めざせサブ4! (~_^)/

フルマラソンであと17分短縮できれば、3時間台。そしてウルトラ完走するための記録。
加えて主に登山、バスケ観戦の記録。

洛南高校バスケットボール部

2017年12月13日 | バスケ

コーチの前に教員っていうのが良いね。
放課後の部活の延長で全国区なのが凄いと思う。どこかみたいに授業に出ずにバスケをやっているわけじゃない。
全国から洛南に集まるのも洛南の魅力があってこそで、ここに至るまでの弛まぬ努力のおかげ。
古都京都の世界遺産東寺の境内にあって、超進学校で、他のスポーツも全国区で、スポクラからの有名大学進学実績は多々あり、寮までは徒歩数分。
将来の可能性を拡げるにはとてもいい恵まれた環境だと思う。

頑張れ!洛南。

WCプレビューvol.12洛南(京都)吉田裕司「世界に通用する選手を育てる力に」
2017/12/13

取材・写真=古後登志夫 構成=鈴木健一郎

大会名称がまだ『ウインターカップ』ではなく一般的に『選抜』と呼ばれていた時代の1975年、第5回大会で洛南がベスト4に入った時、吉田は当時1年生選手としてこの躍進を体験していた。卒業後に指導者として洛南バスケ部に戻って来るとアシスタントコーチを経て監督となり、常に強いチームを作り続けている。

公輔と譲次の竹内兄弟、湊谷安玲久司朱、辻直人と比江島慎、谷口大智に笹山貴哉、伊藤達哉……。日本のトップ選手をコンスタントに輩出しつつ、今回でウインターカップは18年連続41回目の出場。ただし優勝は比江島を要した2008年の3連覇以降は遠ざかっている。ウインターカップ開幕を控えた吉田裕司監督に、大会へ向けた思いと育成のポリシーについて聞いた。

[INDEX]ウインターカップ2017プレビュー 出場校インタビュー

「世界に通用するファンダメンタルは何なのか」

──洛南は日本代表選手を数多く輩出しています。彼らを指導する上で、何か特別に心掛けたことだったり、大変だったことはありますか?

辻(直人)選手や比江島(慎)選手は自分のスタイルをある程度持った選手でした。チームプレーだったり、今の5人の中で何を要求されているのかを日々繰り返し練習する中で、私が他の選手に注意していることを自分への注意だと思って聞いていたんじゃないかと。自分で気付くことのできる選手だったと思います。

部活の練習時間はそれほど長いわけではないので、トップになった選手はみんな自主トレをしていました。竹内兄弟(公輔と譲次)はお互いにライバルでもあったので、ウェイトトレーニングなどでは負けたくないという気持ちで取り組んでいました。辻選手は本当によく個人でシュート練習をやっていましたよ。

──何か特別な練習スタイルはありますか?

指導方法は昔も今もそう変わらないです。私も洛南の卒業生ですから、以前の指導者の方々がやられていたバスケットからスタートしています。そこではファンダメンタルという基本が日々大事にされていました。あの時代は、そういう基礎がものすごくしつこかったですよね。そういうしつこいファンダメンタルがあって、それから世界で発展していったシステムであるとか効率的な練習方法を海外のコーチから勉強させてもらいました。

スタイルは昔のバスケットのままではダメなので、新しいものはアンダーの日本代表とかかわる中で外国人コーチの講習もあるので、そういうものを取り入れるようにしています。勉強を欠かさないことも指導者には必要なことです。あえてどれとは言いませんが、みんな良いところがあります。ただ、最初に出会ったファンダメンタルを大切にすることは心掛けています。

──昔の良いところと最新のノウハウを融合させている?

融合と言うほどでもありませんが、世界でもファンダメンタルと呼ばれるドリルがあります。その中で日本的なファンダメンタル、世界に通用するファンダメンタルは何なのかを少しずつ自分なりに改良しているつもりです。

──卒業後に「良い選手になったな」と思えるのはどういう選手ですか?

