「湖上の麗人と漢城の米人」

「相手のチャンスを奪うためのグラブ、グラウンダーをブンドル。
次の塁を奪うためのスパイク、ベイスをブン盗ル。
ピッチャーの自信を奪うためのバット、ミッキー・マントル。
アメリカのファンのハートを奪うこと、インポッサブル。
お金で買えない東原亜希嬢がある。買えるものはマスターカードで」
だった松井稼頭央選手のＭＣのＣＭが、小林薫の別れた女房
中村久美女史と北見敏之の仲むつまじい夫婦役に取って代わられてる。
取って代わるといえば、１９８８年のソウル五輪陸上女子１００ｍ決勝、
前回ＬＡ五輪のゴウルド・メダリスト、エヴァリン・アッシュフォード女史は、
加速するもうひとりの米国代表選手からどんどん置かれてった。そのときの
アッシュフォード女史の顔には「諦め」の表情が見て取れた。
あれだけ離されては、ふてくさって寝入ルしかない。
もちろん、「疑惑」を抱いてたことだろう。が、相手が増強してようがしてまいが、
「完敗」である。その「結果」を受け入れたくなかったのかもしれない。
さて、その「疑惑の（未だ）世界記録保持者」というのが、今は亡き
フローレンス・グリフィス＝ジョイナー女史である。
ソウルはジョイナーの舞台だったといって過言ではない。
いっぽう、ジョイナスといえばソウテツである。
また、相鉄といえば希望ヶ丘である。
シューベルトの「エレンの歌３（アヴェ・マリア）」は、
聖母さまの前で跪いて父の無実を訴える湖上の令嬢の祈りなのだそうである。
希望の見えない祈りである。が、ゆくゆくはハッピー・エンドに終わる。
ともあれ、主ーベルトの歌曲の冒頭の
♪【ドーーー・ーー＞シ＜ド・＜ミーーー・ーーー＞レ｜＞ドーーー】♪
は、ベルリオーズがすぐさま「幻想交響曲」の舞踊章に採り入れてる。
♪【ド＞シ＜ド＜ミ＞レッ＞ドッ】｜＞シーーー＞ラッ○♪
主章の葛藤の中で一時的に落ち着いた「祈り」の境地は、
「舞踏会」という社交・喧騒の世界で再び崩されるのである。また、
この「祈り」は、ビゼーの「アルルの女」のいわゆる
「間奏曲」の終いにも引用されてる。
♪【ドォーッ＞シッ＜ドォッ＜ミィーッ＞レェーッ｜＞ドォーッ】
　＞ソォーッ＞ドォーッ○○♪
いっぽう、チャイコフスキーのバレエ「休眠森の中の乙女」の第６曲、
村の生娘らが踊る「フローレンスのワルツ」における、
変ロ長からヘ長に短期転調した際の、
♪【ド○＞シ＜ド＜ミ＞レ｜＞ド】＞ラ＞ソ＜ラ＞ソ＞ミ｜＞ド♪
にも、「王のお怒りが鎮まりあそばしたのは聖母さまのお口添えのお蔭」
という謝意の表れとして用いられてるのである。そして、
「普通の乙女に戻りた」かったキャンディーズの、
♪あぁ～なたが好ぅ～き、とぉ～っても好ぅ～き。
　【この＞世ぉ～＜でぇ～＜いぃ～＞ちぃ～＞ばぁ～】ん♪
森田公一もトップ・ギャランドゥーも【アヴェ、マリア】なのである。
それから、岡野貞一は「紅葉」の終い、
♪【すぅ～＞そ＜お＜もぉ～＞よぉ～｜＞うぅ～～～～～】
に充ててるのである。楓の紅化は安堵シアニンのなせる業なのである。
♪デカンショ、デ甘藷で、半年暮らす。あとの安堵シアニンゃ、屁で暮らす♪
デカルト、カント、昇天ハウエル、である。いっぽう、
♪神さまぁ～、お願いぃ～だぁ～～～♪
と祈ったのは、テンプター（悪魔）ズ時代のショーケン・ハウアーである。
「４次元世界の本質は、生きようとして盲目的なヴィリ霊と希望である」
と、テレフォン恐喝未遂容疑でしょっぴかれたときに語ったとかかたらなかったとか。
ときに、４次方程式の解法を見つけたのは、ジローラモ・カルダーノの弟子
ロドヴィーコ・フェッラーリだそうである。１５４０年頃だというから、
バロック様式美術が花開こうとしてた時代のことである。ときに、
「バロック」とは、独特の会話抑揚を持つドイツ文学者池内紀大先生はＮＨＫの番組で
「歪んだ卵」であるという珍説を唱えてたが、
「歪んだ真珠」というのが「一般的」な「認識」である。もっとも、
ジャン・マルク・ルイサダとルー大柴、
高部知子とソン・イェジンの顔の区別もつけれず、
積み木崩しと達磨落としもしくはジェンガの違いも言えない私には、
どちらがホントなのか信じゅるすべもない。いずれにしても、
横浜のダイアモンド地下街でパールが高値で売買されるのを見たとき、
こいつはおいしい商売であると思いつき、
三重県志摩の英虞湾で阿古屋貝に真珠の核着けをして悪戦苦闘した結果、
勾玉のようないびつなミキモト・パールができてしまったこともあったかもしれないが、
志摩紫光のＳＭ調教プレイにおいて、Ｍ女なるものが歪んだ卵を産み落とす
珍芸を披露したなどという奇異半島な話は一度も聞いたことがないのである。
ちなみに、ジョイナー女史のマニキュアがパール入りだったかどうかは知らない。が、
いずれにせよ、真珠は古来より王家から取って代わった王家に伝えられてきたのである。
これを、我々エセ・ヒストリアンどもは「王権真珠説」と呼んでるのである。
かなりの王家が廃された現在でも、「真珠」は「用ナシ」にはなってない。
１０月８日から上野の国立科学博物館で「パール展」が開催されるそうである。