『リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産』
対応ゲーム機 ―→ ニンテンドー3DS
発売日 ―→ 2012/01/19
希望小売価格 ―→ 5,800円(税込)
ジャンル ―→ リズムアクションアドベンチャー
プレイ人数 ―→ 1~2人
├→ ローカル通信(目の前の人との通信) ―→ 2人
├→ ダウンロード通信(ソフト1本で目の前の人との通信) ―→ 2人
└→ すれちがい通信 ―→ 同時最大15人
CERO(対象年齢) ―→ A(全年齢対象)
■====== 簡単なご紹介 ======■
セガより発売の、完全新作となるリズムアクションゲームです。
ラルフ(怪盗R)を中心に展開するドラマチックな物語を楽しみながら、『リズム天国』っぽい多種多様なリズムゲームに挑戦していきます。
あまりアピールされていない気がしますが、2人での通信対戦や、すれちがい通信によるバトルにも対応しています。
||=== 参考データ ===||
購入価格 ―→ 5,176円(新品)
プレイ内容 ―→ シナリオクリア+隠し要素も少しプレイ(通信プレイは未体験)
シナリオクリアまでの目安 ―→ ●○○○○
●○○○○ = 10時間未満
●●○○○ = 10~20時間
●●●○○ = 20~30時間
●●●●○ = 30~50時間
●●●●● = 50時間以上
■====== partygameの評価 ======■
○=良い △=まあまあ ×=悪い
◆=== グラフィック・サウンド・ストーリーについて ===◆
○ ―→ グラフィックのクオリティは、高いほうかと。
立体視のアニメーションムービーは見ごたえ抜群。3Dグラフィックは、多少粗く感じたり表情が変わらなかったりと気になることもありますが、動きでしっかりカバーしているという感じです。
○ ―→ サウンドも必見。
公式サイトでも流れているメインテーマのアレンジ曲が色々ありますし、その他も良い曲ばかりで。演出としての役目を最大限に発揮しています。
△ ―→ ボイスは概ね問題ないんですが、マリア(ヒロイン)の声だけちょっと合ってないというか、棒読みというか…。
これは、わりと最後まで気になる人も多いレベルです。声優さんには失礼ですが、もう少し頑張りましょう。
△ ―→ 良くも悪くも、ぶっ飛んでいる印象です。
そもそもラルフの運動能力がハンパじゃないですし、相棒のフォンデュ(犬)も然り。そもそも鎧を付けている騎士団をパンチ1発で倒しているし。突っ込み始めると、キリがありません(笑)
良くも悪くも、そういう”真面目におかしいことをする”みたいなノリを許容できる人なら、楽しんでいただけるでしょう。
△ ―→ 思いっきり続編が出る終わりかたでした。
消化不良…とまでは感じませんが、少々モヤモヤする感じではあります。まあ、面白かったので、続編が出る気マンマンなのは、ある意味嬉しいですが(笑)
最後のほうは少々シリアス方面で、ここいらは『レイトン教授』シリーズを思い起こさせるものがありました。とんでもない展開も含めて。
『レイトン教授』は、いわゆる推理モノという立ち位置だと思っており、故にとんでもない展開=現実味がないということで、あまり良い印象を受けないこともありました。
今作は、踊って人々を救おうというゲームです。まあ、その時点でぶっ飛んでいるので、とんでもない展開も受け入れられやすいのかもしれませんね。
◆=== 探索する場面について ===◆
△ ―→ 移動したり探索したりする場面での進めかたは、良くも悪くも『レイトン教授』そっくりです。
上画面に全体マップ、下画面に今いる場所が表示されており、タッチで調べる。スライドパットでエリア移動です。
操作感覚は『レイトン教授と奇跡の仮面』より良いと思いましたが、探索の場面では、レイトンと同じく”総当りタッチ”で色々と探す感じになっています。
あらゆる場所には、ムービーやエンドレスゲームを購入できるコインや、サウンドCD、やり込み要素の1つである楽譜が隠れています。
それらをタッチでしらみつぶしに探すので、面倒だと感じる人には感じるスタイルです。しかも、ストーリーが進行してから出てきたり、新たに隠れていたりすることもあります。アクセントと捉えるか、キリがないと捉えるかは人それぞれです。
これはまあ、正直難しいところで…こういう探索の仕組みがないとボリューム不足だと言われ、あったらあったで面倒くさがられる。程よい探索の仕組みを考えないといけませんね。
ついでに言うと、ゲーム開始時に”これまでのあらすじ”が流れるあたりも、まさにレイトンでした(笑)
△ ―→ 様々な音を録音する仕組みは、ちょっと面白いと思いました。
録音した音を使ってストーリーを進行させることもありますし、特定の音を聞かせて楽器を成長させるというやり込み要素もあったりします。
ただ、その音が必要になってから突然エリアに出現する音もあるので、その点は少々不自然ではありました。
× ―→ 隠し要素について気になることが1つ。
今作では、楽譜や録音をコンプリートすることで、ちょっとした隠し要素が楽しめます。
しかし…どうやら、一時的にしか行けない場所に録音できる音があったりして、逃してしまうと二度と獲得できない音があるようなのです。調べてみたら、少なくとも私は1つありました。
当然そうなると、新しいセーブデータを作成してやり直すしかありません。こうなってしまうのは珍しいケースなのかもしれませんが、それはちょっと…どうかと思いました。
そもそも、その場所に行けなくなる理由も不明ですし。そのためだけにアドベンチャーゲームを一からやり直すというのも、何か違う気がしますし。最後の最後で、そこに対する不満だけが残った感じでした。
◆=== リズムゲームについて ===◆
○ ―→ リズムゲームは、終始ノリノリで楽しめます。
