なんかカールしてる

良いことあったら、ちょっとおしえましょう。

林のなかのミツマタ群生

2018-03-19 15:18:48 | 日記
   久しぶりに夫とおでかけ。土曜日に、お気に入りの美杉村(今は津市)までドライブしてきました。夫が愛してやまない、お茶畑のなかに気高く立つ一本の淡墨桜が、そろそろ咲く頃かしらと思い、出かけて行ったのです。
   花はまだ蕾でしたが、もうあと三日もすればちらほら咲きそう。まだちょっと下手だけれどウグイスが鳴いています。今年初の春の歌でした。きっと夫は今週中にまた、この淡墨桜に会いに行くことでしょう。

 青空 お茶畑 ウグイスの声

   そろそろお昼になったので、前に美杉村の陶芸家の方に教えてもらっていたお蕎麦やさんに行ってみることにしました。予約が基本ということでしたが、快く迎えていただきました。

 

   十割そばで、最初はなにもつけずにそのまま、次に能登の塩だけつけて、最後におつゆにつけて食べるという初めての食べ方。店主のこだわりのお蕎麦だけあって、歯ごたえがあり、甘味も感じられおいしかったです。
   帰りに店主さんが「お客さんお帰りだよ」と、白いねこちゃんに声をかけると、庭先までトコトコと歩いてきてお見送りしてくれました。ゆうちゃんという名前のこのねこちゃんは、裏の山に捨てられていたそうです。このお蕎麦やさんのコになってから、招き猫として「十分恩返しをしてくれた」とのことです。

 招き猫のゆうちゃん

   さて、この後、我々は美杉村のさらに奥を目指しました。杉林のなかに和紙の原料となるミツマタの群生があって、ちょうどこの時期から花が咲くという情報を得ていたのです。毎年、美杉村の桜を見に来るたびに、道沿いによく見かける、黄色いこんもりとしたミツマタの花が気になっていました。昔、和紙を作っていたのかな…と、漠然と思っていたところでした。
   でも、場所が杉林のなか。わたしはたいしたことはありませんが、夫は30年以上ひどいスギ花粉アレルギーに悩まされているのです。そこに足を踏み入れるのはあまりにも無謀。でも、夫の好奇心はその上を行くものだったようで、帽子、ゴーグル、マスク、ツルツルしたジャンバーという完全防備のいでたちで、トライすることになりました。

 夫の好きな大洞山

   さすが林道。いきなり坂道になり、日頃から歩くのをなまけていた私たちには、けっこうキツイ。それでもヨロヨロと歩き続け、20分ほどして林のなかのミツマタ群生地にたどり着きました。まだ、咲き始めのようで、蕾から白い筒状のガクが開いたところという状態でした。これから、白いガクの先が4つに裂けて黄色い花が咲いたように見えるのです。でも、まだ咲ききっていない今の状態も、なかなかいい。それはそれで質素な美しさがあります。



   ぽつりぽつりと訪れる人たちと、静かに会話をかわして(ひっそりと咲く花たちを驚かせてはいけない雰囲気)、山の斜面に広がる不思議な美しい風景をじっとみつめていました。何と言ったらいいのかなぁ…星空みたいでしたよ。



   谷川沿いにもミツマタが広がっています。夫が「蛍みたい」と言いました。なるほど、たしかに。わたしには天の川にも見えるなぁ。

   帰りがけ美杉村のお菓子屋さん「京屋」さんに寄って、シュークリームとおはぎを3個ずつ買って帰りました。久しぶりのお出かけはなかなか充実していました。でも、この夜、わたしも鼻からのどにかけてなんとなくイガイガになって、きれいな空気のなかにもやっぱり密度の濃い花粉が舞っていたのだということを思い知ったのでした。夫は当然、グショグショに…。

 おいしいおはぎ 一人3個じゃないよ

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