◆写真①紅葉シーズンの中、訪問日は小雨が降ったりやんだりでした。↑
2023年11月10日(金)、1995年に世界文化遺産に登録された「白川郷」を訪問しました。白川郷観光協会が配布している2023年版の観光パンフレットに「地球上に唯一無二の美しい村を守り継ぐ」とありますが、人生に一度は訪れ体感したい観光地の一つです。アクセスは北陸新幹線の金沢駅や富山駅から便数が多い高速バスで約1時間半、JR高山本線の高山駅から同約50分です。マイカーでの来訪も便利です。
紅葉シーズンの中、この日の天気は雨が降ったりやんだりでした。山々に囲まれた山間部を流れる庄川沿いのわずかな平坦地に、田畑と茅葺屋根の合掌造りの家々等の集落があります。平日で雨天のせいか観光客は思っていたほど多くなく、インバウンドの外国人も2割程度でした。筆者は約3時間、地図を片手に集落内をゆっくり散策してきました。
白川郷の所在地は岐阜県北西部の大野郡白川村萩町です。白川村の面積は356.64km2(東京23区の半分強)と大きめですが、その95.7%は山林です。村の人口は2023年10月1日時点でわずか1,424人ということですが、その内500人ほどが合掌造りの集落に住んでいます。白川郷をはじめとする村内の観光スポット(合掌集落、平瀬温泉等)には、2022年に77万人の観光客が訪れています。コロナ禍前の2019年には過去最多の215万人(日帰り客204万人、宿泊客約11万人)が訪れましたので、まさにオーバーツーリズムの典型でした。
今回初めて白川郷を散策してみて、開墾された田畑のそばに建つ伝統的な建築様式の合掌造りの家は素朴で重厚で圧倒感があり、筆者も有名な和田家と長瀬家(入場料大人各400円)の内部を見学して、何百年も人々が歴史とともに歩んできている生活感に感動しました。その一方で、時代の流れでしょうか、集落の半分程度の家は昨今の一戸建ての普通の家屋でした。また、飲食店やお土産屋、民宿等も多く、駐車場も整備されていて、ほどよく観光化されていることも付記しておきます。
以下、筆者が散策で撮影した写真です。
◆写真②国指定重要文化財の「和田家」。入場者数を制限していて外に行列ができます。↓
◆写真③和田家の1階です。伝統的な日本家屋で、外に縁側があり庭があります。↓
◆写真④2階に上がると屋根の内部構造が見えます。養蚕等の農機具の倉庫になっていますが、和田家は2階までしか見学できません。↓
◆写真⑤和田家から徒歩5分程度にある「長瀬家」は3階・4階も公開しています。上階に行くのに急な階段を上ります。↓
◆写真⑥長瀬家1階のいろり部屋。↓
◆写真⑦1階いろりの暖気は、すのこ状になっている天井を抜けて上階を暖めます。↓
◆写真⑧長瀬家の2階から撮った白川郷の風景。山々に囲まれ、田畑とともに伝統的な合掌造りの家とトタン屋根の普通の家屋が併存しています。↓
◆写真⑨和銅年間(708年~714年)に創建されたという白川八幡宮神社。集落内に明善寺等のお寺もあります。白川郷の歴史を語る神社仏閣です。↓
◆写真⑩集落内ではお土産店や飲食店等が観光客を出迎えています。↓
◆写真⑪集落内にある無料の荻町公園休憩所「ゆるり」で見つけたアニメ「ひぐらしのなく頃に」の掲示板。白川郷らしきがモデルとされ、聖地巡礼で訪れる観光客も多いという。これも時代の流れでしょう。↓
最後に、今回雨天でもやが発生していて見晴らしが悪いだろうと察し、シャトルバスで10分の展望台には行かなかったのは残念であった。庄川にかかるつり橋「であい橋」は行ってきました。
◆写真⑫であい橋は全長107mのコンクリート製のつり橋。川をはさんで、せせらぎ公園の案内所や駐車場と荻町合掌造り集落を繋いでいる。↓
最後の最後に写真⑬↓・・・
最後の最後に、筆者がこの旅行で改めて感じたのは、白川郷内の田畑や家屋の間を流れている小川や用水路の水の透明さ、美しさです。日本の国土の約7割は森林ですが、それを育んでいるのが豊富な水資源です。自然豊かな森と水の国、日本。白川郷を訪問して千年の歴史を改めて感じました。
以上
※添付:ご参考までに、筆者がバスターミナル観光案内所で入手して白川郷の散策に使用したA4サイズの案内地図。徒歩で巡るのにシンプルで迷わず利便でした。↓