本当に、良くも悪くも『リズム天国』になぞらっているという印象で、しかも色々バリエーション豊かな操作スタイルを楽しめます。まあ、厳密にはドリームキャストなどで発売された『スペースチャンネル5』になぞらっているそうですが、私は分からないので(苦笑)
また、一度プレイしたリズムゲームはメニュー画面でいつでもプレイできますし、ハードモードへの挑戦や、ノーミスでクリアするパーフェクトチャレンジへの挑戦もできたり、お店ではコインと引き換えにエンドレスに続くモードが買えたりと、長く楽しめる作りになっています。
○ ―→ どこかで見たことのあるリズムゲームや曲が…。
セガのあんな作品や、こんな作品がちょっと出てきたり。その作品を知っていれば、ニヤリとできるかと思います。
△ ―→ 難易度はそれなりに高めです。
よっぽどミスを繰り返さないとゲームオーバーにはならないですが、後半は油断していると即ゲームオーバーになることも多いです。
また、失敗したタイミングによっては、成績を示すゲージの減り方がハンパじゃなくてですね。最後の最後でちょっとミスしただけなのに成績がガタ落ちすることもあり、ちょっと納得いかないと感じる難易度バランスもありました。
一応、コインを消費して救済処置のアイテムを購入できますが…イージーモードはあっても良かったかな~とか思いました。私はクリアできましたけど。
△ ―→ タッチスライド操作やジャイロ操作は、やはりクセがあります。
タッチで円を描く操作とか、タイミングよく本体を傾けるとかは、基本ワンテンポ速めに操作しないと成功しにくいです。
楽しいことは楽しいんですが、本来、リズムに乗せてタイミングよく操作することが醍醐味(だいごみ)である作品なわけですから、プレイヤーが意識してワンテンポずらさないといけないのは、人によってはかなり気になると思います。
DS『リズム天国ゴールド』のはじく操作スタイルが、ボタン操作と比べて云々と言われていたのと、同じ理屈ですね。
◆=== その他 ===◆
○ ―→ まだ利用していませんが、通信システムがわりと充実している印象でした。
ローカル通信では、8種類のリズムゲームで対戦可能。ダウンロード通信でも3種類楽しめますが、操作スタイルはバラバラなので、わりとまんべんなく楽しめると思います。
すれちがい通信が発生すると、通信専用の街にファンがやってきます。
ファンは、すれちがった相手と自分のどちらのファンになるか、迷っています。話しかけてリズムゲームに挑戦し、相手のハイスコアを上回ることで、ファンを獲得できます。上回らなければ、その時点でファンはさようなら、です。
○ ―→ ボリュームを補うだけの充実感があります。
価格が少々高めで、単純に10時間以内にクリアできてしまうことだけを考えると、ボリュームが少ないように思えますが…短時間で楽しめる充実感に加え、リズムゲームということで繰り返し楽しめますし、繰り返す楽しみを助長するシステムも存在します。
基本はアドベンチャーゲームとして進行していくもので、ボリュームはこんなもの。むしろ、充実しているほうだと思いますよ。
△ ―→ 通信システムの存在に、気づかれない可能性があるように思いました。
このゲームに限った話ではないですが、すれちがい通信用のデータは、タイトル画面→ネットワーク→すれちがい通信と選択しないと作成できません。
物語を序盤をクリアするとすれちがい通信が利用できるようになったという報告は出てきますが、その時点でデータを作成するべきだと思いました。ついでに言うと、どこで通信システムが楽しめるかも、言って欲しかったです。
△ ―→ ロードの短さは、概ね問題ありません。
ただし、メニュー画面を開いて、閉じた後のロードは少々長いように感じました。(約4秒)
■====== 得点とまとめ ======■ … 87点(100点満点)
文字通り、『リズム天国』と『レイトン教授』と「ルパン三世」のいい所どりをした作品でした。
リズムアクションは『リズム天国』。探索モードは『レイトン教授』。キャラクターの立ち位置は「ルパン三世」風。ま、こんな感じでございます。
リズムゲームも愛せますし、曲にも愛せますし、キャラクターも愛せる。そんな、バカっぷりと愛くるしさ満載な作品になっていますよ。”愛くるしい”といっても、可愛いという意味合いというよりは、好きになれるという意味合いのほうが強いですが。
ただし、難易度は少々高めなので、リズムゲームに興味がある前提ではあります。操作自体は簡単ですけど、敷居は外見ほど低くないかもしれません。
とはいえ、ノリノリで楽しめることに変わりはないので、多少なりとも興味を持っていただければ、楽しめることは間違いないかと。最悪、救済処置はあるので。挑戦してみては如何でしょうか?
さて。続編が出る気マンマンな終わり方でしたが、あとは成果次第でしょうかね。
評判がいいだけに、こういう作品は2作目から花開くというものですが…また怪盗Rに会えるのでしょうか?ま、楽しみに待っておきます。
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だってあの終わり方…。
私も通信はしたことないんですが通信も面白そうですね♪
続編、出て欲しいですね。
物語的に”出る気マンマン”でも、大人の都合でダメになる可能性はゼロではないので…あまりに信じ切って裏切られるのは辛いところ。
ま、きっとそのうち出てくれるだろうという気構えがいいかもしれません。
この記事を書いた後、通信対戦やすれちがい通信も少し利用できました。
対戦で楽しめる種類は少ないですが、操作タイプは網羅されているので充分楽しめます。
すれちがい通信も、1回限りの挑戦なので緊張感があります。もっとすれちがいユーザーが増えて欲しいところですが…そんなに数が売れている作品ではないので。もっと売れて欲しいですね。