
『Another Century's Episode:R
(アナザーセンリュリーズエピソード:アール)』
対応ハード : PS3
発売元 : バンダイナムコゲームズ
開発 : フロム・ソフトウェア
発売日 : 2010/08/19
希望小売価格 : 8,379円(税込)
ジャンル : ロボットアクション
プレイ人数 : 1人
備考 : データインストール対応(必要な容量:約4.3GB)
※データインストール…作成することで、ロードが短縮されます。
CERO : B(12歳以上対象)
参考データ--------------------------
購入価格:6,672円(新品)
プレイ時間:約3時間
進行度:ノーマルで1時間プレイ
→クリアできなかったので、イージーでやり直して約2時間プレイ
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●夢の共演ロボットアクション、復活
今作は、PS2で発売されてきました『Another Century's Episode(アナザーセンリュリーズエピソード)』シリーズの最新作です。いわゆる『スーパーロボット大戦』シリーズのように、様々なロボットアニメ作品が共演するのが最大の特徴です。
●プレイの流れについて
新しくゲームを開始すると、まず難易度を選択します。
EASY・NORMAL・HARDの3種類から選択します。(途中で変えることはできません)
私個人的には、今回は全体的に難易度が上がっているっぽいので、あまり自信のない人は、まずEASYでのプレイをオススメします。
↓
オートセーブのON/OFFを設定します。
↓
最初にプレイする「参戦作品」を選択します。
選択した作品から物語が始まり、他の作品のロボットとはストーリーを進めていくことで合流します。
※全ての作品を順番にクリアしてから本編が…ということではありません。選択しなかった作品は、合流までのストーリーは楽しむことができません。なので、純粋に好きな作品からプレイすることをオススメします。
作品を選択すると、ゲームスタートです。最初は選択した作品による物語が1~2話ほどあって、その後他の作品と合流していくことになります。
ストーリーの進め方は、これまでのシリーズ作品と同様で、ミッション形式となります。
各ステージごとに定められた勝利条件を満たせばクリアで、次のステージが登場。敗北条件を満たしたり操作しているロボットが撃墜されるとミッション失敗となります。
●操作方法
◆通常形態での操作
左スティック…移動
×ボタン長押し…ハイパーブースト
加速します。ブーストゲージが溜まっていき、満タンになってしまうとしばらくブーストが使えなくなります。
L2ボタン…ロックオン・ロックオン対象の切り替え
L2ボタン長押し…ロックオンの解除
L2ボタン長押し+右スティック…ロックオンの手動切り替え
初期設定では「オートロック」がONになっているため、敵に近づけば自動でロックオンしてくれます。ロックオンの優先条件は、オプションで設定できるので、自分に合ったものにしておきましょう。
手動切り替えは、L2ボタン+右スティックで画面中央にロックオンマークが表示されるので、右スティックで視点を移動します。そしてボタンを離した時にロックオンマークに入っていた敵をロックオンします。
□ボタン・△ボタン・○ボタン…ウェポンによる攻撃・防御など
L1ボタン…ウェポンの切り替え
どのボタンにどのウェポンが割り当てられているかは、画面右下に表示されます。
L1ボタンを押せば、画面右下の武器が切り替えられ、それによって他の武器も使用できます。
R1ボタン…上昇
R2ボタン…下降
操作しているロボットによってこの操作がちょっと変わってきます。
常に浮いていられるタイプのロボットの場合は、R1・R2ボタンで操作します。
重力に従って落下するタイプのロボットは、R1を押すと上昇し、離すと下降します。
そもそも上昇すらできないタイプのロボットもいます。
左スティック+×ボタン…回避行動
×ボタン+R1ボタン…上昇回避
×ボタン+R2ボタン…下降回避
重力に従って落下するタイプのロボットであっても、下降回避は可能です。
右スティック…変形
変形が可能なロボットの場合、右スティックを倒すことで、倒した方向に応じて変形を行います。
◆飛行形態での操作
いわゆる飛行機タイプに変形した場合の操作です。