大学から「良い選手を送ってくれてありがとうございました」と言ってもらえるような選手ですね。これはチームの中で地道なことを毎日コツコツ努力したり、周りを鼓舞したり、プレーヤーとして大事な基礎を大学で表現してくれる子たちの話を聞くと一番ありがたいと思います。

ただ、上のカテゴリーで活躍すれば良い、そうでなければ悪いというものでもありません。辞めたいと言っていた選手がもう一度やると言って頑張ってくれて、そういう子が指導者になったり教員になったりしています。そういう選手たちの頑張りも私としてはうれしい部分です。

「全員に試合に出るチャンスを与えてあげたい」

──洛南で長く指導をやり続けていますが、続けられる秘訣はありますか?

何が秘訣になっているかは分かりませんが、子供らの表情を見ながら毎日どこかで声を掛けるようにはしているつもりです。選手にはできるだけ声をかけたいと思うのですが、どうしても主力選手に多くなってしまうので、難しいところです。これだけ人数がいると、声をかけられない子も出てきてしまうので。いざとなったら非情にならなければいけないし、そこは親や先輩に助けてもらいながらです。

──現在の部員は何人ですか?

30名です。できるだけそのぐらいで選手を集めています。毎年ではありませんが、一般で入ってきてやりたいという子もいます。特待生ではないのですが推薦制度があって、こちらからアプローチする子もいるし、中学校の先生から「洛南向きの子がいる」とお聞きしたり。ただ、なかなかすべて確認しに行くのは難しいし、寮にも限られた人数しか入れないので。人数が増えすぎると目が届かなくなってしまいます。新人戦で20名ぐらいであれば全員に試合に出るチャンスも出てくるので、できるだけそういう形にしてあげたいです。

──練習はそれほど長くやらないそうですが、これは短い時間で集中させるという目的ですか?

私も年齢を取って、あまり長くやれないのが本音です(笑)。いや、ダラダラやって悪い習慣が付くようではダメなので。良い習慣が付いているのであれば、何時間もやっても良いとは思いますけど、日曜なんかはちょっと長めの1回練習で、あとは自主練するスタイルです。

──でも、まだまだ第一線で指導は続けられるつもりですよね?

おかげさまでアンダーカテゴリーの代表にたずさわるようになって、世界を見させてもらったということで、日本のバスケットが世界に通用するための選手を育てるのに少しでも力になれればと思います。一応、定年が65歳なので、そこまでは続けたいと思っています。勝つためには様々な方法論がありますが、まずは良い選手を育てて、それが勝ちにつながればベストですね。

 
 
 

WCプレビューvol.11洛南(京都) 吉田裕司「どこからでも点数を取れるチームに」
2017/12/13
取材・写真=古後登志夫 構成=鈴木健一郎

大会名称がまだ『ウインターカップ』ではなく一般的に『選抜』と呼ばれていた時代の1975年、第5回大会で洛南がベスト4に入った時、吉田裕司は当時1年生選手としてこの躍進を体験していた。卒業後に指導者として洛南バスケ部に戻って来ると、アシスタントコーチを経て監督となり、常にレベルの高いチームを作り続けている。

公輔と譲次の竹内兄弟、湊谷安玲久司朱、辻直人と比江島慎、谷口大智に笹山貴哉、伊藤達哉……。日本のトップ選手をコンスタントに輩出しつつ、今回でウインターカップは18年連続41回目の出場。ただし優勝は比江島を要した2008年の3連覇以降は遠ざかっている。ウインターカップ開幕を控えた吉田裕司監督に、大会へ向けた思いと育成のポリシーについて聞いた。

「何が良くて何が悪いのか、その判断をした基準は何か」

──ウインターカップ開幕が近づいてきました。まず今年の洛南のスタイルを教えてください。

予選を突破するのが第一目標だったので、まずはそこでした。ウインターカップについてはこれからじっくり考えます。インターハイ予選で東山に敗れたことから、やはり留学生対策を一番に考えました。そこに2人、3人とシフトを敷いてヘルプをすることで、点数は随分抑えられたと思います。あとはやはり得点を争うゲームで、そこからのファストブレイクがよく出たのが勝因になりました。外のシュートも当たり、苦しい時をつないでくれました。

