マイマイのひとりごと

自作小説と、日記的なモノ。

【新刊電子書籍】女王様の淫らな誘惑【本文サンプル】※R18

2017-12-05 17:34:58 | 自作小説

はいどうも!
12月8日からまた新しい電子書籍が配信になりますので、そのお知らせです。

タイトル『女王様の淫らな誘惑』
著者:マイマイ 表紙イラスト:羊毛兎様
価格:432円

あらすじ:
旅先のホテルのバーで知り合った女同士。美由はしがないOLの貧乏旅行だったが、レオナは株で成功した資産家。レオナのスイートルームに誘われ、美しいレオナに夢中になる。完璧なプロポーションと高貴な振る舞いに惑わされ、女同士の身体の関係にはまってしまう。女王様のようなレオナの言いなりに調教されていく美由。奔放な女王様のおもちゃになる美由。やがて二人は離れられない関係になっていく……。妖しい女同士の世界。どこまでも淫靡で淫らな欲望。身体のどこが気持ちいいのか知り尽くした女同士。蕩けるような性の極地に導かれる。(この作品は女性のオナニーシーンやレズビアンシーンがあります)

今回も表紙は羊毛兎さまの素敵すぎるイラストで飾っていただいております。
表紙の女の子の衣装がスケスケなの、わかるかな。
本文中盤に主人公がこういう格好で虐められたりする場面があったりします。
個人的にはこの衣装ほんとに本文の中のモノより可愛くて大好き。

では、以下本文サンプルとなります。
思いっきり百合というかGLというかレズビアンというか、そういうアレなので、
苦手な方は要注意。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 くちゅ、くちゅ、と粘りつくような蜜音が聞こえてくる。
 こんなこと、しちゃいけない。
 わかっているのに、両脚の間に忍ばせた手がひとりでに動いてしまう。
 人影のない暗がりの中。
 ぐっしょりと濡れた割れ目を撫でまわしながら、ひくついた温かな割れ目にそろりと指を埋め込んでいく。
 ぬるついた粘膜が、指先にねっとりと絡みついてくる。
 あそこ、すごく熱い。
お腹の奥のほうが蕩けてしまいそうに気持ちいい。
少し前までは知らなかった感覚。
まだ足りない。
 もっと触りたい。
 ああ、だめ。
 すぐ近くから誰かの話し声が聞こえてくる。
 見つかる前にやめなくちゃ。
 だけど、もうこんなに。

「んっ、ぐっ……!」
 喉を締め付けられるような息苦しさに、高埜美由はハッと目を覚ました。
 全身が熱く火照り、起き上がろうとしても手足が痛むばかりでうまく力が入らない。
 何か悪い夢を見ていたような気がした。
 眠りに落ちる前の記憶はひどく曖昧でぼやけている。
 はあ、はあ、と呼吸を荒げながら、美由はゆっくりと周囲を見回した。
 寝かされているのは、毛足の長い真っ赤な絨毯の上。
 すぐ後ろには座り心地の良さそうなソファーが二組、そして小さなテーブルの上には銀色の皿に盛られた果物の山。
 高い位置にある天井からは百合の花を模した美しい照明が下がり、大きな窓にはワインレッドの分厚いカーテンが掛けられている。
 美由が暮らしている狭い安アパートとは大違いの、広々とした豪華な部屋。
 自分がどうしてここにいるのか、よく思い出せない。
 閉じられたドアの向こう側からは、誰かの話し声が聞こえてくる。
 楽しそうな女性の声。
 それに低い男性の笑い声が重なる。
 頭の奥に、昨夜の記憶がちらつく。
 大きなベッド、激しい愛撫。
 むせかえるようなジャスミンの香りの中。
 時間が過ぎるのも忘れて、互いの脚を絡め合った。
 淫らな行為が脳裏をかすめていく。
 ああ、そうだった。
 ここは憧れだったホテルのスイートルーム。
 女王様のお部屋。
 だけど、彼女の姿が見えない。
『苦しいの、助けて』
 そう叫びたいのに声が出ない。
 パニックになりかけた美由は、思わず息をのんだ。
 美由のすぐ傍に、小柄な女性がぐったりと横たわっている。
 まず目に入ったのは、彼女の華奢な両足首に嵌められた金属製の枷だった。
 そこから伸びた頑丈そうな鎖は、ソファーの脚にしっかりと巻き付けられている。
 白く柔らかそうな太ももには細い縄が掛けられ、両脚の間に密着させるようにして棒状のものが縛りつけられていた。
 毒々しい紫色をした器具は勃起した男根を模ったような形状で、亀頭に似せた先端が薄い下着の布越しに女性の股間を押し上げている。
 しかもそれは、くねるように回転しながら小刻みな振動を繰り返しているようだった。
 敏感な部分を刺激されるたび、彼女のほっそりとした腰がびくびくと痙攣する。
 それに合わせて小ぶりなオレンジを思わせる愛らしい乳房が、ふるん、ふるん、と揺れた。
 胸には白いレース地のブラジャーがつけられてはいるが、薄桃色をした小さな乳頭が固く勃起している様子まで透けて見えている。
 ほっそりとした両腕は頭の上で縛られて手錠を掛けられ、別のソファーの脚に鎖で結びつけられている。
ふんわりとした茶色の長い髪は床の上でくしゃくしゃに乱れ、まだ頼りない少女の面影を残した顔は汗と涙で汚れていた。
子猫を思わせる大きな瞳、紅潮した頬。
黒いゴルフボールのようなものを咥えさせられている小さな口。
ボールは革のベルトで固定され、唇の端からは透明の唾液がたらたらと垂れ落ちている。
 ああ、苦しい。
こんな格好、恥ずかしい。
 もうわかっている。
 これは鏡に映された自分の姿。
『いい? これはお仕置きよ』
『勝手なことをするとどうなるか、その体に教えてあげる』
 女王様の声が耳の奥に蘇る。
そして美由は完全に思い出した。
自分が性のオモチャとして扱われていることを。

