セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

3DS『3D ファンタジーゾーン オパオパブラザーズ』 インプレッション

2014年04月01日 06時45分19秒 | 【旧】購入・レビュー話
”最後の1匹”が倒せないという、この歯がゆさ。ゆえに、達成感もひとしおです。




3D ファンタジーゾーン オパオパブラザーズ
対応ゲーム機 ―→ 3DS(ダウンロード専用)
配信開始日 ―→ 2014/03/19
配信価格 ―→ 762円(税別)
ジャンル ―→ シューティング
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ A(全年齢対象)




■====== 簡単なご紹介 ======■

1986年にゲームセンターで稼働した初代『ファンタジーゾーン』のリメイク作品です。
当時のグラフィックはそのままに、立体視へ対応。さらに、ひとクセある新モード「ウパウパモード」や、コインを貯めていく「コインストック」というシステムがあります。”3D復刻プロジェクト”シリーズおなじみの、細かい設定が可能な機能は健在です。


ゲームの流れを、ざっくりと説明します。
ファンシーな世界観で、「オパオパ」という飛べる生命体を操作して、全8ステージの攻略を目指します。
よくあるシューティングとは違って、左右どちらにも進んでいくことができる”任意の横スクロールシューティング”となっています。

ステージ上に配置されている敵の施設を全て破壊すると、ボスが登場。ボスを倒すと、ステージクリアとなります。

|== お買い物 ==|
敵やボスを倒すと、お金が出てきます。拾って貯めているうちに、「SHOP」と書かれた風船が出てきます。触れると、貯めたお金を使って、武器やスピードアップアイテムが購入できます。
あ、オパオパは敵や敵の攻撃に触れるとミスとなり、持っていた武器が全てパーになります。お金は無くなりませんので、ご利用は計画的に。

|== コインストック ==|
新要素です。
ゲームをプレイして貯めていくのに合わせて、同額が「コインストック」に溜まっていきます。買い物でお金を消費しても、コインストックのお金が無くなることはありません。”手に入ったお金”としてだけで計算されています。
で、コインストックに貯まったお金は、ゲーム開始時に引き出して使用することができます。ガンガンに貯めてたっぷり引き出して、攻略を有利に進めましょう。

また、コインストックが一定額まで貯まると、新しい設定が解禁されたりもするそうです。
貯めたストックをむやみに使わず、まずは解禁を目指すのもまた、1つの手です。


|== ウパウパモード ==|
なんか以前、ゲーム情報で私が紹介した時は「お買い物がいつでもできる」とか言ってましたが、全然違ってました(笑)
わりと、ひとクセあるモードのようです。
なお、通常の「オパオパモード」で全ステージ攻略すると、このモードが解禁されます。

違う点は、以下の通りです。

・お店で買い物をするという概念がなくなっています。

・ゲームスタート時、コインストックの使用設定のほか、移動速度を変える4つのエンジンアイテムのうち1つを選択して装備します。
 この装備は、ミスしても無くなることはありません。

・下画面には、標準装備を含めた各種装備のアイコンが表示されており、タッチ操作で、いつでも武器を切り替えることができます。
 ただし、特殊装備については、”使用するたびにお金を消費”していきます。1発あたり100$みたいな感じですね。「レーザー」は弾ではなくビームなので、1秒あたりの消費になるようです。
 消費するお金の割合が変わることは、ないようです。

・オパオパの標準攻撃が「2連装ショット」なのに対し、ウパウパは1発ショット。少し弱体化しているのかな?

・このモードでは、お金をいくら獲得しても、コインストックに貯まりません。

・設定の1つで「日本国内バージョン」と「海外バージョン」のどちらで遊ぶか?というものがありますが、このモードでは選択できません。

・曲が微妙にアレンジされています。ステージ1のみ、大きくアレンジされています。



■====== partygameの感想 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆
 プレイ時間 ―→ 約3時間
 プレイ内容 ―→ オパオパモードで全ステージクリア&ウパウパモードも少しプレイ
 過去のシリーズ作品 ―→ 初代『ファンタジーゾーン』を、ちょっとだけ遊んだことがあるかも?程度です。全ステージクリアしたのは、今回が初めてです。


○ ―→ 立体視で、世界観の雰囲気がアップ。
もちろん、立体視OFFでも全然遊べるんですが、背景・キャラクター・前景が重なり合う多重スクロールな感じが、上手いこと表現されています。
ゲームプレイに影響を与えるものではありませんが、やっぱり何だかんだで、古いゲームが立体視に対応するだけでも様変わりするものですね。昔、想像していたものが具現化したって気分がして、なんかニヤけてしまいます。