──それほど大きい選手のいるチームではありませんよね。

大きい留学生が軸になるようなチームではないので、毎年のことですけど全員がどこからでも点数を取れるようなチーム作りをしています。全員がオールラウンドにいろんなことができるように、そうやって日々練習しています。

──オールラウンドな能力を身に着けることで、将来的な伸びしろも保証できますね。

そうですね。まだまだ伸び盛りの年代ですから。ガードがセンターをやるとか極端なことはないですが、バスケットはポジションにかかわらずみんな同じなので、全員が同じようなプレーを練習しています。心掛けているのは全員が良いシュートセレクションをすること、そしてそのシュートをできるだけ高確率で決めることです。

──高校生は伸び盛りである反面、精神的にまだ成熟していなくて弱い部分もあるのではないかと思います。高校生を指導する上で気を付けていることはありますか?

良い習慣を付けることが大切だと思います。何が良くて何が悪いのか、その判断をした基準は何か。これをできるだけ練習で取り上げます。そういうところは練習を止めて時間をかけてでも全員に徹底するように心掛けています。これは毎日の繰り返しでしかないし、そのために練習があるので。それでも同じことばかり繰り返していたのでは成長がないので、いろんなシチュエーションを与えながらやるようにしています。

選手たちが自分で考える場面も必要ですし、私の言葉で通じないところは若いコーチが伝えたり。チームメート同士で対話する中で気付く場面もあるでしょう。私よりも先輩から言われたほうが効果的なことも、高校生にはよくあることなんです。

──単に優れたバスケットボール選手を育てるのではなく、人間性も育てる必要があると思います。大変ではありますが、そこが高校バスケの指導者の醍醐味かなとも思います。

プロコーチと違って教員なので、バスケ部の指導でも教員的な考えがやはり先に立ちます。プロコーチであれば選手の見極めがやりやすくなるとは思いますが、私としてはバスケ部全員を3年間で良いものを身に着けさせてやりたい。これだけ人数がいたら、試合に出れる子と出れない子が必ず出てくるのですが、試合に出れない子も一緒に頑張る、そうやっていけるようにするのが洛南のスタイルですね。

「洛南のスタイルを崩すことなく戦いたい」

──洛南のスローガンは『集中、正確、粘り』です。この意味を教えてください。

集中、正確というのは誰でも必要な部分です。急ぐことと慌てることは違います。みんな慌てて失敗するので、やるべきことに集中して、できるだけ正確に。粘りはやはりメンタル、根性の部分です。勝負の最後にはやはり人間性のような、意地とか頑張りが必要になってきます。それを一言で表現すれば『粘り』かなと思います。

──この1年で一番成長した、変化があった選手は誰でしょうか?

全員が変わってきていますが、やはりキャプテンの大橋(大空)くんは小さいけど努力家だし、勝ち気だし、スキルも上がってきています。そしてセンターではありませんが一番身長のある津田(誠人)くんも頑張ってくれています。練習中はまだまだ気が抜けてしまう部分もありますが、試合では本当に集中して良くやってくれます。

──ウインターカップでカギになる選手を一人だけ挙げるとしたら?

やはり津田くんですね。スタートでも190cmを超えるのは彼しかいません。全国には留学生とか190cmを超える選手のいるチームが多いので、インサイドで彼がどこまで対抗してくれるのか。そこは一つのポイントになります。

──今年のウインターカップに懸ける思いを教えてください。

このところベスト8まで行って惜しい負け方をしています。やはりそこまでは行きたいと思います。そのためには初戦から手堅く勝って、市立船橋さんとか明成さん、優勝候補のチームと戦っていくことになりますけど、洛南のスタイルを崩さずにそこまでたどり着きたいです。

──上位に進出するには京都府予選で東山を破ったような全員バスケが求められてきますね。

強豪校の監督は百戦錬磨で、みんな手強い戦術なりチーム作りなりをしています。そこを意識するより、自分たちがどうあるべきかを考えたいです。どこからでも攻撃ができるということは、全員が同じように2桁の得点をするということ。それができればチャンスは出てきます。逆に、得点が偏るようだとウチは苦しいでしょうね。ただ、インターハイに出ていないチームですから、いわゆる「一からのスタート」のつもりで、一つひとつ戦って上位を目指したいです。

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