 隣の部屋で談笑する声はまだ続いていた。
 彼女以外にも、他に誰かが来ている。
 もしも、この部屋の扉を開けられたら。
 美由は真正面にある大きなドアを見つめて身震いをした。
 なんとかして手足の枷を外そうともがいてみたが、鎖がじゃらじゃらと鳴るばかりでどうにもならない。
 暴れるたび、女陰にあてがわれた性具が割れ目をぐりぐりと擦り上げてくる。
 過敏になった粘膜がじくじくと疼き、腹の奥深いところから湧き出した温かい湯のような愛液が太ももをべっとりと濡らしていく。
 これほど屈辱的な格好をさせられて、それでも感じてしまう自分が信じられなかった。
 二十六歳になった今でも、美由は一度も男性と体の関係を持ったことがない。
 どちらかといえば性的な行為に嫌悪感があり、もちろん自慰行為をしたこともなかった。
 それなのに、どうして。
「んんっ、んうっ……!」
 身をよじった拍子に、巨大なバイブレーターの突端が美由の陰核に触れた。
 ただ割れ目をなぞられているだけのときとは違う、脳天まで突き抜けるような鋭い刺激。
 肉体の深い部分までびりびりと痺れさせられていくのに、痛みはまったく感じない。
 濃密な快楽がその小さな一点からじわりじわりと広がってきて、美由の中をとろりと甘く溶かしていく。
 ひとりでに腰が浮き上がり、もっと突いてほしいとでもいうように揺れてしまう。
 そんなこと、少しも望んでいないはずなのに。
 昂奮しているせいか胸の先は小石のように硬くなってピンと尖り、わずかに下着に擦れるだけでも悲鳴をあげたくなるほど気持ちいい。
 いったいどれほどの時間、こうして放置されていたのか。
 体の内側には淫らな熱がたっぷりと蓄積され、放出される瞬間を待ち望んでいる。
 気を緩めると、いますぐにでも絶頂に達してしまいそうだった。
『わたしが戻るまで勝手に動かないで。わかったわね?』
 女王様の厳しい声が脳内に響き渡っていく。
 気を失う前に、耳元で叱りつけるようにそう言われた。
 彼女の命令に背くことはできない。
 でも、少しだけなら。
 まわりには誰もいない。
 あとほんのちょっとだけ、気持ちよくなりたい。
 きっと、彼女だって許してくれるはず。
 自分の中で言い訳を重ね、美由は左右の太ももを擦り合わせた。
 ぐちゅり、ぐちゅり、と淫らな音が鳴る。
 ブーンという振動音をたてながら、性具は大きく隆起した女芯に触れ、膣の入り口付近をさするようにしてまた離れていく。
「んっ……ぐっ……」
 じれったくなる中途半端な刺激の連続。
 思い通りにならないのがもどかしい。
 まだ自分の中に性具を挿入したことはなかったが、いまはめちゃくちゃに突き上げてほしい気持ちでいっぱいだった。
 太くて硬いものを捻じ込まれて、壊れるほどの勢いで貫かれたい。
 こんなことを考えてしまう自分が嫌になる。
 だけど、このままでは気が狂いそうだった。
 もっといやらしいことをされたい。
 胸を舐められて、あそこを指で弄られて、それから。
 口に出せないような欲望が、美由の中に広がっていく。
 どうしようもないまま美由は鎖に引っ張られる痛みを耐えながら上半身を捻じり、右側の乳房だけを床に擦りつけた。
 ゆっくり、ゆっくりと。
 乳首の先が、絨毯の表面に触れた。
 じん、じん、と熱い疼きが胸の芯にまで流れ込んでくる。
 くすぐられるような刺激に、小さく敏感な突起がはち切れそうなほどぷっくりと膨れ上がっていく。
 目を閉じ、ささやかな妄想に浸る。
 女王様に後ろから抱かれ、胸をまさぐられているのだと思い込む。
 細く長い指先がくすぐるように美由の乳頭を愛撫し、つまみ上げて軽く引っ掻く。
 想像しただけで、意識が飛びそうになるほど感じてしまう。
「んん……んっ……」
 思わず漏れそうになった喘ぎ声が、喉の奥で潰れていく。
 彼女の意地悪な手で虐められたい。
 もっと、もっと激しく。
 無意識のうちに腰を振りながら、美由は夢中になって胸の先を床に押し付けて擦り立てた。
 手足に繋がれた鎖がじゃらじゃらと鳴る。
 ん、ん、と堪えきれない声が漏れていく。
 ブラジャーの布がずれてしまい、赤みを帯びた乳首があらわになった。
 それでもまだ止める気にはなれない。
 肌を焼くような愉悦が後から後からこみ上げてきて、美由を最高のオーガズムへと押し上げていく。
 ああ、ごめんなさい。
 だって、気持ちよくて。
 あそこ、もうグチョグチョなの。
 わたしのいやらしい乳首、もっと虐めて。
 お願い……。
 美由が絶頂に達しようとしたそのとき、ガチャリと音がしていきなり部屋の扉が開かれた。

