「ドヴォドヴォと血流れ落つ息子の傍らに御母は立てり」

９月８日は、聖母マリア様の御生誕の日だそうである。
倅の受難を見とどけに、ゴルゴダ丘の第１３高地まで、
間欠性跛行で激痛がはしる足をひきずってやってきたのである。
♪スターバト・マーテル・ドロローザ、母は来ましぃた。占いは凶でも来たぁ♪
これが「完璧のクリス・聖母が教えてくれたスウィング」である。ちなみに、
大リーグのレッズの本拠地スィンスィナティは、かつてブタの場だった町である。
ボヘミアの大作曲家にして肉屋の倅アントニーン・ドゥヴォフジャークは、
大工のヨセフとその妻マリアとの間に人工授精によって生まれたわけではないが、
９月８日という、歳暮とはかけはなれた時期に生まれた。
したがって、毎年、９月８日には、ドヴォルザークの「スターバト・マーテル」が
ノトル・ダム寺院で演奏されるならわしになってる、のかどうかは知らない。
いずれにしても、ドヴォルザークの「スターバト・マーテル」は、感動する音楽である。
ドヴォルザークは「庶民」の生まれである。そして、かなりな貧乏な境遇で育ってる。が、
♪あんとにん、あげぇ～～～たぁ～～～、愛のぉ日々をぉ～～～～～♪
息子への母の愛情があれば、裕福でなくても、
ケ・世良、世良。なるようになるし、子どもはセイジョウに育つのである。
ともあれ、スラム育ちのブラームスがドヴォルザークを引き立てたのは、
そのような「不遇シンパシー」があったからである。
さて、元来、音楽の創作行為というものは、かなり特殊なものである。
名を残してる大作曲家というものが、他の芸術の分野の大家と比べて、
短命、もしくは、せいぜい「５０歳台」までしか傑作を残せなかった、
という事実に鑑みれば、その特殊性の謎はおのずと解けるというものである。
絵は９０の婆さんにでも描けるが、音楽は８０歳の爺さんには作れない。
音楽創作には「胎児時に浴びた男性ホルモン」がおおいに関与してると私は考える。
生物的に遺伝子のｙ染色体を残せないがしかし「音符」という代替遺伝子を残せた、
のが、真の大作曲家である。その中の四天王が、
ベートーフェン、シューベルト、ブルックナー、チャイコフスキーである。ときに、
ちまたでは、「なぜ、女性の大作曲家はいないのか？」という論議をするようである。
女性の大作曲家がいないのは女性が劣るわけではない。
社会的地位の不遇問題は本質ではない。
音楽は「男性なるもの」の屈折した発露なのであるからして、当然の帰結なのである。
したがって、幸福な家庭を持てるような常人に、
ヒトを強烈に引きつけれる音楽が創れるはずがないのである。
そういう意味においては、９月８日が誕生日であるドヴォルザークや、
同日が命日にあたるリヒャルト・シュトラオスのような、
一般人のような普通の家庭を築いた「作曲家」は、しょせん凡人である。が、
リヒャルト・シュトラオスも凡人の中では最高の位置に据えられる「傑作」を
数多く残した人物である。ラフマニノフと並んで、「感傷音楽」の「大家」である。
ちなみに、その「感傷」のツートップがともに、人格的には鼻持ちならぬ人物であった、
らしいというのは、精神のバランスの均衡の妙をかいまみれる好例かもしれない。
いっぽう、長女を生後すぐに亡くし、次女・長男の無惨な死を体験し、
その後、３男２女に恵まれたドヴォルザークはそれでも「幸せなヒト」である。
このようにドヴォルザークは凡人でありながら、あそこ（チェロ協奏曲）までの
「高み」に到達したのである。凡人の中の「連中三元」であったといえるかもしれない。
ときに、９月８日はメルセンヌ修道士のお誕生日でもあるらしい。
「ある数の、その数自身を除く約数の和が、その数に等しい」とき、
その数を「完全数」と、我々エセ・マテマティシャンズでなくても、
美人エステシャンでなくても呼んでるようである。
たとえば、「６」の、自身を除く約数は「１、２、３」であり、１＋２＋３＝６、である。
たとえば、「２８」も「１＋２＋４＋７＋１４」である。
ｎ：素数のとき、Ｍｎ＝２＾ｎ－１、と表せるのがメルセンヌ数だそうである。
ところで、「すべての偶数の完全数はメルセンヌ数で表せる」のだそうである。
すなわち、Ｍｎ（Ｍｎ＋１）／２＝完全数
この左辺をＭｎ＝２＾ｎ－１で代入すれば、
Ｍｎ（Ｍｎ＋１）／２＝２＾ｎ－１（２＾ｎ－１＋１）／２
　　　　　　　　　　＝（２＾ｎ－１）＊２＾ｎ／２
　　　　　　　　　　＝（２＾ｎ－１）＊２＾（ｎ－１）
ｎ＝２のとき、上の右辺＝（２の２乗－１）＊２の（２－１）乗
　　　　　　　　　　　＝（４－１）＊２の１乗
　　　　　　　　　　　＝３＊２
　　　　　　　　　　　＝６
ｎ＝３のとき、右辺を計算すればはたせるかな２８になる。
このもっとも小さい完全数「６」と次ぎの「２８」を、昔のヒトは、
「神は６日間で世界を創りたもうた。月は地球の周りを２８日で回る」
と信じたのである。私はビッグ・バンよりピップ・エレキバンのほうを信じる。
ともあれ、「７」日めは、神が授けたもう「安息日」である。そして、
安息香酸は「６角形」のベンゼン環にカルボキシル基が繋がったものである。
ところで、数学：マテマティクスの語源「マテマータ」は、
「スターバト・マテマータ」とは無縁である。
シアトル系珈琲「スタバとタリーズ」とも関係ない。が、
ｍａｎやｍｕｓｉｃは同源らしい。ちなみに、
「マターニティ」は「母であること」であるが、妊娠してお腹が膨らむと、
おトイレ時、前から紙で拭くのが困難になる。
「股に手」がやっとこさとどくのである。それで、「マタニテ」となった、
と我々エセ・たまごクラブ会員は解釈してる。ちなみに、
ハラミとは牛の横隔膜のことだが、妊娠して伸びた雌牛のものとは限らないらしい。