アメリカ大統領 有資格 14年
[The "odd" number 14]
オバマ大統領はテレプロンプター依存症なんだそうである。
この人物の演説や会見は、いまだに
選挙演説のような口調である。一般に思われてるようには、
スピーチが巧くないのだろう。
私はかねがね前大統領が実はその知性と教養を
隠してきた、と主張してる。現に、
ブッシュ・ジュニアはスピーチのほとんどを
プロンプターなしでやってたということである。あの
メリハリの利いたスピーチは、バカにはとうていできない。ときに、
Obamaは第「44」代大統領である。が、
43人めの大統領であることは、
クリーヴランドの「重祚」で生じたズレである。
Alabama州出身の
ハンク・エロンがルーキーのときにもらった
「5」という番号を捨ててなぜ
「44」というユニフォームナンバーを選んだのか知らないが、
同人はその後4度、「44」ホウムランを打った。
同じ黒人のウィリー・マコウヴィーやレジー・ジャクスンが
エロンにあやかって「44」をつけた。ところで、先日、
アレックス・ロドリゲスが増強剤を使ってたことを暴かれて
それを認める会見をしてたが、マグワイアやソーサなど、
私が虫が好かないタイプの打者にはステロイド野郎が多い。
好きでない、といえば、
私は現に自分が見聞きして知ってるような、
同じ現代を生きてる人の著作を読むことは、
あまりない。が、もちろん、
潔くない私には例外が少なからずある。
その一人が、奥方が宇宙飛行士の、
慶大医学部准教授の向井万起男である。その新著
「謎の1セント硬貨 真実は細部に宿る in USA」
(講談社刊)の第1章が、このエントリのタイトルである。
アメリカ合衆国憲法第二条第一節第五項。
【生まれながらに合衆国市民である者、あるいは、
この憲法が採択された時点で合衆国市民である者以外は
大統領に選ばれる資格がない。また、
35歳未満の者、14年間にわたって合衆国住民でない者は
大統領に選ばれる資格がない】
"No person except a natural born Citizen,
or a Citizen of the United States,
at the time of the Adoption of this Constitution,
shall be eligible to the Office of President;
neither shall any Person be eligible to that Office
who shall not have attained to the Age of thirty-five Years,
and been fourteen Years a Resident within the United States."
向井氏は言う。
なんて中途半端な数字なんだ、と。
その理由を調べても、有識者諸氏に訊ねてみても
まったく埒があかなかったことを書いてる。そして、
<アブラハムからダビデまで14代、
ダビデからバビロニア捕囚まで14代、
捕囚からキリスドで14代>
という「マタイによる福音書」の一節に注目してるのである。
<アメリカ合衆国はキリスト教文化を基盤にして建国された国だ>と。
小泉純一郎元首相は、合衆国憲法を
原文のまま諳んじることができたから、
アメリカのお眼鏡にかなって総理になれた、
という都市伝説がある。それはどうでも、
独立宣言書にも合衆国憲法にも、
ベンジャミン・フランクリンが深く関与してるのである。同人は
無学歴で印刷屋の丁稚あがりだが、
フランス語もできたし凧をあげることもできた。
駐仏米国大使やペンスィルヴェイニア州知事もつとめた。
フランクリンは「13の美徳」を挙げたが、
同人はまた"punnist"でもあった。
ダジャレオヤジである。だから、
合衆国コンスティチューションに地口を入れられては困る、
という理由で携わることから遠ざけられた、
という噺もあるが、私はそうは思わない。
ここにもれっきとしたダジャレが填めこまれてるのである。
センテンス最後の、
"and been fourteen Years a Resident within the United States"
の「居住者」にあたる語"Resident"に
"p"弾頭を取り付ければ
"President"となるのである。また、
その前の不定冠詞"a"は、トポロジー的には
"p"と同位相である。が、ここで、
"p"といえば"Pyramid"、つまり、
「石」=Petros=初代法王、という
フリーメイスン(石工)を連想させるのである。
フランクリンはじめ、アメリカ政府の中枢は
フリーメイスンで占められてた。ときに、
「都市伝説」では、たとえば、
1ドル紙幣の「ピラミッド・アイ」の下に並べられてる、
"MDCCLXXVI”というローマ数字は、
アラビア数字に直せば「1776」になるが、1776年は、
イルミニティが設立された年だそうである。つまり、
フリーメイスン合衆国はどうしても「1776年」を
独立の年にしなければならなかったのである。ともあれ、
上記ローマ数字をバビロニア語で読むと
「1110」という数になるらしい。その真偽のほどは知らないが、
仮に真だとすれば、二進法の「1110」は十進法では
「14」なのである。
ところで、私は沢村栄治のことはほとんど知らないが、
ピート・ロウズやジム・ライスはよく知ってる。さらに、
ルー・ピネラが現役時代にNYで大変人気があったことも、
実体験してる。実際にはピネラは選手としては
たいしたことがない、右の代打要員だかった。が、