「何をしていたの? 美由」
 早乙女レオナの透きとおった美しい声。
 優しく問いかけるような口調なのに、この声を聞くと美由はいつも心臓を鷲掴みにされたような気分になる。
 すべての感覚が麻痺し、急速に体が冷えていく。
「ん、んぐっ……!」
 何もしていません。
 言われた通りにおとなしくしていました。
 本当に、わたし。
 思いつく限りの言い訳を並べ立てたいのに、口から出てくるのは意味をなさないくぐもった音ばかり。
「何か言いたいことでもあるの? いいから顔を上げなさい」
 目の前に突き付けられたのは、ヒールの高いサンダルの先端。
 爪先に塗られた深紅のペディキュアが、室内の照明を反射して光っている。
 自分が置かれている状況も忘れ、美由は思わず見惚れた。
「わたしの言うことがきけないの? まだお仕置きが足りないのね」
 声が叱りつけるような調子へと変わっていく。
 軽く肩を蹴られた。
 反射的にビクリと背中が震える。
 もっときつく叱られたい。
 だけど嫌われたくない。
 なんでも言う通りにするから、嫌わないで。
 美由は涙目になり、レオナに命令されるまま床からゆっくりと視線を上げていった。
 足首まで隠れる丈の、黒く光沢のあるロングドレス。
 腰の上まで入ったスリットの隙間から、すらりとした長い脚がちらちらとのぞいている。
 おそらく下着はつけておらず、ドレスの上からでも女性らしい丸みのある尻の形がはっきりとわかる。
 きゅっと引き締まったウエスト、大きく開いた胸元からこぼれ出そうになっているEカップの乳房。
 それに対し肩から首にかけてのラインはほっそりとしていて、どこか儚げな印象がある。
 化粧をする必要すら感じさせない透明感のある白い肌。
ふっくらとした赤い唇、高い鼻梁、鋭さのあるくっきりとした目元。
 同じ人間だとは思えないほど整った顔立ちに、きちんとカールされた薄茶色の長い髪が際立った華やかさを添えている。
「ん、んぅ……」
 ようやく目線を合わせた美由に、レオナが少し背を屈めてにっこりと微笑みかけてきた。
「あら、それを着けたままだとお話できないわよね。いいわ、外してあげる」
 頭の後ろ側で結ばれていたベルトが解かれ、口に噛まされていたボールが抜き取られていく。
 美由が肩を上下させて咳き込んでいるうちに、手足に嵌められていた枷や手錠も次々に外されていった。
 体が自由になるのにつれて、麻痺していた感覚がだんだんと戻ってくる。
 太ももに縛りつけたバイブレーターだけをそのまま残し、レオナは美由の手をつかんで強く引っ張り上げた。
「ほら、立ちなさい。いつまでも床に寝ているなんて、お行儀が悪いわよ」
「あ……う……」
 口の筋肉がこわばっているようで、まだうまく返事ができない。
 下から責め立ててくる性具のせいで、両脚にも力が入らず膝がガクガクと震えてしまう。
 あそこ、まだすごく熱い。
 レオナちゃんに見られてるのに、気持ちよくなっちゃう。
 だめなのに、叱られちゃうのに。
 自分の意志とは無関係に、股間からだらしなく愛液が垂れ落ちていく。
 美由はふらつきながらもどうにか立ち上がり、すぐ横の壁にしがみつくようにして両手をついた。
 その途端、バチンと肉を打つ音が響いた。
「きゃあっ!」
 尻肌に強烈な痛みが走る。
 美由は背中をのけぞらせて悲鳴をあげたが、肉を引きちぎられるような衝撃は二度、三度、と繰り返しやってきた。
「何をしていたのか言いなさい。嘘をついたら許さないわよ」
「あ、あの……いやあっ!」
 レオナの平手が、加減のない力で振り下ろされていく。
