口吸い」「口中の契り」「口ねぶり」などなど、ゆかしいのかイヤラシイのかわからない様々な呼称が伝わっています。「さしみ」もそのひとつです。

 江戸時代、海外に紹介された日本研究の書物には「日本にはキスの習慣がない」と紹介されていました。しかしこれは誤り。日本人もちゃんとキスをしていたのです。ただし、挨拶や儀礼としてではなく、性愛技法としてのキスでした。

 


★第二:刺身は接吻(くちづけ

 ものの本によると、江戸時代に「さしみ」というと“接吻”の隠語なのだそうだ。古川柳には、刺身が登場する艶っぽい句がたくさん出てくる。

  さしみにて ひやめし強いる 下心

  ■母の目が 皿おさしみも チト遠慮

  ■おさしみ前に 土手をばちょっとなで

 まあ、説明は不要であろう。刺身の水々しい感じを婦女子の口唇になぞらえたものだが、これがなかなかに生臭そうな口だ。

 刺身というのは、魚を生のまま食するという、世界でも類を見ない、魚食国日本ならではの食べ方であるが、では、もとから日本人は生魚を食べていたかというとそうではない。およそ鎌倉時代に刺身の原形のようなものがはじまったという。その頃の刺身は、「打身(うちみ)」と呼ばれ、生魚のままではなく鱠(なます)にして食べていたそうな。

 足利時代になると、魚の新鮮さを強調するために、その魚の鰭(ヒレ)を魚肉と魚肉の間に挟んだので「刺身鱠(さしみなます)」と呼ばれ、おそらくこれが刺身という名が最初に文献に登場したものであろう。

 それでも、たとえば東京では、大正時代までイカの刺身は気持ち悪いからと食べなかったくらいだから、刺身が料理として定着するまでには、ずいぶんと時間がかかったわけだ。刺身普及の決定打となったのは、室町末期に紀州で発明されたという醤油の登場による。これが元和年間(1615~24)に江戸に移入されると、これが刺身のおいしさを実に引き立てるということで大流行をみたのだ。とはいえ、初期には高価なものだったので、初鰹を味噌で食べたなんて話もある。

 まあ、お刺身をいただくといっても、これで長い時間をかけて育まれた食文化の完成形を味わっているわけだ。

 

 

 

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