北陸のこの地では、春を告げるつくしが顔を出した。
あんなに雪が深い冬を耐えて、今年も例年と変わらぬ勢いだ。
なんてたくましいんだろう。
震災からもうすぐ3週間を迎えようとしている。
ラジオのアナウンサーが、桜の開花宣言が出たことを告げる。
今年の桜が咲くころ、日本はどうなっているのだろう。
原発は落ち着いているのだろうか。
復興は前進しているのだろうか。
昨夜、福島の避難所にいる従兄弟から電話があった。
津波で何もかも失った一家である。
でも、みんなの命は助かった。
車で10分のところにある職場から、海沿いの自宅に駆けつけ、自宅の奥さんと母親をピックアップし、
学校の子供たちを拾って高台に逃げたそうだ。
「洋服をたくさんありがとう。ちゃんと着られるサイズだったよ」
「さすがにこのくらい長くなると、避難所でも隣近所みたいなおつきあいになってきたし」
「ボランティアの人たちがシチューの炊き出しをしてくれたりするから、あったかいものも食べられるし、
営業している店もあるから」
「被災者証明を持っていれば、結構なんとかしてもらえることも多いんだよ」
彼の口から、昔と変わらぬ穏やかで前向きな声。
瓶ビールの栓を、割り箸一本であけてしまう、何でもできる頼もしい従兄弟だった。
こんな大変な思いをしたのに、彼の強さはちっとも変わらない。
心配ばかりしているこっちが励まされたような感じだった。
そうだ、私だって負けられない。
ネット環境で知りえる情報を調べたり、相談に乗ったり。
私自身が満開の桜を笑顔で見ることができるよう、行動し進んでいこう・・・。
自分は募金等くらいしかできないけれど、たくさんの支援が集まっているようですし、とにかく被災者の方々が温かく生活できるような支援をとにかくしてあげてほしいです。
津波の中から、赤ちゃんを抱いたようなお母さんのご遺体が見つかりなんとしてでも赤ちゃんを見つけ出して一緒にしてあげるんだと、懸命に捜索している方や、遺影をしっかり抱いたまま亡くなっていた方。その光景を思うたび涙があふれてしまいます。
無事だった方々はみんなの分まで強く生きようと懸命なのではないでしょうか。
ささやかな幸せが被災者の方々の笑顔を少しずつ取り戻しているのかもしれません。
今回の震災で無関心になりがちだった日本人の何かが変わろうとしている気がします。
一人ひとりが誰かを思う気持ちが国を動かしていくのかもしれませんね。
私も、自治体の2期救援募集に向けて、できることを又始めます。
いとこの方とのお話の内容を教えていただきありがとうございました。
実際に被災されたかたがどんな生活をなさっているのかがわかりづらいので、こういう会話を聞くと現状がわかります。
震災後とても辛いと思いますが
ちょうど春がきてくれて本当によかったと
思います。
春の訪れで希望がより一層大きく感じることができるような気がしますよね。
日本中みんなでにこにこ笑顔で春が迎えられ日が一日も早くきますように。
実際に被災者でない私たちは、被災者の方の生活や声を知るのは以外に難しいですよね。
教えてもらってよかったといっていただき、わたしもうれしかったです。
こちらを思いやるような従兄弟の声には本当に驚きました。
たぶん、とっても苦労はしているのだと思うのですが、ほんの小さな幸せをその日の心の糧にして元気を出しているのだと思います。
子供たちは東京の親戚に預けて、夫婦二人で高校の体育館で復興に備えて準備しているようです。
まだまだ原発が危ない状態なので、私の気持ちとしては落ち着くまで福島からの避難を勧めましたが、やはり故郷から離れた場所で暮らすのは無理なのだそうです。
その心情もまたわかるので、なんとも切ないです。
彼らのその故郷に対する想いと愛情、そして強さが、いつかまた心の安らぐふるさとを取り戻す力になると信じています。
春も、きっと背中を押してくれると思います。