操作は「エキスパート」「イージー」「モーションセンサー」の3タイプがあります。
・エキスパート
左スティック左右…ロール(回転)
左スティック上…ピッチアップ(向いている方向に対して真上に方向転換)
左スティック下…ピッチダウン(向いている方向に対して真下に方向転換)
L1ボタン・R1ボタン…ヨー移動
いわゆる『エースコンバット』の正式なスタイルと同じで、左右で機体を回転させて、上下で方向転換していく形になります。360度自由に移動できるため慣れには時間がかかるかと思いますが、敵機を追う場合はこのタイプが望ましいです。
※ピッチアップ&ダウンの操作は反対にすることもできます。
・イージー
左スティック左右…左右移動
左スティック上下…上昇・下降
こちらは、機体を常に水平に保って移動するため、操作しやすいです。ただし、自由度はないので敵機を追いかけたりする場合はなにかと不利です。
…まあ、個人的にはこのゲームであまり飛行形態にはならない気がするので、基本はこちらの操作で良いようには思いますが。
・モーションセンサー
その名の通り、コントローラ自体を傾けることで操作するタイプです。
左スティック・L1ボタン・R1ボタンは一切使用せず、コントローラの動きに合わせてロボットが動きます。基本的な動き方は「エキスパート」と同じです。
●システムについて
現状、私が実際に体験したもののみ紹介していきます。
チェイスモードとかはまだ未経験なので、今回は割合します。
◆武器について
今回、全ての武器において「弾数制限」はありません。無限に使い続けることができます。
ただし、それと引き換え…かどうかは知りませんが、過去のシリーズ作品にはなかった新しいスタイルが設けられています。
◆テンション攻撃について
ウェポンの中には、数字の書かれたものがあります。それは、「ストックされたテンションゲージを消費する数」を示しています。テンションゲージは画面左下に表示されており、満タンになるたびにゲージが1つ分ストックされます。
数字の書かれたウェポンを使用すると、数字の数だけストックしたテンションが消費されます。当然ですが、ストックの数が足りないと、そのウェポンは使用できません。
初期状態での最大ストック数は5ですが、パイロットを強化すると増えていきます。
ゲージの増え方はロボットによって異なり、以下の4タイプに分けられます。
・撃破増加タイプ…敵に攻撃を当てたり倒したりすると増えていきます。
・HP撃破増加タイプ…条件は「撃破増加タイプ」と同じですが、HPが低いほど増える量が多くなります。
・時間増加タイプ…時間の経過とともに増えていきます。
・HP時間増加タイプ…「時間増加タイプ」に加え、HPが低いほど増える量が多くなります。
◆サポート攻撃について
操作しているロボット以外に、サポートしてくれるロボットを1機以上出撃させている時に使用できます。
普通のウェポンと同じ要領で使用し、使用するとそのサポートするロボットに応じて効果が得られます。タイプとしては、周辺の敵を攻撃・HP回復・テンションアップ・補助武器の追加(ファンネル・ファミリアなどのこと)などです。
サポート攻撃を使用すると、サポートしたロボットのHPが減少します。サポートするロボットに必要なだけのHPが残っていない場合、サポート攻撃は使用できなくなります。
◆ユニット(ロボット)とパイロットの強化について
ミッションを成功させていくと、「エースポイント」と「スキルポイント」を入手します。
「エースポイント」はロボットを強化するためのポイントで、全員共通となります。「スキルポイント」はパイロットを強化するためのポイントで、戦闘に参加したパイロットそれぞれに個別で獲得していきます。
◆パイロットの乗せ換えについて
ガンダム系シリーズのロボット同士で、パイロットの乗せ換えができます。
また、「創聖のアクエリオン」のロボット同士でのパイロット乗せ換えもできます。
※ミッションによっては、出撃できるロボットとパイロットの組み合わせが固定されている場合があります。その場合、乗せ換えをしていても必要な組み合わせに強制的に戻るので、注意しましょう。
・「創聖のアクエリオン」の場合、乗せ換えによって使用できるウェポンが変化するようです。
◆BGMエディットについて
ミッション開始前に、そのステージで使用されるBGMを、自分好みにカスタマイズすることができます。