○ ―→ 難易度は高いですが、色々なサポートのおかげで挑戦しやすくなっています。
お店でどんなに強化したところで、いわゆる”防御策”というものは無いので、一撃死はまぬがれません。後半になれば、敵が出現と同時に弾を撃ってくるのが当たり前になったりもするので、お店での強化でゴリ押しなんて甘い考えは、通用しませんよ。多少の覚悟をもって挑んでください。

とはいえ、コインストックという救済処置がありますからね。地道なプレイでお金をストックして、ここぞというところで一気に引き出して、高い装備品を大人買い。これがあるだけでも、随分と攻略しやすくなっています。
途中のステージからスタートすることもできますから、入手できるお金の額が増えてくる中盤あたりからプレイするということもできますしね。


△ ―→ 敵の弾がちょっと見えにくいですね。
元々、敵弾のサイズが小さいんでしょうね。
立体視で少し浮いた表現になっているぶんマシなんでしょうけど、通常の3DSの画面サイズだと少し辛いところがありますね。3DS LLだとどう見えるかは分かりませんが。


△ ―→ ボム系武器の仕様について、ちょっと気になること。
ボム系武器とは、いわゆる斜め下に攻撃する弾のことです。初期では1発ショットです。
お店では、2発連続ショットのほか、全体を攻撃できる「スマートボム」や、高火力な「フレイムボム」なんかも売っています。スマートボムやフレイムボムは、1発あたり2000$みたいな売り方をしており、弾数が無くなったら、自動で別のボム系武器に切り替わります。

ただ、例えば2発連続ショットとスマートボムを購入して、スマートボムを装備 → スマートボムを使用して弾数がなくなったら、2発ショットに切り替わって欲しいのですが、この時は、初期装備である1発ショットに切り替わっちゃうんですよね。しかも装備の設定は、お店を利用した後にしかできません。
おそらく原作からこういう仕様なんでしょうけど、個人的には少し頭の片隅に引っかかっちゃいました。


△ ―→ ウパウパモード。これはこれで良いのですが、いくつか気になることが。
お店が無くなったので残機の買いだめができなくなったり、全体的に敵も少し強くなっている気がしますし、こちらの特殊武器はうかつに使用しているとすぐお金がなくなりますし。なかなか厳しい条件下でのプレイとなりますが、通常のモードを熟知した人に向けての新たな挑戦ということで、楽しんでいただけそうです。

ただ、気になることが2つ。
下画面の武器選択は、できればボタン操作でも可能にしてほしかったな~ということと、コインストックは別に出来ても良かったんじゃないかな~ということですね。
シューティングゲームなのに、ボタンから手を離さないといけないスキが生まれるのは、やっぱり辛いです。そこは、L・Rボタンで切り替えとか、入れて欲しかったです。



■====== まとめ ======■
●●●●●●●○○○ … 7点(10点満点)


原作を忠実に再現しつつ、初心者が楽しみやすい配慮&上級者への挑戦を盛り込んだ作品となっています。
初心者への配慮といっても、せいぜいコインストックくらいですけどね。それでも、終盤は難しいです。最終ステージから再開しても、クリアできないなんてことがありましたし。ま、コツを掴む必要がありますね。
一方で、昔に散々プレイしたから、今でも全然余裕でクリアできるし~って人は、お店の概念がなくなった「ウパウパモード」に挑戦してみて欲しいです。仕様がガラッと変わるだけで、同じステージでも感じられる難しさは変わってくるハズです。ましてや今作には、様々な隠し裏技や、ゲームセンター版には登場しなかった隠しボスなんかもいるそうなので。公式サイトを参照して、利用したり挑戦してみるのも良さそうですねですね。

何気にチマチマと配信され続けている”3D復刻プロジェクト”。
セガの歴史で生み出されてきた名作は数知れずですし、特にゲームセンター向けの筐体では、プロジェクトの初期に配信された『3D スペースハリアー』や、次回に配信予定の『3D アウトラン』のように、疑似3D表現を使っていたものも多いです。そりゃもう、これほど立体視がふさわしい昔のゲームもなかなか無いわけですからね。
ゲーム業界においての活力という点では、少し苦戦気味な印象のセガですが、こういう、古き良き作品を今の時代に合わせて提供していく姿勢は忘れないでほしいな~と思いました。これからの復刻プロジェクトも、応援しています!

万人向け ← ○○○○○●○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○●○○○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ○○○○○○○○○● → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○○○○● → 達成感重視 


関連記事:
3DS『3D スペースハリアー』 インプレッション(2012/12/17)

その他のタイトルのインプレッション記事は、こちらからどうぞ
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