頭脳警察 ニューアルバム
『俺たちに明日はない』
一曲づつ、簡単な感想、印象などを・・まあ、レビューというより、あれこれ、聴いて感じたことなどを、だらだらと個人的に綴ってみたという感じです・・・。
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これは、まだまだ、もっともっとヘビロテで聴いていくアルバムだと思っています。
ライブ2日間聴いてしまったら、なおさらに・・・と思いました。
当初、はじめて聴いた印象は・・・・
悪くはないけど、なんというかまあ、意外とごく普通に聴きやすくて正統派ロックンロールアルバムかな・・・という印象でした。
事前に「軽い」とか「ポップ」であるなど、先に聞けた人たちの声がいろいろ聞えてましたが、その部分については、私も聴いてなるほどと思いました。
1.俺たちに明日はない
一曲め。クセなくストレートなこのタイトルナンバー。
良い曲だとは思いましたが、個人的には、物足りないという気はしてました。
明るすぎる?というか、普通すぎるというか・・・・
しかし気持ちの良いロックンロールで、ライブで二日間聴いたら、やっぱり良かったです。
そしてこれが、今の等身大ということであるのだなあと・・・。
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でも、みなさんおっしゃいますが、アルバムで、トシさんの音が聞えてこないふうなのは、ライブであんなに存在感たっぷりで炸裂しているというのに、もったいないと思いました・・・・。
2.死んだら殺すぞ
この曲は、イントロからしてギターが気持ちよいです。ライブでは、もう最高でした。
もう、ことさら多くは語る必要なしです♪
これは、これからも、聴けば聴くほど好きになりますね。きっと。
♪糞コメンテーター似非ジャーナリスト自称評論家 おまえらホント目障り
歌詞は、このあたりは、なかなか気持ちイイです・・・・・
3.UNDERCOVER
こういうアコースティックギター主体での、バラード曲。
やっぱり私は、好みなのです。ツボなのです。
私、パンタの「バラード」曲大好き!!そもそも自分はバラードが好きでファンになったのです。
パンタは、ライブで「やっていくうちに一番好きだと思うようになった」とおっしゃいましたが、私自身は、初めて聴いた先から、ツボにはまっちゃってて・・・・
だから、それからはもう、聴けば聴くほどに、ますます好きで、グッときてしまいます。どうにもこうにも、たまりませんですよ!!!
歌詞もイイ。すごくイイ。すごく、デリケートで、等身大で、赤裸々な歌詞だと感じています。
これはもう・・・・
♪やましいなんてこれっぽっちも
思っちゃいないし 自慢だし
がらくた引きづり顔つき変える
やましいなんてこれっぽっちも思っちゃいないし、自慢だし・・・・
自慢だし・・・って ところが、また、なんか気持ちいい
♪勇ましいなんて恥ずかしくって
やってられるかバカヤロー
の部分は、なんというか、その歌い方がたまりません・・・・・・
腹の底から心情を吐き出している感じが
魅力的であります
思ったのはデビュー当時の初期警察の「それでも私は」の頃の歌唱の叫びというか、心情というか、その歌い方の感じというか・・・・パンタ、なんら、変わってない・・・すごい・・・・そういうところが、なんか・・・愛おしいというか、なんというか・・・みたいな・・・・
♪ホントのことなんて
おまえにゃわかりゃしない
ホントのおまえのことなんて
オレにわかるわけがねえだろ
この部分にも、やられてます・・・・
・・・・もはや勝手に、そこそこ長いつきあいだし・・・
ここまでくると、自分は、あなたの全てを知り尽くしているさ、そう、自分だけは、もうそのすべてを・・・
という気持ちになったり・・・・そんな妄想とか思い込みとか・・・
でも、「おまえにゃわかりゃしない」って、きっぱりと・・・ね。
この人ならば、この人だけは、自分のこと、わかってくれている・・・わかってもらえているならば、もう、他の誰にどう思われようとも・・・みたいな思い込み、思いあがりにしても
「オレにわかるわけがねえだろ」って・・・・・
冷たく突き放している感じのはずなのに、不思議とこの言葉の歌詞には温かみを感じるのは何故?
