小鉢クンと鳩のオッサンが来月いっぱいで退社することが決定してる
ウチの会社は飲み会みたいな事がほぼ無いので
送別会って特に無い様子。
小鉢クンは酒を飲めないし
鳩のオッサンとは飲みたくないし
俺から送別会みたいな事をして
夜にどっかで軽く食事会でも…みたいな発想も出なかった。
ただ、どっかで小鉢クンには
ありがとうの気持ちを込めてランチをご馳走して
それを俺の中の送別会みたいな事にしようかな…と思っていた
『なんか、無いですか?ちゃーさん!』
小鉢クンがニコニコしながら話しかけてきた
『「なんか」って何よ。別になんもねぇわ。』
『ほら、あるじゃねぇっすか。なんかほら。送別会みたいな事とか。』
『酒も飲めねぇクセして送別会も何もねぇだろ。どっかでランチって思ってたけど。』
『え~っ!!!』
飲めないクセに、飲み会の雰囲気や、飲みながら食うようなものが大好きなので
ちょっとガッカリだったようだ。
でもな…飲んだら車の運転もできないし
家まで遠すぎるし
やっぱりランチが丁度いい気がするんだよな。
『退職祝いに何か、どうぞ!みたいなのってあるの?』
『知らねぇよ!つか、ねぇよ!!』
1ミクロンも考えてなかったわ
って言うか、自分から言ってくるんだねそういうこと。
ニコニコしながら言える、そういうところが小鉢クンならでは。
言われたこっちも別に嫌な気持ちにならないから
彼の魅力の一つでもあるんだろうねきっと。
…
一緒に働いて11年ぐらい
ランチだけじゃダメか…何か欲しいんか?
何が欲しいのかもよく分からないし
って言うかマジで記念品みたいなの考えてなかったわ。
俺、人間として失格なのかな。
…鳩のオッサンにはランチも何も考えていない
もうね、この人にはさんざんな思いをしたから
本当にそれだけで、ええ。
次の職場でせいぜい頑張ってくださいっていう
気持ちのこもらない言葉だけを贈ります。
この会社に来たことも俺の中の転機だったし
この二人が辞めていくこともまた、転機だ
コレは何となく好転の気がしている
大変な思いもいっぱいすると思うけどでも、それでも。
小鉢クンは会社の物を平気で盗んでいくことを注意しても止めず
ガソリンも灯油もどれほど抜いて持って行ったのかも分からない
会社の備品も商品も、金額に換算したら何十万円もの損失を与えている。
イラついて故意に会社の商品を壊したこともあった。アレだけでも30万円分の商品。
そうすることで会社の経費を圧迫してたのだ。
鳩のオッサンは何度も書いたが、嘘ばっかりついて本当に疲れた
引き抜かれたから会社を辞めるのだと言っていたけど、それも嘘。
全部、嘘。
嘘をついたことを責めると、言ってないと嘘。
何度も何度もこの嘘に振り回された。嘘だと知っていても心をやられた。
不潔で臭くて、でも女の人が大好きで近づいて
お客さんにも嘘をつくし、隙あらば何か物を貰おうとたくらんでる。
会社の備品の資材を勝手に売って小遣いにしたり
…
二人とも、書いたら本当にキリがない
そんな二人に送別会??
1ミクロンも考え付かなくて当然だ。
ま、小鉢クンに関しては
仕事を教えていただいたって事もあるから
ランチをゴチしておしまいでいい気がするんだが。
どうでしょう。
あまりにもそれは…って感じですかね。