 痛くてたまらないはずなのに、叩かれたところからじんわりとほの甘い愉悦が湧き上がってくる。
 打たれることを自ら望んでいるように、美由は恥ずかしげもなく尻を後ろへ突き出した。
 レオナが冷ややかに笑う。
「いつから叩かれて悦ぶような変態になったの? いやらしい子ね」
「ち、違います、そんな」
「いいから言いなさい。ひとりで、何をして遊んでいたの?」
 赤く腫れた尻肉を優しく揉み込むように撫でながら、レオナが囁きかけてくる。
 ぞくぞくするような感覚が腰から胸の先にまで這い上がってきて、柔らかくなりかけていた美由の乳首を再び硬く尖らせていく。
「な、何もしていません」
「だったら、どうしてそんなに濡れているの? それにせっかく着せてあげたランジェリーも破れているじゃない」
「これは……あの……」
 たしかに薄い素材で作られたパンティーは性具に触れている部分が裂け、ブラジャーも絨毯に擦れていたところに綻びができてしまっている。
 レオナの手が美由の尻から腰にかけてのくびれをなぞり、胸を持ち上げるようにしてやわやわと揉んでいく。
 乳頭には決して触れず、その周囲に指を食い込ませるだけなのがもどかしい。
 もっと触って、わたしのこと虐めて。
 はあ、はあ、と息が弾む。
 レオナは美由の耳朶に唇をつけ、温かな吐息と共に密やかな声を注ぎ込んでくる。
「こっちの乳首だけ赤くなってるのね。絨毯に擦りつけてオナニーするの、気持ちよかった?」
「い、いや、やめて」
「それとも、バイブにクリ×リス押し付ける方が好きなの? でもこの位置じゃうまく当たらなくてじれったいわよね」
「わ、わたし、本当に何も」
 美由はゆるゆると首を振った。
 言えない。
 恥ずかしくて言葉になんてできない。
「正直に言いなさい。そうしたら、もっと気持ちよくなれることをしてあげる」
 ご褒美をあげる。
 美由のしてほしいこと、たくさん。
 レオナの声が美由の鼓膜を淫靡に震わせる。
 乳房を弄んでいた指が、胸の先端をこりこりと引っ掻いていく。
「あぁ……」
 喉を焼くような熱い吐息が漏れた。
 おっぱいの先っぽが溶けちゃいそう。
 そこ、もっと。
 だめ、もう何も考えられなくなる。
 ひどい目眩がした。
 脳の機能が停止し、自分がレオナの命令通りに動く人形になり下がっていくのがわかる。
 美由は壁に爪を立てて喘ぎながら、唾液に濡れた唇を開いた。
「し、しました……自分で……」
「答えになってないわよ。何をしたの?」
「あ、あそこと、乳首……気持ちよくなりたくて、それで」
「あそこって? ねえ、どうして最初からきちんと言えないの」
 レオナの長い爪が、胸の小さな突起を挟み込んでぎりぎりと締め付けてくる。
 与えられる痛みが強くなればなるほど、味わう快感も深くなっていく。
 美由はうっとりと目を細め、すすり泣くような声で答えた。
「お、オマ×コと、乳首、気持ちよくて……少しだけ、オナニーしました……」
「だめな子ね、それじゃ何のために縛っておいたのかわからないじゃない。我慢することも覚えなさい」
 諭すように語りかけながらも、レオナの指先は意地悪な動きをやめない。
 痛めつけるように乳首を捻り上げたかと思えば、やんわりと慈しむように撫でていく。
 太ももに縛りつけられたままのバイブレーターは、まだうねるような動きを繰り返しながら秘部の表皮に微妙な振動を送り込んでくる。
 敏感な器官がさざ波のような喜悦にざわめいている。
