めざせサブ4! (~_^)/

フルマラソンであと17分短縮できれば、3時間台。そしてウルトラ完走するための記録。
加えて主に登山、バスケ観戦の記録。

信号無視して逆ギレ、息子の前で高齢者を死なせた父親の釈明

2013年07月06日 | ニュース記事

情状酌量の余地はない。
大なり小なり、みんな精神的ストレスを抱えて毎日を送ってるんだよ。
ルールを無視して、注意されて逆ギレして、殴って死なせた。
殴った段階で、異常者だ。
その前に、子供を連れて親がルールを無視すること自体、この人おかしい。
こうはなりたくないもんだ。

信号無視して逆ギレ、息子の前で高齢者を死なせた父親の釈明

 【法廷から】

 犯行現場から逃走する父親の背中は、中学3年生の目にどう映ったのだろうか。信号無視を注意されたことに腹を立て、高齢者を殴り死亡させたとして、傷害致死罪に問われた男性被告(49)の裁判員裁判。息子の前で人ひとりの命を奪った男の素顔が、法廷で明らかにされた。(時吉達也)

 起訴状などによると、被告は昨年11月、東京・品川のJR大井町駅前の横断歩道で、対面で信号待ちをしていた男性=当時(77)=から信号無視を注意されたことに激高。男性の顔を殴り、その場を立ち去った。男性は衝撃で路上に後頭部を打ち、翌12月に死亡。被告は今月24日に東京地裁で開かれた初公判で、起訴内容を認めた。

 突発的なたった1度の殴打が相手の命を奪う結果になった事件。しかし、検察側の冒頭陳述と証拠調べでは犯行の悪質性が浮かび上がった。

 柔道整復師として整体の仕事をする被告は犯行当日が非番で、2人暮らしをしている次男と外出。カラオケ店に向かう途中だった。被告が息子を促して赤信号の横断歩道を渡っていたところ、周囲に響く大声で、被害男性が叫んだ。「赤信号だぞ!」

 男性の脇で「うるせえんだよ」と言い捨て、通り過ぎた被告。しかし、さらに「何、この野郎!」と憤慨する男性の姿を目にして、“キレた”。至近距離から男性の顔面を思い切り殴りつけると、男性は「人形のように」(検察側の冒頭陳述)あおむけに倒れる。後頭部を地面に打ち付け、衝撃で4回バウンドした。

記事本文の続き 耳から血を流し、身動き一つしない男性。息子を引き連れ早足で立ち去る被告を、目撃者が追いかけた。「ちょっと来いや。おじいさん、もう重傷だぞ」。被告は右手のこぶしを示して殴りかかるしぐさをみせ、「うるせえんだよ」と一蹴。追いかけられないように遠回りし、家路に着いた。

 次男は犯行の一部始終を目の当たりにして、検察の取り調べに対し「呆然(ぼうぜん)となり、父親の後をついていくことしかできなかった」と話したという。そんな息子に、被告は帰宅後も不快感をあらわにした。「せっかくのカラオケに行けず、気分が悪い」「殴ったのは悪いけど、あっちもそれなりに悪いことがある」。被告はその後も普段通りの生活を送り、報道を通じ翌月に男性が死亡したことを知っても、出頭しなかった。

 あまりにも自分勝手な犯行に及んだ被告だが、弁護側は自首できなかった事情として、家庭状況の問題を訴えた。

 被告は過去に結婚し2子をもうけたが、妻の浪費癖と借金を理由に離婚。当時10歳と5歳だった子供を岩手県宮古市の実家に預け、東京で一人、子供たちの生活費の仕送りと負債返済を続けた。ようやく借金を完済し、高校に入学する次男を今年4月から引き取る予定だったが、昨年3月の東日本大震災で実家が被災。急遽(きゅうきょ)前倒しで7月に次男を上京させ、10年越しで同居生活を始めた矢先の事件だったという。

