みなさんのおかげです

４月３０日のこと。
この日は、息子と雑魚釣りにいく約束をしていたが、当日の朝になって「やっぱり行かない」とつれないお言葉。
昨日の夜更かしが原因のようだ。
朝ご飯を食べた後も、どうもしゃっきりしないようなので、男チームの出撃は見送りとなった。


仕方ないので、一人で秋川へ。もちろん、雑魚釣りではなく渓魚を釣りに。
１０時半という遅い時間だったし、おまけにＧＷ前半３連休の最終日。
ダメモト覚悟のノンビリ入渓だ。



最初に入ったところは足跡ベタベタ。
行けども行けども反応無し。そりゃそうだ。
１時間で戦意喪失。
メシでも食って帰ろうかと思ったが、もう少しがんばってみることにした。

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車で移動し、ちょっと上流へ。
諦めないのがよかったのか、それともこの３連休で奇跡的に人が入っていなかった所に偶然当たったのか、おそらく後者だろうが、ここから「祭り」が始まったのだ。


入渓地点の１投目で、ガツンとヒット！

まったく心の準備ができていなかったので、危なくひっくり返るところだった。


いい顔つきをしている。


５メートル進んで、落ち込みの上にキャスト。
またまたチェイスがあった。

こんなとき、誰かと一緒に釣りをしていたら楽しいだろうな、なんて考える。
そうだ、この先はみんなからいただいたハンドメイドミノーオンリーで釣っていこう。


「ハンドメしばり①　あなさんミノー」
タダ引きでもプリプリよく泳ぐミノー。
さっそくヤマメをつれてきてくれた。

でも…

あなさん、ごめんなさい。リップが逝っちゃいました…。

もう一つのあなさんミノーでまたまたヒット！　やや小さめのヤマメだった。
撮影前に逃亡されてしまったのが残念…。



「ハンドメしばり②　soraさんミノー」
実は入院中に我が家に届いていた新作の極薄平打ちタイプ。
遠くへキャストしてから、ティップを持ち上げてヒランヒランと誘ってみると、はい釣れました。


このイワナ、たまに秋川でお目見えするタイプ。

まるでゴギのように虫喰い状の斑紋が頭部にまで及んでいる。
白の斑点が小さいことからゴギとは違うのだろうけど、何かしらの交雑が原因となっているのだろうか。




「ハンドメしばり③　ＤＯＬさんミノー」
でかいリップの割にはそれほど潜りすぎず、そしてコントロールがしやすくて気に入っている。
何より職人魂を感じる逸品。

このイワナは流芯付近に定位していたやつで、１０回くらいミノーを追ってきて、ようやく最後に食らいついてくれた。




「ハンドメしばり④　やまけんさんミノー」
やまけんさんのミノーで釣ったのは、実は今回が初めて。
ようやく恩返しができた感じだ。

かわいらしいヤマメだけでは、ちょっと絵的にイマイチだなと思って、追加をねらう。

体の半分ほどが隠れるやや大きめの岩の後ろから、ポイッとキャスト。
ツン、ツン、ツン、と３回ミノーを煽ったところでドスンときた。

ヒットした瞬間、間違いなく尺オーバー、いやそれどころではない重さを感じた。
と、同時に自分が一歩も動けない場所に立っていることに気づいた。
目の前は大岩。
右に動けば落ち込み。
左には行けないことはないが、段差がある上に、上流へ魚をひっぱる形になり間違いなくバレるだろう。
必死にロッドを立てて数秒…、目の前の大岩の向こうに見える水面上をゴポンと反転する魚のやたらでかい尾ビレとオレンジ色の腹を見た。
その瞬間、ふっとロッドが軽くなった。

あう～～、やっちまったぁ…

しばらく呆然としてしまった。
そして、次第に楽しくなってきてしまった。
よーし、待ってろよ。次は落とさないからなー。

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真っ昼間の「祭り」は、みなさんのおかげ。

一つ一つのミノーに込められたみなさんの思いを感じられた、そんな時間になった。