 ほとんど無意識のうちに擦り合わせていた太ももの動きを見逃さず、レオナは胸への愛撫をやめて美由の内ももを強くつねった。
「いやあっ!」
「いま我慢しなさいと言ったばかりでしょう? 悪い子ね」
「そんな……でも……」
「まだ何か言い訳をするつもり? いいわ、そんなに欲しいのなら試してあげましょうか」
 レオナが意味ありげに笑い、美由の脚に残されていたままだった縄を解いていく。
 固定されていた疑似男根が外され、美由はどうしたらいいのかわからずうろたえながら壁にしがみついていた。
 レオナのすべすべとした手が、太ももの内側から濡れそぼった秘裂へと滑り込んでくる。
 彼女が自分のそこに触れていると思うだけで、また新たな粘液がたらりたらりと溢れ出してきてしまう。
「恥ずかしいわね、美由。誰がこんなにベトベトに濡らしていいって言ったの?」
「ご、ごめんなさい……あ、あ……」
 破れた下着を押しのけ、陰毛を掻き分けて何かを確かめるようにぐちゅぐちゅと陰唇の狭間を探っていく。
 腹の中に溜まった熱がこれ以上ないほど増幅され、これから起きることへの期待に肌が粟立つ。
 膣の入り口を押し広げられて中指の第二関節まで押し込まれたとき、美由はひときわ甲高い声をあげた。
「あぁんっ……!」
 これなの、これが欲しかったの。
 レオナちゃんの指、大好き。
 あん、あん、と媚びるような甘えた声が出てしまう。
 もっと奥まで突いてほしい。
 いつもみたいに、気を失うまで。
 そんな美由の願いに反して、レオナはすぐに指を引き抜いていった。
「まだ処女のくせに、男のモノが欲しくてたまらないのね。そうでしょ?」
「いいえ……」
 男なんか欲しくない。
 欲しいのはレオナちゃんだけ。
 体も心も、すべてをひとりじめしてしまいたくなる。
 だけどそんなこと、口には出せない。
 わたしは彼女にとってただのオモチャ。
 面倒な存在だと思われて嫌われるのだけは絶対に嫌。
 言いよどむ美由の態度をどう解釈したのか、レオナはただ笑っている。
「いいわ。ほら、もっと脚を開きなさい」
「は、はい」
 レオナは美由の腰に手を添えて尻を突き出させながら、性具の先端を膣口にぐりぐりと密着させてきた。
 下から硬く太いものがめり込んでくる不気味な感覚。
 自分の一部が、人工的なもので無理やりこじ開けられていくようだった。
「い、いや、怖いっ!」
「初めてだものね。でも、美由のことだからすぐに気持ちよくなれるわよ」
「だ、だめ、だめえっ!」
 どんなに泣いても叫んでも、レオナは手を緩めなかった。
 少しずつ出たり入ったりを繰り返しながら、異物は確実に美由の中へと沈み込んでくる。
狭い肉路がめりめりと押し割られ、強引に拡張されていくのがわかる。
 怖くてたまらないのに、蜜に潤んだ肉襞は抵抗することなく淫具の先を飲み込んでいく。
 美由の思いを置き去りにして、肉体だけが淫らな行為の虜にされていくようだった。
 ぐねぐねと回転しながら蜜沼を搔き回していく性具の動きは、否応なく美由を昂奮の渦に巻き込んでいく。
 朦朧とした意識の中、壁に乳房を擦りつけて思い切り腰を振った。
 とてつもなく悪いことをしているような罪悪感。
 それもすぐに消えていく。
 ただ、感じたかった。
 もっと気持ちよくなれるのなら、どんなことでもできる。
 レオナが美由の耳を軽く噛みながら、またひそひそと囁きかけてくる。
「まだ半分も入ってないのよ。美由は処女だもの、今日はこれで我慢しなさい」
「も、もっと……あぁ……」
「きちんと我慢できたら、次はベッドでご褒美をあげる。好きなだけわたしの体で遊んでいいわ」