既存の収録曲だけでなく、PS3本体に保存されているBGMのデータを使用することもできるようです。(AACファイルまたはMP3ファイルに限ります)
※ステージによっては、設定するBGMが2つ以上必要なものも多いようです。
◆partygameの評価◆…61点(100点満点)
たぶん悪くはない…とは思うんですが、現時点では気になることがたくさんあります
「復活」という意味合いもこめてか、過去のシリーズ作品と比較すると、操作性や細かなシステム周りがけっこう変わっています。
完全に慣れることができれば、これはこれで良いと思えるのかもしれませんが…あくまで現時点では、どうしても何かと劣化しているような印象を強く感じてしまいます。
ただ、プレイを進めるうちにじわじわと面白くなってきている気がするのもまた事実です。
以下、ざっとまとめてみました。
○=良かった点
△=人それぞれ or 気になったけど悪いというほどではない点
×=悪かった点
○スピード感がある
ハイパーブーストや回避行動を使用すると周辺がぼやける、といった演出などが効果的に働いており、スピード感はかなり上がったように思います。
○会話パートの掛け合いが、良くも悪くもスパロボ風に
過去のシリーズ作品では、あまりこう…雑談めいたことは少なくて戦闘中での掛け合いがわりと多かったと記憶していますが、今作ではスパロボのように会話パートがわりと充実しています。一気にメンバーが増えれば、それを1つずつ事細かに紹介したりと、良くも悪くもスパロボチックです。
まあ、個人的には親しみのある流れなので嬉しいですが、人によっては無駄に長ったらしくて面倒に感じるかもしれません。
○データインストール中にチュートリアルがプレイできる
基本はだらだらと待つしかないことが多いので、有難いですね。
もちろん、インストールしなくてもゲーム開始時にチュートリアルは行えますし、インストール時にチュートリアルをプレイした人はスキップすることもできます。
△上昇と下降について
過去のシリーズ作品では、全てのロボットが「常に浮いているタイプ」扱いだったので慣れるのが簡単でしたが、今回はロボットによってタイプが違い、それによって上昇・下降の操作スタイルも異なってきます。
私は宣言通り、ほとんどアルトアイゼン・リーゼしか使用していませんが、アルトは「重力に従って落下するタイプ」なので、何かと慣れにくいです。何も押さないでいると落下するので、R1ボタンをチョンチョンと押しながらバランスを保たないといけません。
個人的にはタイプの存在とか、R1・R2よりも、R1・L1の時のほうが操作しやすかったとか色々思うところはあるんですが…それも結局は慣れていないからだと思いますし、慣れてくればそれがロボットの個性を出してくれている結果になるとは思うので、この点をダメだと評価するつもりはありません。あくまで現時点ではまだ「魅力を味わえていない」段階である、ということだと思っています。
△テンション攻撃も慣れれば面白いのかな…
今回、弾数制限をなくして「テンション攻撃」という概念を追加し、これまで弾数制限がほぼ当たり前だったロボットアクションとは一線を画した形になったわけですが…これも、あくまで現時点では微妙な印象です。
簡単に言うなら…「自分が使ってしまったせいで使えなくなった」ということなら納得いくんですが、「いきなり使うことができない」というのは何かとストレスな気がするのです。
他の評価でも説明していますが、もしこのゲームが「リアリティ」を求めているとしたら…テンションによって武器が使えたり使えなかったりというのは、ちょっと矛盾している気がするんですよね。そこまで変える必要はなかったのでは?というね。それこそビームライフルが無限に使えることのほうがおかしく感じますし、アルトアイゼンのクレイモアだって本来、弾数制限があってこそ使いどころが重要…みたいな感じだったので、なんかあまり好きになれないですね。
とは言ってみましたが、これも結局は「慣れの問題」かもしれません。今まで弾数制限ありのスタイルでプレイしてきたからこそ、それとは違うスタイルにまだ抵抗感を持っているだけなのかもしれません。
△スパロボOGシリーズのBGMは使い回し
3機とも、PS2の『スーパーロボット大戦OG』シリーズで使用されたものです。
些細ではありますが…アレンジを期待していたので、ちょっぴり残念。
△コンボ攻撃についての説明って、あったかな…?
