おうえんの森スタッフブログ

故郷グルメガイドを企画運営する「おうえんの森」のスタッフブログです。
海外・国内旅行とグルメ等がテーマです。

ウクライナとパレスチナのニュース映像を見て思うこと

2023年12月05日 | 日記

 

 2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻を機に、そして更に今年2023年10月のハマスのイスラエル奇襲以降、連日連夜テレビニュース等が、都市や町がミサイルや空爆で破壊され続けていることを報道しています。戦火の中を逃げ惑う悲運な人々の映像を見ています。
 ちょうど今、NHK朝ドラ「ブギウギ」が放送されていますが、今日の放送(12/5)は主人公スズ子が弟・六郎の戦死の知らせを受け悲しんでいる中で、太平洋戦争の開戦(1941/12/8)を伝える回でした。視聴者である私たちは、その戦争がどれだけ悲惨なものだったことを学校等で学んでいます。戦争末期、軍事力で圧倒的に優位な米軍による日本本土空襲は、軍事基地のみならず工業地帯や工場・港湾施設に始まり、更には大都市・地方都市への無差別空爆に拡大し、そして最終的には広島・長崎への原爆投下につながった歴史です。これらの歴史が、どうしても今、テレビ等で放送されているウクライナやパレスチナの映像とかぶってしまうのです。

 筆者は東京に約45年間住んでいますが、その昔秋田市立土崎中学校で学びました。「土崎」(つちざき)は、米軍の「日本で最後の空襲」の地として歴史に刻まれています。1945年8月14日夜から翌朝まで、グアム島を出発したB29約130機による空爆が行われ、日本石油秋田製油所や周辺の民家等が空爆され250名以上が死亡したと記録されています。筆者は2022年4月に秋田・青森を旅行した時に、焼け残ったその製油所の柱と梁が移築され、中世以来港町と発展してきた土崎の歴史の1ページとして、資料とともに展示されている「土崎みなと歴史伝承館」を訪れています。1日も早くウクライナやパレスチナの“最後の空襲”が、彼らの歴史伝承館の展示物の一つとなるよう願うしかありません。

◆写真①土崎港のポートタワーセリオンから人口約30万人の秋田市中心部方向を撮影。↓


 翻って、今年筆者は、会津若松市、金沢市、富山市、岐阜県高山市、直近では白川郷を訪問しています。いずれも歴史と伝統のある街並みや風情・文化が色濃く残る観光都市です。インバウンドの外国人観光客にも人気です。共通していることは、第二次世界大戦の空襲を免れたことです。京都や奈良等と同じようにです。

◆写真②歴史と伝統の金沢文化を象徴する「ひがし茶屋街」。↓

◆写真③赤瓦が美しい会津若松のシンボル「鶴ヶ城」の天守閣。↓

 

 連日連夜のウクライナやパレスチナの映像を通じて、人々の肉体を含めて形あるもの全てを破壊してしまう戦争の恐ろしさ、悲しさを目の当たりにしています。今思うことは、戦争回避こそが、人々が築き上げてきた歴史と伝統の文化遺産を守り継ぐということです。そして、もし仮にいつかどこかで形あるものが破壊されることが現実となっても、より強く反戦の思いを、次の、そして未来の世代へと受け継いでいかなければいけないと考えさせられています。

以上

 

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紅葉の白川郷を訪問してきました

2023年12月03日 | 旅行

◆写真①紅葉シーズンの中、訪問日は小雨が降ったりやんだりでした。↑

 2023年11月10日(金)、1995年に世界文化遺産に登録された「白川郷」を訪問しました。白川郷観光協会が配布している2023年版の観光パンフレットに「地球上に唯一無二の美しい村を守り継ぐ」とありますが、人生に一度は訪れ体感したい観光地の一つです。アクセスは北陸新幹線の金沢駅や富山駅から便数が多い高速バスで約1時間半、JR高山本線の高山駅から同約50分です。マイカーでの来訪も便利です。
 紅葉シーズンの中、この日の天気は雨が降ったりやんだりでした。山々に囲まれた山間部を流れる庄川沿いのわずかな平坦地に、田畑と茅葺屋根の合掌造りの家々等の集落があります。平日で雨天のせいか観光客は思っていたほど多くなく、インバウンドの外国人も2割程度でした。筆者は約3時間、地図を片手に集落内をゆっくり散策してきました。
 白川郷の所在地は岐阜県北西部の大野郡白川村萩町です。白川村の面積は356.64km2(東京23区の半分強)と大きめですが、その95.7%は山林です。村の人口は2023年10月1日時点でわずか1,424人ということですが、その内500人ほどが合掌造りの集落に住んでいます。白川郷をはじめとする村内の観光スポット(合掌集落、平瀬温泉等)には、2022年に77万人の観光客が訪れています。コロナ禍前の2019年には過去最多の215万人(日帰り客204万人、宿泊客約11万人)が訪れましたので、まさにオーバーツーリズムの典型でした。
 今回初めて白川郷を散策してみて、開墾された田畑のそばに建つ伝統的な建築様式の合掌造りの家は素朴で重厚で圧倒感があり、筆者も有名な和田家と長瀬家(入場料大人各400円)の内部を見学して、何百年も人々が歴史とともに歩んできている生活感に感動しました。その一方で、時代の流れでしょうか、集落の半分程度の家は昨今の一戸建ての普通の家屋でした。また、飲食店やお土産屋、民宿等も多く、駐車場も整備されていて、ほどよく観光化されていることも付記しておきます。

