安藤2位、世界陸上内定 名古屋ウィメンズ
毎日新聞2017年3月12日 11時32分(最終更新 3月12日 22時45分)
2時間21分17秒 キルワが3連覇
世界選手権(8月、ロンドン)の代表選考会を兼ねた名古屋ウィメンズマラソンが12日、名古屋市のナゴヤドームを発着点とする42.195キロで行われた。22歳の安藤友香(スズキ浜松AC)が日本歴代4位、初マラソン日本歴代最高となる2時間21分36秒で日本勢トップの2位に入り、日本陸上競技連盟が定めた派遣設定記録(2時間22分30秒)を突破して代表に内定した。昨夏のリオデジャネイロ五輪銀メダルのユニスジェプキルイ・キルワ(バーレーン)が2時間21分17秒で大会3連覇を果たした。
2時間23分47秒で日本勢2番手の3位に入った清田真央(スズキ浜松AC)、今年1月の大阪国際を2時間24分22秒で制した重友梨佐(天満屋)が選考会タイムで2番目、3番目となり代表入りを確実にした。
レースは18キロ付近で清田が脱落し、キルワと安藤のマッチレースとなったが、33キロ付近でキルワが突き放した。2014年に10代の日本最高記録を残した岩出玲亜(ノーリツ)は途中棄権した。
男子も含めたマラソンの代表は17日の日本陸連理事会で正式決定する。(スタート時の気象条件=晴れ、気温10.0度、湿度54%、北北東の風0.3メートル)
○…23歳の清田は日本勢2番手の3位に入ったものの、同じスズキ浜松AC所属で同学年の安藤が快走しただけに「前を追うだけの走りになった」と悔しさをにじませた。序盤からハイペースを刻んだキルワら先頭集団に食らいついたが、18キロ付近で脱落。その後は一人旅となったが、大きな失速はなかった。昨年の名古屋で初マラソンながら2時間24分32秒と健闘し、注目を集めたホープ。2回目の42.195キロで自己ベストを45秒更新した。代表の座をほぼ手中にした世界選手権に向けて、「最後まで粘って勝てる選手になりたい」と力を込めた。
○…キルワが貫禄の走りを見せた。スタート直後に後ろの走者と接触して転倒したが、すぐに立ち上がって先頭付近に追いつきレースをけん引。一騎打ちとなった33キロ付近で安藤を難なく突き放し、自己ベストを24秒更新してフィニッシュした。「(転倒した影響で)30キロあたりで右膝外側に痛みを感じたが、想定内と言い聞かせて強い気持ちを持ち続けた」と笑顔のキルワ。ケニア出身でバーレーンに国籍変更した32歳はたくましかった。