日頃?時々?私の所に現れる人達・・・・
「個人的にお願いがあるんですけど・・・」
「愛用しているビジネスバッグのファスナーの取り換えをして欲しい」
って人が、ほぼ2年ぶりに来ました。
聞くところ、金属歯のファスナーが欠けて、我慢して使っていたけど、さすがに、
お客さんからも心配されるようになったと言うことです(笑)
以前にも、印伝の物や、集金のクラッチバッグの修理をしたことがあります。
特に長年、集金とかで使ってきたバッグを変えることで、流れが変わってしまう事の心配や
バイクの様に、それぞれの思い入れから新しいの物と交換することができない人がいます。
今回は、まだ30代の男性ですが、どこへ行っても高価な修理代を提示されたり
買い替えを勧められたということで、私の所を思い出してきてくれました。
ところが、簡単にファスナー交換と言っても、縫製品は必ず、縫い始めがあって
縫い終わりがあります。
まず、このファスナーの縫い始めまで遡るところまで、まったく関係のないような所から
ほどいて分解していかなくては交換できません。
いきなりファスナーを外さなくて、まず、最終工程を確認してスタートします。
そして、ファスナーの端末まで、組み立てる順番を見失いように、ほどいていきます。
使える部分はできるだけ再利用するのが基本です。
交換するファスナーのスライダーも再利用できないか・・・?
用意したコイルファスナーに通して確認しました
一応、挿入出来て、開閉は可能で機能的には大丈夫そうですが、
潤滑油を注しても、開けるときは良さそうですが閉めるとき、
若干動きが重く、断念して純正のスライダーを使うことにしました。
引き受けるときに、材料の変更、ほどくことで発生するダメージの部分や、その軽減対策を
説明して安価で仕上がる方法を提案して、金属ファスナーをコイルファスナーへの
変更する事、縫い付け方など提案しました。
経年劣化による擦り切れた本革によるヘム巻き部分も、ほどいただけでちぎれてしまう為、
手持ち在庫から塩ビシートからテープを切り出して代用します。
ヘム巻きは、量産ではないので、治具無して、横筒ミシンで手巻き縫いします。
と、言っても、それなりに調整して、ガイド、押えは取り替えます。
近年、ネットでの売買いが広がってきていますが、カバンを持って対面でも商談を
今でも商売の基本として、大切にして靴底を擦り切らして頑張っている人たちが
いるんですね。
そんな人たちの心の支え、運を切らないお手伝いをすることで、自身の仕事に対して
改めて気合を注入させらました。
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