 以下、筆者が散策で撮影した写真です。

◆写真②国指定重要文化財の「和田家」。入場者数を制限していて外に行列ができます。↓


◆写真③和田家の1階です。伝統的な日本家屋で、外に縁側があり庭があります。↓

◆写真④2階に上がると屋根の内部構造が見えます。養蚕等の農機具の倉庫になっていますが、和田家は2階までしか見学できません。↓

◆写真⑤和田家から徒歩5分程度にある「長瀬家」は3階・4階も公開しています。上階に行くのに急な階段を上ります。↓

◆写真⑥長瀬家1階のいろり部屋。↓

◆写真⑦1階いろりの暖気は、すのこ状になっている天井を抜けて上階を暖めます。↓

◆写真⑧長瀬家の2階から撮った白川郷の風景。山々に囲まれ、田畑とともに伝統的な合掌造りの家とトタン屋根の普通の家屋が併存しています。↓

◆写真⑨和銅年間(708年~714年)に創建されたという白川八幡宮神社。集落内に明善寺等のお寺もあります。白川郷の歴史を語る神社仏閣です。↓

◆写真⑩集落内ではお土産店や飲食店等が観光客を出迎えています。↓

 

◆写真⑪集落内にある無料の荻町公園休憩所「ゆるり」で見つけたアニメ「ひぐらしのなく頃に」の掲示板。白川郷らしきがモデルとされ、聖地巡礼で訪れる観光客も多いという。これも時代の流れでしょう。↓

 最後に、今回雨天でもやが発生していて見晴らしが悪いだろうと察し、シャトルバスで10分の展望台には行かなかったのは残念であった。庄川にかかるつり橋「であい橋」は行ってきました。

◆写真⑫であい橋は全長107mのコンクリート製のつり橋。川をはさんで、せせらぎ公園の案内所や駐車場と荻町合掌造り集落を繋いでいる。↓

最後の最後に写真⑬↓・・・

 最後の最後に、筆者がこの旅行で改めて感じたのは、白川郷内の田畑や家屋の間を流れている小川や用水路の水の透明さ、美しさです。日本の国土の約7割は森林ですが、それを育んでいるのが豊富な水資源です。自然豊かな森と水の国、日本。白川郷を訪問して千年の歴史を改めて感じました。

以上

※添付:ご参考までに、筆者がバスターミナル観光案内所で入手して白川郷の散策に使用したA4サイズの案内地図。徒歩で巡るのにシンプルで迷わず利便でした。↓

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もみじとカエデの話

2023年12月01日 | 日記

↑写真⓪紅葉シーズンが到来、木々は緑も赤も黄色も混在して色鮮やかです。

◆もみじとカエデの違い

 もみじ(紅葉)とカエデ(楓)は、いずれもムクロジ科カエデ属の植物で植物学上は区別されていません。英語ではカエデは「Maple」と呼ばれ、樹液がメープルシロップになるものもあり、カナダの国旗(下記)にも使われています。

 これに対し、もみじは「Japanese Maple」と訳されて、「日本のカエデ」を「もみじ」と呼ぶ日本特有の文化的呼称です。実際に日本では、もみじとカエデを分けていて、一般的に葉に5つ以上の深い切れ込みがあり、秋に赤や黄色等に色づくものを「もみじ」と呼んでいます(写真①②)。

↓写真①「もみじ」の葉

↓写真②「もみじ」の木々。

 これに対して、切れ込みが浅く色づきが少ないものを「カエデ」と分類しています(写真③④)。

↓写真③「カエデの葉」。

↓写真④カエデの木。色や葉の付き方も他のもみじと違う。

 日本で秋を迎えると木々が紅葉し、特に「もみじ」も緑の葉が鮮やかな赤や橙や黄色に少しずつ色づいていきます。インバウンドで世界中から来日する外国人が、「日本のカエデ=もみじ」を見て美しいと感動するのも納得です。カナダ人も驚いているでしょう。

◆紅葉狩り?カエデ狩り!

 自然豊かな多摩ニュータウンにある筆者の自宅周辺も、この時期もみじが色鮮やかに紅葉しています。そんな中で、他のもみじとは明らかに違うカエデを見つけました(写真④)。皆さんも紅葉狩りの際には、もみじの中から希少な「カエデ」を発見してみてください。四葉のクローバーのように幸運をもたらしてくれるかもしれません!?

※備考:筆者は植物に詳しいわけではありませんので、発見したカエデはもみじの一種かもしれません。基本的にもみじもカエデも分類上同じだということなのでご理解ください。

以上

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