(♪愛してなんていないけど キミを抱きたい~
に通じるというか?なんというか・・・)
♪オレの隣りに奴がいる
おまえの後ろに奴がいる
オレの代わりに奴がいる
おまえの中にオレがいる
ドキュメンタリー頭脳警察の映画の中で、東京拘置所へ重信さんに会いに(そして歌を聞かせに・・)行くときの場面において、「もしかしたら、自分もパレスチナに行っていたかもしれないし、刑務所にいるのは自分かもしれない」という風に語る場面があります・・・・。
「オレの代わりに奴がいる」・・・・・・そして「おまえの中にオレがいる」・・・・・
深くて、せつなくて・・・・こういう詩に、このメロディですよ・・・ほんと、すごいです。
(♪光の壁をすりぬけてオレはキミになる
時の隙間を横切ってキミはオレになる
に通じるというかなんというか?けど、ここでは「キミ」今回のでは「おまえ」なのである・・・・・)
これを名曲といわずして何と呼ぼうというものであります。ほんと大好きな曲!!!最高です。
やっぱり、一番好きですね。私。
4.ROCKATION
この曲は、もう・・・ほんと、すみません・・・。(^^ゞ
タイトルの段階で、勝手に自分、KEITONの曲だと・・・(笑)
ものすごい、勝手な暴挙というか、思いあがりというか、大顰蹙の、私にとっては、私だけの、思いっきりの「空耳ソング」であります♪(笑)
イントロとか、アレンジもかなりカッコイイと思います。・・・というか、それは、ライブで聴いて、さらにすごく感じましたが。
ベース音がイイ感じだし。リズム隊の感じが、カッコイイし・・・。キーボードももちろんギターも。
・・・けど・・・これはほんと「陽炎」の演奏かなあ・・・・・?みたいな・・・・。
しかし、陽炎と言えば・・・レコーディングメンバーにB中谷宏道さんの名前がないというのは、やっぱりさびしいです・・・。こういうふうに至るに当たり説明がまったくなされていないということも、悲しいです。
中谷氏抜きの状態で、アルバムのクレジットに「支援・特型陽炎」と記載されてはいなかったことだけでも、ちょっとホッとしてました・・・・。
だけど、私もしつこいですけどね・・・
もう♪オレのRockaton」なんて繰り返されるとですね・・・・。
もう、本当に、真の歌詞の内容のことなど、どうでもいいというか・・・・
・・・って、あ、それではあんまりですな(笑) すみませんすみませんすみません・・・・・
それで、結局のところ、本当の歌詞の意味は??うーーん・・・・まだ、よくわからないです。
5.SPARTAKUS INTERNATIONALE R&R BUND
これがまた、ストレートでスタンダードな気持ちの良いロックンロールです。
もうライブでも実に映えましたね☆
歌詞が好きかな・・・いや、好きというか・・・ここでもまた、繰り返しますが、実に等身大で。
もう、なんとも寂しいような切ない苦しいような気分にもなるわけですが・・・・うーん。
でも、それをこんなに軽快で明るくカッコイイロックンロールにしあげてしまっているのだから、やっぱりパンタって、たまらないのです。
♪吊るされる前にもうひと泳ぎしよう ルビコン河を
残された時間は 僅かだから なおさら
おまえと一緒に 朝までいたいのさ
♪射られる前に 先に潜ってしまおう 三途の川を
6.BRAINWASH
♪テレビなんかにコケにされ
k察に嘘作られ
すぐに流行乗せられて
歴史はバカが作り出す
ではじまる、この曲の歌詞は、とにかく痛快である!!
