勝手にやってくれって感じ。
本田選手、好きじゃない。
世界一へ!本田、8人名指し「公開説教」
“公開説教”でW杯優勝だ!! サッカーのW杯アジア最終予選・豪州戦(4日、埼玉)に1-1で引き分け、5大会連続のW杯出場、史上初の3大会連続世界最速切符を決めた日本代表は一夜明けた5日、さいたま市内で報告会見。祝福ムードが漂う中、MF本田圭佑(26)=CSKAモスクワ=は8選手の個人名を挙げて課題を列挙。「W杯優勝」に向けて妥協のない姿勢を示し、“プレW杯”のコンフェデレーションズ杯(15日開幕、ブラジル)でも改めて頂点取りを宣言した。チームは6日、W杯アジア最終予選最終戦・イラク戦(11日、ドーハ)のためカタールに出発する。
ど真ん中に突き刺さった“奇跡のPK弾”から一夜。MF本田の目はギラついていた。今後の課題を問われると、「あんまり、しゃべりたくないんですけど」と切り出しながら、言葉は徐々に熱を帯びた。
「シンプルに言えば『個』だと思う」
ここからが本田節だ。
「川島選手がしっかり1対1を守ったところをさらに高めていく」
「岡崎選手や前田選手が決めるところをしっかり決める」
守備陣から攻撃陣へ8人を“指名”しての「公開説教」。おのおのの課題を指摘し、「ビッグクラブでプレーする人と一緒にやるのは楽しい」と話した4学年上で30歳のDF今野にも「憧れみたいにいわれても困るんでね。大先輩だから、どんどん言ってほしい」。真剣な表情でバッサバッサとダメ出しを続けた。
MF長谷部主将は予選突破に「1つになって戦えるのが強み」と分析したが、本田は「日本の最大のストロングポイントはチームワーク。でも、そんなものは生まれ持っている能力。結局は個。自分が前に出る気持ちを強く持って集まっているのが代表選手」と熱弁した。
協調性という日本人の強みを生かす『個』を磨くことが、自身の掲げる「W杯優勝」の鍵とみる。「1年でやれることは限られている。1日24時間しかない中、時間の割き方が一番すごいチームにならないと。下馬評でいけば、僕らがジャイアントキリング(番狂わせ)を起こすことはできない」と続けた。2010年南アフリカW杯での16強進出から3年。「W杯優勝」を誰もが口にするようになったが、「その情熱、思いが実際に行動に表れないと勝負できない」とお題目では意味がないことを強調した。
この日は年内の強化日程も発表され、10月の東欧遠征などが決まった。W杯本大会を見据え、ザッケローニ監督が「世界のいろいろな国とやりたい」と希望し実現。突破力や判断力など、世界基準の『個』を磨く絶好の機会も与えられる中、「行動」を促すため、エースはあえてお祝いムードに水を差したのだ。
ブラジル、イタリアとの対戦が待つ15日開幕のコンフェデ杯にも「テストじゃないので。しっかり勝ちきる。それは揺るがない。超強気ですよ」と言い切った。目指すは頂点のみ。金狼がまた一歩、日本を世界に近づける。