 犯行後に逃走、出頭しなかった理由について、被告は弁護側の質問にこう答えた。

 被告「まさか倒れるとは思わず、このままでは子供にも迷惑をかけると思い、逃げてしまいました」

 弁護人「子供に迷惑をかけるというのは?」

 被告「今まで親の都合で苦労をかけ、子供に負い目を感じていました。子供は被災し、自分を頼って上京したのに、私が捕まれば行き場所がなくなる。それが一番でした」

 次男は傍聴に訪れなかったが、弁護側の証人として被告の長男が出廷。家庭状況や事件前後の被告とのやり取りを明かした。

 証人「母親はアパートの隣人の名前で金を借りたりして、家にスーツ姿の怖い人が取り立てに来ることもあった。ダメな人だったが、父は1人で借金を返し、弟と自分を育ててくれました」

 弁護人「弟さんから事件を知らせるメールが来て、どう思いましたか」

 証人「最初は自分をだまそうとしていると思い、『ウソだろ』と返信しました。ショックというか…がっかりしました」

 弁護人「お父さんは事件について、どう話していましたか」

 証人「『今自分が捕まったら、(次男の)高校も住む場所もなくなってしまう』と言っていました」 

 弁護側はさらに、犯行の引き金になった要因として、被告の精神疾患を主張した。被告は仕事上のストレスなどから不眠を訴え、22年11月以降、精神科を受診。日常生活に影響を及ぼすほどの不安感に悩む「不安障害」を発症していると診断を受けていた。勤務先でもかつては温厚な人柄で知られていたが、事件までの1年間で、同僚にペットボトルを投げつけたり顔を平手でたたくなど、3度トラブルを起こしていたという。

 これに対し、検察側の証人として出廷した精神医学の専門家は「薬を処方するためのカルテ上の病名と、病状は別物」として、被告は不安障害ではなかったと指摘。「叱責を受けた場合に、不必要に土下座してしまったり、身動きがとれなくなってしまうのが不安障害の症状。暴力的になるということはない」として、事件への影響を全面的に否定した。

 その上で、トラブルを繰り返していた理由について「精神科で診療を受けると、『退行』を起こす場合もある。『おかしいのは病気のせいなんだ』と考え、ハメを外すようになる症状だ」との見方を示した。

 事件と精神疾患の関連性については検察、弁護双方の主張に争いがあるが、犯行後に救護行為や出頭をしなかったのは被告本人の判断といえるだろう。しかし、検察側の追及に対し、被告はあいまいな受け答えを繰り返すばかりだった。

 検察官「犯行後に『カラオケに行けなくなり気分が悪い』と話したんですよね」

 被告「次男がそういうのならそうだったんでしょうが…家に着いても、本当に起きたことなのか信じられませんでした」

 検察官「被害者に『何、この野郎』と言い返されたことが報道されず、不満だと子供に言いましたね」

 被告「気が動転していました」

 検察官「『被害者にも悪いところがあった』とも?」

 被告「動揺し、混乱していました」

 息子を前に、高齢者を殴り逃走した行為の恥ずかしさ。犯行を正当化する言動を繰り返すことで、それを押し隠そうとする当時の心情を理解するのは難しくない。しかし、「混乱していた」「記憶がない」と言葉を濁す姿は、卑劣な自分を直視できていないような印象を受ける。

 「子供の将来を考え、自首できなかった」と繰り返す被告に、検察官は最後まで厳しく追及した。

 検察官「悪いことをしたら償う、それを示すのが父親ではないんですか」

 被告「そう思います…」 検察側は26日の論告で、「心から反省しているとは到底思えない。法廷で話を聞き、一生許せないという気持ちが一層強まった」という被害者遺族の言葉を引用し、懲役8年を求刑。弁護側は最終弁論で「犯行は突発的で、家族や知人が監督を約束している」として、懲役3年が妥当と主張、結審した。判決は30日に言い渡される。

 10歳の時から両親不在の生活を送った長男は証人尋問で、「今、父を支えている人はみんな、父の味方でです。罪を償って出てきてほしい」と気丈に訴えていた。被災地で暮らす被害男性と同い年の父、母、高校生になったばかりの次男。罪と正面から向き合い、被告の再起を待つ家族の期待に応えてほしい。



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