「レオナちゃん……」
「乳首を噛んでもいいし、あそこを舐めてもいいの。美由がやりたいなら、縛らせてあげてもいい」
 そうして話しているレオナも、少しずつ昂奮していくのがわかる。
 吹きかけられる息が淫蕩な色を帯びていく。
 レオナの美しい肉体を自分の思い通りにできるのなら、命を差し出しても構わないとさえ思う。
 普段の彼女からは想像もできない、可愛らしい声をあげて身をくねらせるあの姿を思い出す。
 記憶の中から漏れ出してくる快感と、現実にバイブで責め立てられている刺激。
 ふたつの感覚がねっとりと混ざり合い、子宮の奥深いところまで蕩けさせていく。
 もっと欲しい、もっと虐められたい。
 だけど、ご褒美も欲しい。
 どちらか一つを選ぶなんて無理。
 そうしている間にも、堪えきれない悦楽が地下から噴き上がるマグマのように煮え滾りながら全身を駆け巡っていく。
 美由は膝を震わせながら悲鳴のような声をあげた。
「あっ、あぁっ……! い、イクっ、イッちゃうっ……!」
 目の前の景色が揺れ、視界に白い火花が散る。
 じくん、じくん、と疼く陰部の感覚だけが鮮明になり、他の部分の皮膚感覚が薄れていく。
 自分が何をしているのか、どこにいるのか、すべてがどうでもよくなっていく。
 とても立っていられない。
 挿入されていたバイブレーターが抜け落ちて床に転がっていく。
 その場に倒れ込みそうになった瞬間、さっきよりもさらに強烈な痛みがぶるぶると痙攣している太ももに与えられた。
「いやあぁっ!」
「立ちなさい、美由。勝手にイッちゃうなんて、本当にだらしない子ね」
 蔑むような冷たい声。
 脇腹や腰、それに背中も容赦なく打ち据えられた。
叩かれたところが、火傷をしたときのようにひりひりと熱く痛む。
 きっといくつもの手形が残り、赤く腫れあがっているのに違いない。
 それでも、もっと叩かれたいと思ってしまう。
 激痛がもたらす熱と快楽に浮かされた熱の違いが、次第にわからなくなっていく。
 レオナは美由が虐められて悦ぶ性質を持っていることを、最初から見抜いていた。
 ひどいことをされた分だけ、レオナとの絆を深く感じられる。
 美由にしかわからない特別な絆を。
 ふいにレオナの手が止まった。
 もしかしたら、ベッドに連れて行ってくれるのかもしれない。
 今度は美由が彼女の体を悦ばせてあげる番。
 そんな淡い期待は、次のレオナの一言で打ち砕かれた。
「そろそろ、美由も男の体を知ってもいい頃よね」
「え……?」
「まだ本物の男を知らないから、こんな玩具で簡単にイッたりするのよ。いつまでも処女のままじゃ面白くないでしょう」
「い、嫌……わたし、男の人となんて」
 驚いて振り向いた美由の前でレオナは艶然と微笑み、まるで聞き分けのない子供をたしなめるような調子で続けた。
「誰でも最初は臆病になるのものよね、でもきっと美由のここは男のペニスを気に入ると思うわ」
 ここ、と言いながら、レオナが後ろから美由の陰部をぐちゅぐちゅとまさぐっていく。
 優しい指の感触に甘えるように、美由はかすかな声をあげた。
「あ……レ、レオナちゃ……」
「美由は良い子でしょう? わかったら、シャワーを浴びて少し眠りなさい」
 今夜はきっと、最高に楽しい夜になるわよ。
 いかにも楽しそうなレオナの声を聞きながら、美由は巧みな指の動きに応えるように返事をするのも忘れて腰を振り続けていた。

(つづく)


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