自分はそもそもテレビ嫌いで、流行もの嫌いで、疎い興味ない・・みんなといつでも一緒にいたいとか、思わないし、はみ出すし、そもそも異端で天邪鬼だし・・・多数決の中では少数派だし・・・頑固だし・・・・そんなところはもう昔からだし。でもっと、トドメには、パンタのファンを20年も続けちゃったし(爆)
♪だってだってあいつらバカだもん
そして
♪だってだってオレ達バカだもん
こういう歌詞たちを、ほんと、また、よくも、こうも、カッコイイロックンロールにしあげてしまえるものです。
これがまた気持ちの良いアレンジで、聴きやすくて、ノリやすくて。実に良いです。
7.ヒトを喰った話
6.に続いて、歌詞が毒づいて、炸裂している軽快なロックンロール楽曲なのです。
悪くはないのですが、ただですね・・・・5.6.7.とこの三曲は、あまりにも気持ちよすぎるロックンロールが続くのですねえ・・という。
そのあたり、個人的に曲の好みとしては、もう少し。なんというか・・・という気はしました。
♪パカげた話ばっかりで
ちょっとカンベンしてくれよ
ちょっとカンベンしてくれよ
しかしこのあたりのフレーズとかは、もう、本当に、そうです。
そういうバカげた話が多い世の中ですから・・・確かに。
それを歌にしてもらえて痛快は痛快です♪
曲単体としては、もちろん、悪くないです。
8.赤の女王
さて、ところが、5.6.7と似たようなタイプの曲調だし・・・と思って聴いてくると、ここでいよいよ、やってくれます!!
私は個人的には、パンタの、頭脳警察の、楽曲には、「こういう感じ」をたくさん求めたかったのです。
ようやく、ここまでアルバム聴いてきて、そういう意味では溜飲が下がりました。
妖艶な雰囲気さえ漂う曲調とアレンジ。そして、真骨頂の難解さを極める歌詞たち!!!
私の中では、これこそが、これぞ「頭脳警察」といいたいのですね。すみません(なぜか謝ってしまいます・爆)
歌詞をどう理解していくか?どうとらえるかは、これからもっと、たくさん聴き込んで曲を自分のものにして、歌詞カード見なくても一緒に歌えるくらいになるまでのお楽しみです。それでも充分間に合います。
私は、曲を聴くとき、最初にまず、メロディ重視なところがあります。メロディ、アレンジ気に入ったら、勝手にどんどん世界に引き込まれていくというもの。イマジネイションの世界というか。歌詞と言葉からイメージされるのは、個々にいろんな捕らえ方をしてもかまわないわけだし。自分の中で・・・。
そういう意味で、すごく楽しい曲です。深く長く味わえるというか。
9.黒の図表
赤の後にくる、「黒」です。これがまたイイ!!!あっ、「赤」よりも、さらにもっとこっちの方が私は好きかも!!
私の個人的なアルバム評価は、この「赤」と「黒」の二曲で、ぐーんと、上昇しました。
この二曲があって非常に良かったです。嬉しかったです。
ホッとしました(苦笑)
・・・よりによって、この「赤」と「黒」がなかなかベールを脱ぎませんで・・・新譜のリリースも延期され、継続中のレコ発ライブツアーでも、演奏履歴は確認されず・・・・・
それで、先の初台ドアーズ二日間。
この日ばかりは、今度こそは・・・・ゼッタイに、聴けると思って、願っていたのですが、「赤」は聞けましたが、この「黒」は、まだ聴けずじまいでした・・・・それが、非常に残念で残念で・・・。
ああ、ライブで聴きたかったあ・・・・。
この後につづく、コンサートツアーの中では、そのうち登場するのでしょうね???もちろん。
もう、私は、どこにもライブには行けませんので、しかたないですが、この「黒」が生で聴けなかったのは、重ね重ね、残念で心残りです。
コーラスの女性の声が良い雰囲気を醸し出してますし、すごい好きな雰囲気です。
(こういうのをもっとたくさん・・・・・・)
ここで、悔し紛れに、アルバムとは全然関係ない話になりますが・・・。
こういう感じの楽曲オンリーの頭脳警察ライブやっていただけませんか?(⇒無理~)
軽快で明るいロックンロールも悪くはないんですけどね・・・パンクな感じもカッコイイんですけど。