ヤンキー・ステイディアムの観客はピネラを、
往年の大ヒーロー、ゲーリッグを呼んでたように、
「ルー! ルー!」と言って彼らの
団結力を確認する手段としてたのである。
その「ルーイング」の故事を知らないNHKのアナウンサーは、
昨年のヤンキー・ステイディアムでのオールスター・ゲイムで
オウルド・タイマーズのひとりとして招待されたピネラに
投げかけられた声を聞いて、
「ブーイングでしょうかねぇ?」
などと、無知丸出しなことをほざいたのである。これでは
受信料を払わない不届き者がいてもしかたない。
さて、向井氏は著書の中で、
<もし、アメリカ合衆国憲法に記された14という奇妙な数字の
本当の由来をご存じの方がいらっしゃったら、私に教えて下さい。
アメリカ人でも日本人でも、議員や学者の先生方でも、
一般民間人の方々でも、どなたでもいいです。
私は心の底から、この由来を知りたいのです>
と言ってるが、
金持ち相手の病院理事長の
日野原重明と吉祥寺の母の顔としゃべりの区別も、
力道山と津田梅子女史との顔の判別もできない
拙脳なる私の「推測」にすぎない。
信じるか信じないかは、another次第である。私は、
(*)
ハードボイルドでもないし、タバコをくゆらせたりもしないので、
向井氏にお知らせはしない。ときに、
シェイクスピアが13歳のジュリエットを14歳にしたのは、
そのソネットの行数と揃えるためだったかどうかはともかく、
1幕第5場、キャピュレト家の大広間で繰り広げられてた
舞踏会の「増す華麗度」の中で、
ロウミオウがジュリエットを見染め、そして、口説く場面には、
「14」という奇妙な数字の意味の一端が覗いてる。
ROMEO(To JULIET)
If I profane with my unworthiest hand
This holy shrine, the gentle sin is this:
My lips, two blushing pilgrims, ready stand
To smooth that rough touch with a tender kiss.
JULIET
Good pilgrim, you do wrong your hand too much,
Which mannerly devotion shows in this;
For saints have hands that pilgrims' hands do touch,
And palm to palm is holy palmers' kiss.
ROMEO
Have not saints lips, and holy palmers too?
JULIET
Ay, pilgrim, lips that they must use in prayer.
ROMEO
O, then, dear saint, let lips do what hands do;
They pray ― grant thou, lest faith turn to despair.
JULIET
Saints do not move, though grant for prayers' sake.
ROMEO
Then move not, while my prayer's effect I take.
(Kisses her)
押韻、かの如し。終いの2行の、
"sake"と"take"によって押韻された
"Couplet"によって、"Capulet"家で二人は
初キスをするのである。
シェイクスピアによる、若い二人の会話に填めこんだ
天才的なソネットである。
たなごころを重ねること=唇を重ねること、
という方便を二人はキスのエクスューズにする。
そのエクスキューズによって、14歳のご令嬢も、
キスを受理エットできてしまったのである。
「私、いま14よ(ジュウシヨ)」ではなく、
「チュウシヨ」だったのである。これは
まぎれもないヴェローナ都市伝説、否、
ベロベローなディープな都市伝説なのである。が、
そんな方便キスは、じつに
「罪深い行い」である。よって、ご令嬢には、
14歳の死が準備されることになるのである。
(*)追記:
このブログに附随してるメイル・アカウント、
passionbbb@mail.goo.ne.jp
にメイルをくださったかたから、
<私は、
トレンチコウトをスッパの上に着てご婦人がたの前でそれをはだける
ハードボイルドでもないし、タバコをくゆらせたりもしないので、
向井氏にお知らせはしない。>
という箇所の既述を、
「それは向井さんのことですか?」
というご質問をいただきました。
誤解されるような文面だったと
反省しております。同氏の他著、
「バードボイルドに生きるのだ」(講談社刊)
のタイトルと、いわゆる
「ハードボイルド」という語のイメージである
「トレンチ・コウト」から、さらにそれが転化された、
「トレンチ・コウト」=それだけを着て外出し、
女性の前ではだけて自分の性器を
見せつけるタイプの露出癖者、痴漢。
という、言葉の連想であり、
他意はありません。もちろん、
向井氏がそういう人だと言ってるわけでも、
もちろんありません。もし、
メイルをくださったかたのように、
私の文面の意味をトリチ違え、あるいは、
トレンチ替えなさったかたがいらっしゃったとしたら、
申しわけありません。また、
向井氏にもお詫びいたします。なお、文面も、
<トレンチコウトをスッパの上に着てご婦人がたの前でそれをはだける>
の部分を削除いたしました。
悪しからずご了承ください。
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