「コンボ攻撃」についての説明がなかった(と思う)ので、ついさっき説明書を読むまでその存在を知りませんでした。
あと、分かったうえで使ってみたんですが…今回のコンボ攻撃、操作がちょっと難しい気がします。
△BGMセットは嬉しいけど、人によっては面倒かも
ファンには嬉しいBGMエディットですが、わりと多くの場面に対応して設定する必要のあるステージが多く、しかもそれがどういう状況でどういう敵が出てくるのかはその時点では分かりません。なので人によってはちょっと面倒かもね…。
最悪、出撃するロボットの曲に統一するというのも1つの手です。
×ロックオンとカメラワークはもう少し何とかならなかったのかな…
過去のシリーズ作品でもそこまでロックオンの機能が優れているとはいえない気がしますが、それでも明らかに劣化しているように見えます。おそらく、右スティックに変形の操作を割り当てて、そのためカメラ視点を操作する手段がなくなったのが一番痛いのではないかと思っているわけです。どんな3Dのアクションゲームでもそうですが、カメラ視点移動はあって然るべきという印象があるため、断然遊びづらい気がしました。
ただ、この点についても…リアリティに再現という意味では、本来パイロットは前方しか見えていないでしょうから、カメラ視点を動かせること自体がおかしいのかもしれません。だからこそ変形の操作を方向キーではなくあえて右スティックに割り当てた…という、開発者の意図があるのかもしれません。
とはいえ、こればっかりは…慣れたとしても好きになれるかどうかは怪しいところです。まあ、そんな私はヌルゲーマーなのかもしれませんが(笑)
で、それとは別に…例えば戦艦とかに格闘攻撃を仕掛けると、グラフィックに引っかかるか何かの影響でカメラが変に動いたりぶれたりすることがありました。酷いときは、自分のロボットが中央にいなくて一瞬見失うこともありました。
これは…さすがにいかんでしょう。
×情報不足などのせいで難易度が変に上がっている気がする
ロックオンの精度とかカメラワーク云々もあるかと思いますが、情報が不足しているせいで難しいステージもあったりしました。
例えば本来、戦艦を守らないといけない場合はその戦艦のHPが常に表示されているんですが、ステージによってはなぜか表示されないステージもありました。で、どうなっているか分からない状態でミッションを進行していると、突然戦艦が撃墜されてしまった…なんてことがありました。前作のように、守る対象の戦艦などがやばくなってきた時は「○○ ダメージ50%」とかいう風に表示されていたので分かりやすかったんですが、それもなくなったので…意図があるにしても、何か足りていない印象があることは否めませんでした。
過去のシリーズ作品と比べるとわりと色々な部分が変わっており、しかも全体的に操作しづらい・扱いづらい形になっているため、過去シリーズ作品のように「純粋に気持ちよくプレイしたいだけの人」には向かない作品になったように思います。
しかし、いわゆる「スルメゲー」としての価値はあるかもしれないと、私は感じています。長くプレイしていくことで、各ロボットの特性とかテンション攻撃とか、それこそ操縦のしづらかとかが味になるかもしれない…という可能性は感じています。なので、シナリオをクリアする頃には、けっこう考えが変わっている…かもしれません。
シナリオクリア後、セカンドインプレッションを書きたいと思います。
関連記事:
Another Century's Episode 2、開戦!(2006/03/29)
いきなりですが、A.C.E.2クリアしました(2006/03/31)
PS2『Another Century's Episode 3』ファーストインプレ(2007/09/06)
PS2『Another Century's Episode 3』クリア後のセカンドインプレッション(2009/09/07)
その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ
※ストーリー内容など、ネタバレになるコメントはご遠慮ください。
私は『アーマードコア』は全くの未経験で、ロボットアクションというと本当にこのシリーズくらいしかプレイしていないので…それこそ、他との作品との比較もできない感じです。
なので、単純に感覚が変わってしまうと、第一印象としてはどうしても慣れていない=難しいという考え方になってしまうのだと思います。まあ、あくまで「ファーストインプレッション」ですから。そこはご勘弁ください。
次に評価する頃には、考えが変わっているといいな~と思いますです。
このシリーズ、2,3を遊んでいますが
クリア出来たのは今回初めてです(ーー;)
単純に参加作品の好みの差かもしれませんが
個人的には操作は多少しやすくなっていると感じました
まぁ、テンション攻撃やサポートでHPが減るとか
どう考えても納得出来ない仕様もありますが・・・(笑)
スルメゲー的な楽しさを今味わってる所です
なるほど。操作性とか難易度の感じ方は、わりと人によって差がありそうですね。
私もだいぶ慣れてきて、これはこれでアリだと思えるようになってきました。といっても、アルトアイゼンしか使ってませんが(笑)
ちなみに私は、ノーマルで進めたらあるステージがどうしてもクリアできなかったので、イージーで再開してそのステージを突破したんですが、その後の敵の弱いこと弱いこと(笑)
最初に選択する作品によっては、ちょっと理不尽なステージにぶち当たることもあるようです。
2、3、Rをけっこうやりました。特にRのストーリー展開はかなり気に入っています。
もし新作が出るなら、ぜひやってみたいです。PS4ソフトでもいいかも。
わりと、それどころではないのかもしれませんね。
スパロボのノウハウと、ロボットアクションのノウハウを活かして、いつの日かPS4とかで再び、夢の共演が見れると嬉しいです。