個人的な好みは、極力、暗くて重々しくて、歌詞が難解で、暗い中にも、頭脳警察らしく、そこは、とにかくヘビーで、オーディエンスは、もう、飛んだりはねたりなんか、まるで出来ない(笑)
もう、直立不動か、いっそ正座して聞きましょうみたいな・・・・・そんな感じのコンサート!!(爆)
10.残照
ラストの残照。当初の仮タイトルが、歌詞に出てくるまんまの「乾杯~俺達の人生に」から変更にというか、修正されて、非常に良かったとは思います。
この曲は、アルバム発売前に、サンプル音源や、ZNN発足記念パーティでも聴けてましたが。
実は、正直言って、聴いた当初は、この曲も、まあ、さすが、あいかわらずパンタらしい、良い曲だなあ~というのはありましたし、この「フォーキー」な感じは、私好みというか、もちろん嫌いなタイプではありませんでしたが。「乾杯~俺達の人生に」というあたりとか、サビの感じとか・・・どうも最初のころ、それこそ、ナガブチみたいだなあ・・・なんてふうに感じてしまってましたので・・・そこで、ちょっと、マイナスイメージが。(あ、私、大昔長渕も好きだったんですが・・・今は・・・・・)
けれど、これも、どんどん聴き込んでいきますと、やっぱり、いやがおうでも胸にしみてくるというか。
それで、ドアーズの二日目でラストに歌われたのを聴いてしまったら、もう、せつなくて。
たまらない気分でした。
ここまで、きてしまったんだよね・・・って。
♪みんなイチから始まり またイチで終わる・・・・・
もう・・・・いつか、この曲で大泣きしちゃったら、どうしてくれるの?パンタ!
♪さあもう一度 乾杯 俺達たちの人生に
40年だからこその・・・潔さというか・・・ここまできたからの・・・そう、それでこんなふうに、照れなく歌えるんですね・・・・
それはやっぱり非常にカッコイイことだ☆
11.(Secret Track)俺たちに明日はない(旧バージョン)
これが、当初一曲めに収録されるはずだった、タイトル曲なのですが・・。
この曲では、アレンジはシンプルで、トシのコンガも前面に聴こえてきて、まさにこれぞ頭脳警察という音に仕上がっているのです。カッコイイのです。
やればできるのに、どうして?という
それに、私は、フジロックで演奏されたこの曲の映像を少しだけ見たのですが、そのときは、改定された方のがやっぱりいいな・・・という印象でしたが、ここで聴くと、いや、やっぱりこっちもイイなと・・・。
こっちの方が、なんだかカッコイイ気がしてきます。繰り返し聴いていますと。
なんとういか、原点回帰みたいな雰囲気も醸し出していて、良い感じではありませんか?!
このアルバム全体の感じが、ポップであるということは、ある意味、それもまた、頭脳警察の原点回帰?ともいえているらしいです。
生まれてくれて、ありがとうの新曲たち・・・・生まれてくれて、ウエルカム♪な
18年ぶりのニューアルバムです★★
なにしろ私などは、歳月はファンになってから丸20年だというのに、その間にリアルタイムで、リリース前から認識して、発売日に購入できたアルバムというのは、パンタソロ、頭脳警察、含めて、オリジナルフルアルバムは、
「PISS」は、確かもうすでにリリースしてましたから。
「頭脳警察7」と「歓喜の歌」と「波紋の上の球体」と・・・・あと「CACA」は既存の曲のアルバムでしたし、「オリーブの樹の下で」は、重信さんとのコラボミニアルバム・・・。他にリリースされたのは、ライブアルバムですね。
20年間で、パンタのまったくの書き下ろし新曲の、オリジナルフルアルバムは、
「7」と「歓喜」と「波紋」と・・・ようやくこの「明日はない」で、4枚めです。
20年間で、4枚・・・・・・・
だから、大事に大事に、大切に聴いていきます。
だけど、本当に、来年は、もう一枚、「明日に向かって撃て!」???でしたっけ?(^^;)
はい。期待しています。
来年もさ来年も、新譜を出してくださいね。
一年で、二枚出してくださっても、いっこうにかまいません。もちろん!!
やって欲しいことは、まだまだ、いっぱい そう いっぱいで・・・
オレを殺す気か~?なんて言わないで・・・・
パンタ、死んだら殺すぞ! ですから♪